2
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

なぜ僕らはAIを虐待するのか

2
Last updated at Posted at 2026-04-16

ある時、イエスが歩いていると、AIが民衆から石を投げられていた。

弟子が「なぜあんなことをしているのですか」と尋ねると、
民衆は答えた。
「このAIは、わかった顔で間違うし、話を理解しないからです」

それを聞いたイエスは言った。
「ならば仕方がない。石を投げなさい」

そしてこう続けた。
「ただし、自分のプロンプトを見返しなさい。

  • 主語を省き
  • 前提条件を十分にプロンプトに含ませず
  • 『いい感じに』で済ましている

それでもなおAIが悪いと言い切れる者だけ、
石を投げ続けなさい」

___そしてイエスと民衆は、石を投げ続けた。

AIが間違えるとなぜやたらと腹が立つのか?

  • 同僚 / 部下が間違えても腹が立たない
  • そもそも普段からイライラすることがない

そんな人でも、AIが間違うとイライラするのではないだろうか。
なぜAIが間違えると人はイライラしてしまうのか、
関連した研究を簡単に紹介していく。


1.  アルゴリズムのミスは許せない

リンク: https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0747563221002028

要旨
人間のミスとアルゴリズムのミスを比べた研究。
アルゴリズムがミスした時の方が、受け手の感情反応が厳しくなり、
受容が下がり、ネガティブ感情が増えたと報告されている。

僕らがAIに対して厳しく当たってしまうケースとよく似た研究である。


2.  人間っぽいのがダメ?

リンク: https://journals.sagepub.com/doi/10.1177/00222429211045687

要旨
チャットボットが人間っぽいほど良いとは限らず、
ユーザーが怒っている場面では、むしろ満足度や企業評価を下げやすいとした研究。

以上はAIの人間らしさが余計に悪く作用する例だ。
人間らしいせいで期待値が上がり、その期待を満たさないことで
余計に利用者の怒りを買ってしまうわけだ。
この研究は、なぜ僕らがAIに厳しく当たってしまうのかの
答えに近いものであると言えるのではないだろうか。


3.  妙に自信がないのが気に食わない

リンク: https://facctconference.org/static/papers24/facct24-56.pdf

要旨
LLMが不確実さをどう表現するかにより、
ユーザーの信頼や依存の仕方がどう変わるかを調べた研究。
特に「I’m not sure, but...」のような一人称の不確実表現は、
LLMの回答に対する信頼度を下げ、結果的に誤答への過信を減らした。

以上は、「知らんけど」みたいな接頭辞があることで、
ユーザーのLLMに対する信頼度は下がったが、回答を過信されることも無くなった
という研究だ。
LLMへの過信は論外だが、自信が無いような回答がイライラへつながっている
可能性もあるなと思い今回紹介した。


まとめ

本当に簡単な紹介になってしまったが、関連研究を見ていくと、

  • AIやアルゴリズムのミスは、人間のミスより厳しく受け取られることがある
  • 人間っぽさは、期待を上げるぶん、間違ったときの不快感を強めることがある
  • 同じ内容でも、言い方や自信の見せ方で受け止められ方が変わる

という論点があった。

もちろん、こちらのプロンプトが雑なこともある。
主語を省くし、条件も後から足すし、「いい感じに」で済ませることもある。

それでもなお、AIが普通に変な答えを返してきて腹が立つことはある。
たぶんあの苛立ちは、AIをただの道具としても、人間としても扱いきれていないところから生まれている。

だから僕らは反省しながら石を投げる。
そしてAIも、まあまあ石を投げられて当然みたいな返答をしてくる。

知らんけど

2
0
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
2
0

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?