はじめに
ここでは、Kubernetes 1.16 の CHANGELOG から SIG-Appsの取り組みについてまとめています。
がついた文章は、CHANGELOGの公式内容ではなく筆者の補足です。
その他の変更点についてはKubernetes 1.16: 変更点まとめから参照できます。
SIG Apps
注目機能 (Notable Features)
CLI Improvements
- kube-controller-managerに
--endpoint-updates-batch-period
フラグが追加されました、このフラグはPodのの変更によって発生するEndpointの更新の回数を減らすために使うものです。(#80509, @mborsz)
Misc
- Endpoint Slice Contollerを追加しました。これはデフォルトでは無効に設定されています。(#81048, @robscott)
- Endpoints APIはEndpointの数が増えた際にパフォーマンスに問題が発生するため、それを解決するために作られている新しいAPIがこれです。
- NamespaceリソースにStatus Conditionsを追加しました。 (#73405, @wozniakjan)
-
Namespaceリソースに
.status.conditions
が追加され、Namespaceを削除した際に、finalizerにより、そのNamespace内のオブジェクトが削除される進捗が記録されるようになりました。
-
Namespaceリソースに
その他の注目機能 (Other notable changes)
Apps
- DaemonSetの条件にマッチしないPodが削除されない問題を修正しました。 (#78974, @DaiHao)
- Nodeのラベルを変更することで、DaemonSetにより一度スケジュールされたPodを削除しようとする際にタイミングによって発生するバグのようです。
- Failed状態のPodが存在するとDaemonSetのローリングアップデートがハングしてしまう問題を修正しました。 (#78170, @DaiHao)
所感
EndpointSliceは次世代のEndpointリソースということで、今後の展開に注目です。
また、DaemonSet周りは1.15の時も素朴な操作でエラーとなるケースの修正が結構あったので、引き続きバグ情報に注意が必要と感じました。