EPUB3 は、当然ながら、既存のXHTML/XML技術を元に、仕様策定が進められました。
XHTMLは多くの人が知るものですが、メタデータや日本語関係のCSS3など、その背景が、Web業界からすると有名でないものも多いように思います。
ここでは、以下のような事を書こうと思います。決して、EPUB3 を支える技術を網羅的に書いたわけでは無いので、ご了承下さい。
(何か、追加や誤りの訂正があれば、歓迎します。)
- Dublin Core
- DCMI Metadata Terms
- Schema.org
- wiriting-mode
- CSS Text Level 3
Dublin Core
Dublin Core(ダブリンコア)は、メタデータの代表的な仕様。タイトルや作者情報などを記載できる。Dublin Core Metadata Initiative が策定を行う。
OPFファイルで、タイトルなどを記述するのに使う。大元となる、Dublin Core の仕様では、基本的な15項目のみが定義されている。
DCMI Metadata Terms
より詳細な情報・型などが定義される。
EPUB3では、サブタイトルなど Dublin Core に無い部分を定義するために使われる。
http://dublincore.org/documents/dcmi-terms/
Schema.org
Web では、Dublin Core よりもこちらの方が有名かもしれない。Google のSEOなどでは、おなじみのメタデータ。EPUB3では、あまり使われていなかった。しかし、EPUB3.0.1では、Reserved prefixとして、追加されている。
writing-mode
これは有名なスタイルだと思うが、縦書きやアラビア語圏のrtolなどを実現するためのスタイル。現在(2014/04)でも仕様策定が進行中のため、EPUB3では、当時のドラフト仕様を採用した。
EPUB Content Documents 3.0の仕様書では、CSS3WritingModes-20110428を参照している。これは、最新のドラフトと一部の値が変わっている。そのため、EPUB3 上は、-epub-
のprefixを付けることになっている。
CSS Text Level 3
いわゆる、CSS3 と言われるものの一部。ただし、CSS3 Text は、あまり、目立っていないかも知れない。
http://www.idpf.org/epub/30/spec/epub30-contentdocs.html#sec-css-text
同じく、-epub-
のprefixを付けることになっている。以下がEPUB3で参照する対象。
- -epub-hyphens*
- -epub-line-break
- -epub-text-align-last
- -epub-text-emphasis
- -epub-text-emphasis-color
- -epub-text-emphasis-style
- -epub-word-break