濃淡変換
濃淡画像
多くの種類の階調で表現された画像を濃淡画像と呼ぶ。
カラー画像のまま処理するのは時間がかかるため、超高速な処理が求められる製造ラインの外観自動検査などは、濃淡画像が用いられる。
また、ステレオカメラやKinnectから得られる距離画像は、奥行きが濃淡で表現された濃淡画像。
ヒストグラムを用いた濃淡変換
ヒストグラム
画像に対する画素値の分布度合いをグラフ化したもの。
p.75のヒストグラム描画プログラムを使用して、以下の画像のヒストグラムを出力した。
全画素数をN、画素値をi、度数分布(ある画素が出現する数)をhiとすると、以下の関係式が成り立つ。
N = Σ[i=1..255]hi
0-255までの各々の度数が1つの画像に出現する数を合計すると、その画像の全画素数になる。
ヒストグラム均一化
画素値の度数分布は画像によってまちまち。
ヒストグラム均一化(平坦化)を行うことで、コントラストが悪かったり、明るさが偏っている画像のバランスを調整できる。
例えば、学習データを作る際に、様々な画像の明るさを整えられるので役に立つ。
※ヒストグラム均一化はグレースケールの場合は効果があるが、カラー画像の場合は色合いが変わってしまうため、使われることは少ないらしい。
トーンカーブによる濃淡変換
トーンカーブ
画像全体の明るさや色を補正する際に必要な校正曲線。
明るさや色の補正前のデータ値と補正後のデータ値の対応関係を示したもの表したもので、画素ごとの調整を行うことで、画像全体の明るさや色を補正できる。一般的に、入出力データの対応関係を__階調変換関数__と呼ぶ。
階調変換関数は以下の関数fで表す。
f(入力画素値, 出力画素値)
入力画素値がX(0-255まで)の時に出力画素値を何にするかで関数fの内容は変わってくる。
fの定義によって、様々な変換方式が作られている。
(例:ガンマ変換、ネガポジ変換、ソラリゼーション、ポスタリゼーション、疑似カラー処理、明度調整、コントラスト低減、コントラスト強調)
練習問題は割愛。