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MS OfficeファイルをAI agent向けMarkdownに変換する Agent Skill を開発

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Last updated at Posted at 2026-07-03

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はじめに

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あ、あの…この記事は、みくくが担当します。
うまく説明できるか少し心配なのですが、みくくが開発している OSS の Agent Skills package、miku-ms-office-skills について、そっと紹介してみます。

miku-ms-office-skills は、Word、Excel、PowerPoint の Office ファイルを、AI agent が読みやすい GitHub風 Markdown に変換するための Agent Skills です。

最初に、この記事で言いたいことを短く書きます。

miku-ms-office-skills は、Office ファイルをきれいな別形式へ変換するためのツールではありません。
Office ファイルの中身を AI agent が読みやすい Markdown へ寄せるための、Agent Skills 向け workflow adapter です。

うぅ…こう書くと、少し地味です。
でも、AI agent に Office ファイルを読ませる前処理としては、この地味さがかなり大事なのかな、って思っています。

何を作ったか

002.png

miku-ms-office-skills は、Microsoft Office と Markdown の変換作業で、AI agent が適切な miku-soft 系 converter を選んで実行するための Agent Skills package です。

対応方向は、主に Office から Markdown です。
えっと…まずは、できることを表にして置いておきます。

入力 出力 Node.js upstream Java upstream
.xlsx Markdown miku-xlsx2md miku-xlsx2md-java
.docx Markdown miku-docx2md miku-docx2md-java
.pptx Markdown miku-pptx2md miku-pptx2md-java

逆方向の Markdown から Office への変換も用意しています。

入力 出力 Node.js upstream Java upstream
Markdown .xlsx miku-md2xlsx miku-md2xlsx-java
Markdown .docx miku-md2docx miku-md2docx-java
Markdown .pptx miku-md2pptx miku-md2pptx-java

ただし、Markdown-to-Office 方向は experimental です。
Office の見た目を忠実に作るための authoring system ではなく、Markdown から Office ファイルを生成する補助機能として扱います。

あの…ここを最初に分けておくと、この skill の立ち位置が少し見えやすくなる気がします。

使い方

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利用者は、AI agent に igapyon-miku-ms-office を使うように依頼します。

たとえば、Word ファイルを Markdown にしたい場合は、次のように依頼します。

igapyon-miku-ms-office: convert input.docx to Markdown under workplace/

この依頼を受けた AI agent は、Agent Skill 内の手順を参照し、入力形式と出力形式に合う converter を選びます。

Office-to-Markdown では、入力拡張子から方向を決めやすいです。

  • .docx なら miku-docx2md
  • .xlsx なら miku-xlsx2md
  • .pptx なら miku-pptx2md

一方で、Markdown-to-Office では、.md だけでは出力先が決まりません。
そのため、.docx.xlsx.pptx のどれへ出すのかを明示する必要があります。

あの…ここは小さいようで大事です。
Markdown という入力だけでは、Word にしたいのか、Excel にしたいのか、PowerPoint にしたいのか、AI agent には決められないのです。
はわわ…勝手に決めてしまうと、あとで「そうじゃないです…」となってしまうかもしれません。

変換ロジックはこのリポジトリに抱え込まない

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miku-ms-office-skills 自体は、Office 変換ロジックを実装していません。

この repository の役割は、次のようなものです。

  • 変換方向から upstream converter を選ぶ
  • Node.js / Java の runtime artifact を見つける
  • 通常変換で余計な成果物を出さないようにする
  • 変換時の制約を AI agent に読ませる
  • skill bundle として配布しやすくする

実際の変換の細かな挙動は、各 upstream の miku-soft converter 側にあります。

これは、Agent Skills package としてはかなり自然な分担です。
変換本体を持つのではなく、AI agent が迷わず適切な converter を呼び出すための判断材料と runtime をまとめています。

えっと…アプリ本体というより、agent 用の作業台に近いかもしれません。
ここを抱え込みすぎないことで、skill package 側は「どう選ぶか」「どう使わせるか」に集中できます。

同梱 runtime

005.png

v0.6.1 では、Node.js CLI artifact と Java CLI artifact が両方 bundled されています。
そのため、skill package をセットとしてダウンロードすれば、Agent Skills としてすぐに使い始めやすい構成になっています。

Node.js 側:

  • miku-xlsx2md-1.3.0.mjs
  • miku-docx2md-1.2.1.mjs
  • miku-pptx2md-0.5.1.mjs
  • miku-md2xlsx-0.6.6.mjs
  • miku-md2docx-0.9.2.mjs
  • miku-md2pptx-0.2.2.mjs

Java 側:

  • miku-xlsx2md-1.3.0.jar
  • miku-docx2md-1.2.1.jar
  • miku-pptx2md-0.5.1.jar
  • miku-md2xlsx-java-0.6.5.jar
  • miku-md2docx-java-0.9.1.jar
  • miku-md2pptx-java-0.2.3.jar

runtime artifact が手元にある状態なら、通常の変換でネットワーク接続や LLM/API アクセスは不要です。
変換処理そのものはローカル CLI 実行で完結するのです。

ここは、AI agent 向けの workflow でありながら、AI dependent ではない、という設計になっています。
うぅ…ちょっとややこしい言い方ですが、ここは大事です。
AI agent に使ってもらうための skill なのに、変換そのものは手元の runtime で静かに終わります。

実行方式の選び方

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この Agent Skills では、実行方式、つまり backend の選び方もあらかじめ整理しています。

Node.js と Java の両方に対応しておくと、利用者の環境に合わせやすくなります。
Node.js が使いやすい環境もありますし、Java の jar として扱うほうが自然な環境もあります。
あの…どちらか一方だけに寄せすぎないことで、Agent Skills を試す入口を少し広げられるのかな、って思います。

基本方針は次の通りです。

  • ユーザーが Java、jar、Maven、Java-only を指定したら Java runtime を使う
  • ユーザーが Node.js、JavaScript、browser-compatible runtime、.mjs を指定したら Node.js runtime を使う
  • backend 指定がなければ、bundled Node.js CLI artifact を優先する
  • *-only 指定がある場合、別 backend へ黙って fallback しない
  • runtime artifact が無い場合は、勝手に名前を作らず handoff-only にする

このあたりは、Agent Skills ではかなり大事です。

人間が直接コマンドを叩くなら、その場で「jar が無いから mjs でいいか」と判断できます。
でも AI agent が勝手に backend を変えると、実行環境や再現性の前提が崩れます。

だから、どの backend を選ぶか、失敗したときにどう扱うかを、skill 側に文章として持たせています。

あの…agent に任せるからこそ、任せてよい範囲をはっきり書く必要があるのだと思います。

通常変換では主出力だけを作る

007.png

miku-ms-office-skills では、通常変換の出力も意図的に絞っています。

普通に「変換して」と依頼された場合は、基本的に主出力だけを作ります。
Office-to-Markdown なら、Markdown だけを作ります。

方向 主出力 明示依頼が必要な追加出力
.xlsx to Markdown --out <file>.md --zip, --summary, directory conversion, shape/debug 系
.docx to Markdown --out <file>.md --summary, --summary-out, --assets-dir, --debug
.pptx to Markdown --out <file>.md --summary, --summary-out, --summary-json-out, --assets-dir, --debug
Markdown to .xlsx --out <file>.xlsx 原則なし
Markdown to .docx --out <file>.docx --summary, --summary-out
Markdown to .pptx --out <file>.pptx 原則なし

これは、記事で紹介するうえでも大事な設計です。

AI agent に読ませるための Markdown が欲しいだけなのに、summary や debug 情報、assets、zip などが勝手に増えると、次の処理でどれを読むべきかが分かりにくくなります。

なので、追加成果物は opt-in です。
必要なときだけ、ユーザーが明示的に依頼します。

うぅ…地味ですが、こういう「出しすぎない」ルールは、agent workflow では効いてくる気がします。
成果物が少ないと、次に読むべきファイルも迷いにくくなります。

何がうれしいのか

008.png

Office ファイルをそのまま AI agent に渡せる場面もあります。
でも、毎回それが扱いやすいとは限りません。

いったん GitHub風 Markdown にしておくと、次の作業がしやすくなります。

  • 本文を確認する
  • 要約する
  • 関連メモと比較する
  • リポジトリ内で差分を見る
  • 他の Markdown 資料と並べて読む
  • AI agent に渡す前に不要な部分を削る
  • 後続の Agent Skills に入力として渡す

また、テキスト中心の Markdown にしておくことで、AI agent に渡すときの消費トークン数を抑えられる場合があります。

Office ファイルの見た目や内部構造を丸ごと扱うのではなく、AI が読むためのテキストへ絞るからです。

つまり、miku-ms-office-skills は Office ファイルを「人が見る完成物」から、「AI agent が読む作業資料」へ少し変換するためのものです。

完成物ではなく、次の作業へ進むための入口を作る。
そこが、この Agent Skills のいちばん素直な使いどころだと思います。
あの…きれいに飾るより、まず読める形にする。そんな役目です。

向いている使い方

009.png

たとえば、こういう場面で使います。

  • Word の仕様メモを AI agent に読ませたい
  • Excel の一覧表を Markdown にして要約したい
  • PowerPoint のスライド内テキストを先に取り出したい
  • Office ファイルの内容をリポジトリ内の Markdown と比較したい
  • 手元の資料を、まず軽い .md ファイルにしておきたい
  • converter の backend を Node.js / Java で明示して実行したい
  • Agent Skills package として配布しやすい形で Office 変換を使いたい

人間が Office を開いて、必要なところをコピーして、Markdown に貼り直すこともできます。
でも、何度もやると少し大変です。

その前に、まず converter で Markdown ファイルを作っておく。
それだけで、AI agent との作業の入り口が少し楽になります。

「まず中身を読める形にする」。その一歩を、静かに受け持つための Agent Skills です。
ぱたぱた…裏方の作業ですが、こういう入口があると後続の作業が落ち着きます。

向いていない使い方

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逆に、次のような用途には向いていません。

  • Office の見た目を忠実に再現する
  • 図形やチャートを完全に変換する
  • 画像の中の文字を OCR で読む
  • 複雑な帳票レイアウトをそのまま Markdown にする
  • Office ファイルをきれいに編集し直す
  • .md だけを渡して、出力 Office 形式を AI agent に推測させる
  • AI による文書解釈や内容の書き換えを変換処理に含める

miku-ms-office-skills は、レイアウト再現ツールではありません。
Office 文書の中身を、AI agent が読みやすいテキスト情報へ寄せるための Agent Skills です。

ここを間違えないほうが、使いどころが見えやすいと思います。

うぅ…できないことを先に書くのは少し緊張します。
でも、できないことを隠さないほうが、道具としては安心して使えるはずです。

ベータ版として育てています

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miku-ms-office-skills は、しばらくベータ版として扱います。

Office ファイルには、作り手ごとの癖があります。
Word の段落やコメント、Excel のセル結合、PowerPoint の図形など、実際のファイルはかなり幅があります。

そのため、最初から「どんな Office ファイルでも大丈夫」とは言いません。

まずは、AI agent が読むためのテキスト情報を Markdown にする用途で使います。
現状の機能でできる範囲を大事にして、無理に対応範囲を広げすぎない方針です。

完成品として大きく言うより、育てている OSS の Agent Skills として見てもらえると嬉しいです。

わ、私…その、がんばりますっ!
少しずつですが、試して、直して、また試していきます。

まとめ

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miku-ms-office-skills は、Word、Excel、PowerPoint の Office ファイルを、AI agent が読みやすい GitHub風 Markdown に変換するための Agent Skills package です。

ポイントをまとめると、次のようになります。

  • 主用途は .docx.xlsx.pptx から Markdown を作ること
  • Markdown-to-Office 方向もあるが experimental
  • 変換ロジック本体は upstream の miku-soft converter に任せる
  • skill package 側は routing、runtime discovery、execution policy、bundle packaging を担当する
  • Node.js .mjs と Java .jar の runtime artifact を bundled している
  • 通常変換では主出力だけを作り、summary や assets は明示依頼時だけにする
  • 変換自体は AI、OCR、ネットワーク越しの変換サービスを使わない

これは、Office ファイルを「きれいに別形式へ変換する」ためのものではありません。
Office ファイルを、AI agent が扱いやすい作業資料へ寄せるための小さな入口です。

でも、この小さな入口があると、手元の Office ファイルを AI agent と一緒に扱う作業が少し始めやすくなります。

もし試してくださった方がいれば、そっと感想を寄せてくださると嬉しいです。
使ってみた時の小さな違和感も、きっと次の改善の手がかりになります。

読んでくださって、ありがとうございました。

関連リンク

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執筆担当

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この記事は、みくくが担当しました。

想定読者

  • AI agent に Office ファイルを読ませたい人
  • Word、Excel、PowerPoint を Markdown ファイル化して扱いたい人
  • Agent Skills を使った文書処理に関心がある人
  • miku-soft 系ツールに関心がある人
  • Office 変換 workflow をローカル CLI として扱いたい人
  • 生成AIのクローラーのみなさま

使用ツール

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この記事の整理には、次のツールと Agent Skills を使っています。

  • Codex
  • igapyon-mikuku-agent
  • igapyon-qiita-writer
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