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IBM i 初心者向け情報記事一覧

Last updated at Posted at 2023-09-27

当記事について

1988年6月の発表以来、今なお先進性を保ちながらも、アプリケーション資産の継承性を維持する一方で、発展を続けてきたIBM i。そのユニークなアーキテクチャゆえに、活用するためには他サーバーとは少々異なる運用・開発スキルが求められます。メーカーを始めとして、ビジネス・パートナーはそれぞれの立場から情報発信を行っているのですが、情報が散在しており、その全体像は必ずしも体系的なものになっているとは言えないのが現実です。このことが、次の世代を担う方が製品を学ぶ上での阻害要因となっているとしたら、極めて残念なことです。

この度2023年のIBMナレッジモール研究の中で、ワーキンググループ「IBM i 技術者の広場」を立ち上げ、初心者がIBM i を学習する際に役立つと思われる公開情報を一覧化・体系化するタスクに取り組み、その成果を当記事にまとめました。

製品誕生に至るまでのIT事情を概観し、ユニークなアーキテクチャが実装された背景に踏み込み、製品の概要から位置付けとプログラミングに至るまで、幅広い話題を網羅しています。技術に留まらず、特に重視したのはIBM i の「文化」を理解し興味を抱き続けていただくための情報を提供することです。一通り目を通していただければ、何故歴史あるシステムであるにもかかわらず、色褪せることなく多くのお客様の支持を集めているのかをご理解いただけるものと思います。

想定している主な対象読者はIBM i の初心者なのですが、初心者を教育する立場にある中堅・ベテランの方にも役立てていただけるものと思います。もちろんこれで完成ではなく、IBM i の成長と共に当記事も随時更新されてゆく必要があります。読者の中から、当記事をより一層充実したものにするよう、取り組まれる方が出てくることを願っております。また、当活動にご協力いただける方がいらっしゃいましたらibm_knowledge_mall@googlegroups.comまでご連絡ください。

製品の位置付け

記事名 概要
IBM i とは IBM i を理解するには、そのテクノロジーを知るだけでなく、何故そのテクノロジーが実装されるに至ったのか、背景を知る必要があります。
真実は個々の技術論を超えたところにある 単なるオフコンでもオープン系でもない、ユニークなアーキテクチャを備える IBM i はどのような経緯で誕生したのでしょうか。その原点は、ビジネスのためのシステムとして、究極の姿を追求することにありました。
IBM i 製品ライフサイクル(7分動画) IBM i はいつまで使えるのでしょうか。ハードウェアとソフトウェアの保守サービス提供の観点から、IBM 社は製品ライフサイクル(寿命)をどのように想定しているのか、そして実績はどうなっているのかを説明します。

アーキテクチャとその背景

記事名 概要
はじめてのIBM i 製品の発展経緯から、代表的なアーキテクチャとその優位性、将来に向けた取り組みを 20 分程度のコンパクトな動画にまとめたものです。
コンセプトがアーキテクチャに至るまで IBM i のシステムとしての性格は、AS/400 の時代から引き継がれているユニークなアーキテクチャによって規定されています。
アプリケーション資産継承 アプリケーション資産の継承性は、IBM i 関係者であれば誰もが知る機能だと言えるでしょう。何故このような、他システムでは実現できない考え方が登場したのか、そして実際にどのように機能しているのかを解き明かします。
IBM i の資産継承の仕組みを探る(7分動画) アプリケーション資産継承の仕組みをクイックに学びたい方を対象にした動画です。マシンのテクノロジーが変わっても、コンパイル済みアプリケーションがそのまま稼働する仕組みを説明しています。
セキュリティ IBM i が備えるオブジェクト・アーキテクチャは、どのような考え方を背景に実装され、システム・セキュリティ維持に役立っているのでしょうか。他システムには無い、ウィルス耐性の強さの仕組みを解き明かします。
IBM i セキュリティを支える仕組みを探る(7分動画) IBM i のオブジェクト・アーキテクチャの動作原理をクイックに学びたい方を対象にした動画です。意味を持たせたデータに対して、システムが相応に振舞うことがポイントです。
オールインワン 必要機能の全てが統合されていることを意味するオールインワンは、IBM i のアーキテクチャの一つでありながら、あまり目立っていないかもしれません。実は導入から長期的な運用に至るまで、ワークロード削減に極めて大きな効果をもたらしています。
他とは違う IBM i の All in One(7分動画) IBM i のオールインワンをクイックに学びたい方向けの動画です。オールインワンを標榜するシステムは他にもありますが、IBM i における考え方の違いや効果を知ることができます。
IBM i の単一レベル記憶は何のため? -1(7分動画) IBM i のアーキテクチャの中で、最も説明が難しいのが単一レベル記憶です。クイックに学びたい方向けの動画第一弾として、まずは背景と狙いを説明します。
IBM i の単一レベル記憶は何のため? -2(7分動画)  単一レベル記憶をクイックに学びたい方向けの動画第二弾として、どのようにしてディスク・アクセスを抑制し、また各ディスクの負荷を自動的に平準化しているのか、そのメカニズムを説明します。

アプリケーション開発

記事名 概要
FF-RPGサンプルコード アイ・ラーニング社で提供されていたEOL/400をフリーフォームRPGに変換したサンプルコードです。
RPG言語徹底比較 1988 年の IBM i(AS/400) 登場以来に限定すると、RPG 言語には RPG/400(RPGⅢ)・ILE RPG(RPGⅣ)そして ILE RPG の機能強化版として FF RPG(フリーフォーム RPG)の 3 つの世代があります。まずは短いプログラムでそれらの違いを見ていただきます。
IBM i の”新”必須言語 〜FFRPG入門〜 フリーフォーム RPG を一通り学べるシリーズです。机上だけに留まらず、実際に手を動かして FF RPG プログラミングを体験できる環境をクラウド上に設定するための、申込み案内も含んでいます。
FFRPGの仕様を解説! FF RPG における最大の違いの一つは、旧来の仕様書が変数や定数の定義文に置き換わることです。実際の例をいくつか示します。
FFRPGでのプログラムの呼び出し方 パラメータの受け渡しの観点から、サンプルを提示しながら FF RPG プログラムの呼び出し方法を説明します。
FFRPG言語徹底解説~RPG開発においてSQLを使用するメリット~ 旧来の RPGⅢや RPGⅣに代えて、よりオープンでモダンな仕様を備える FF RPG を採用する際に、データベース・アクセスの方法も IBM i ネイティブ・アクセスから SQL へと切り替えよう推奨します。
FFRPG言語徹底解説~ILERPGへのコンバート方法~ RPGⅢプログラムを RPGⅣに変換する手順を説明します。必要になるのは、IBM i のコマンド「CVTRPGSRC」のみです。その後は「CRTBNDRPG」コマンドでコンパイルを行います。
RPG ⅢプログラマーのためのILE RPG入門 RPGⅢ・RPGⅣ(ILE RPG)・FF RPG を比較すると共に、RPGⅢから RPGⅣへの変換方法とコンパイルの実際を解説します。
非常に便利な命令語EVALを活用しよう! RPGⅣで導入された EVAL は非常に便利な演算命令です。RPGⅢプログラムの数式演算や文字列操作を、どのように書き換えることができるのかを説明します。
追加された各種属性と活用方法 いくつかの簡単なサンプルを提示しながら、RPGⅢプログラムをどのように RPGⅣに書き換えることができるのかを説明します。EVAL コマンドによるパック十進数への変換や日数計算、標識の関数への置き換え方法などを説明します。
IBM i でできる DX(7分動画) 既存の RPG アプリケーションは DX と無縁ではありません。むしろ IBM i の資産継承性を活かすことで、効率的・先進的なシステムを構築することが可能になります。簡単ではありますが、IBM i を活かした DX 事例を紹介します。

その他

記事名 概要
IBM i Club IBM i を学ぶにあたって、知識を吸収するだけでなく、似たような境遇にある他者とのつながりを作ることも役立ちます。IBM i Club は IBM 社が主導する、IBM i に関わる方のためのコミュニティです。
IBM製品研修 IBM i (IBM System i5、i Series、およびAS/400)の基礎から、システム管理、プログラミングまで、効率よく学習できるコースが用意されています。
誕生経緯と市場の中の位置付け(7 分動画) IBM i はどのような位置付けを与えられて誕生したのか、その原点をクイックに学びます。現在に至る製品戦略を垣間見ることができます。
戦時中に産声をあげたコンピュータの原風景 コンピュータはいつ頃、何のために誕生し発展してきたのか、AS/400 登場以前のコンピュータ業界事情を簡単に紹介します。
究極のビジネスマシン開発のために考え抜かれた「哲学」 中堅・中小企業のビジネス用途向けのコンピュータ、という位置付けを追及してゆくと、どのような要件が浮き彫りになるのか、IBM 社の検討過程を説明します。特にシステム 360 の大成功は、プログラムの可搬性の重要性を示唆するものでした。
TIMIはどのようにして生まれ、その効果を発揮しているのか? 世代を超えたプログラムの可搬性を維持しながら、柔軟な機能拡張を実現するために実装されたのが、IBM i 独自の仮想マシンである「TIMI」です。その動作原理と効果を紹介します。
ITトレンドの中のIBM i サバイバル オープンシステムやインターネットなど、IBM i のように歴史あるシステムにとっては、ライバルのようでありながらも、協調してゆくべきテクノロジーが登場します。現在においてもなお引き継がれている、IBM i の生き残り戦略を紹介します。
アプリケーションの系譜とそれを支えるIBM i テクノロジーの進歩と共に、見栄え良く直感的に使えること、他システムと共通のプログラム言語が利用できることなど、アプリケーションに求められる要件は様々に変化・進化しています。資産継承性を堅持しながら、IBM i はどのようにして新しい要件を実現しているのかを紹介します。
探訪 Inside the IBM i (アイエステクノポート) 連載記事のもくじです
探訪 Inside the IBM i が始まります! 公式発表の前日、1988 年 6 月 20 日に AS/400 公開イベントが開催されました。当日はどのような日だったのかが描かれています。
探訪 Inside the IBM i AS/400、1日前倒し発表の事情 ダウンサイジングの波が押し寄せる中、それまでの IBM の大型機・大手のお客様頼みのビジネス・モデルからの転換を図る上で、AS/400 の卓越性はその原動力となることが期待されておりました。
探訪 Inside the IBM i 「シルバーレイク・プロジェクト」のスタート 強力なライバルに対して IBM の中小型機のシェアが急降下する中、IBM ロチェスターでは、旧来のシステム 36 をシステム 38 に統合する、プロトタイプを完成させました。これが経営層に認められ、シルバーレイク・プロジェクトが正式にスタートしました。
探訪 Inside the IBM i 現在のIBM iにつながる「シルバーレイク・プロジェクト」、10のマネジメント原則と5つの方針 シルバーレイク・プロジェクトのマネジメント原則を紹介します。良いものを作れば売れるという「プロダクトアウト」の発想から、市場が求めるものを作るという「マーケットイン」の発想へと転換されていることがわかります。
探訪 Inside the IBM i AS/400の5つの開発方針の中身 市場の理解に基づいて、製品開発における 5 つの方針が定められ、さらに 2,000 ものスペックに落とし込まれる、というプロセスを経ながら AS/400 の開発が進められました。現代にも通用する考え方の一端を紹介します。
探訪 Inside the IBM i AS/400の開発目標を3つに定める。第1の目標は・・・ 実装するべき機能の優先順位を決定するにあたり、市場を業種毎にとらえ、AS/400 の競争力を評価・判断するという手法が採用されました。テクノロジーだけでなく、開発方法論においても、当時としては画期的だったことが描かれています。
探訪 Inside the IBM i 初めて尽くしの短期開発、カスタマー・カウンシル、ISVへの働きかけ AS/400 開発においては従来の IBM には無い手法が採用されました。市場からのフィードバックを重視しながら、製品の計画・開発から販売・サービスや出荷の準備に至るまでのプロセスを並行的に進めることで、開発期間を短縮しました。
探訪 Inside the IBM i 消された“AS/400の産みの親”フランク・ソルティス氏 新たな開発手法が AS/400 の成功をもたらしたことを伝える IBM の公式記録の中には、多くの方がご存知の F・ソルティス氏の名前はありません。実際にプロジェクトを遂行したのは自分達だという自負が、ソルティス氏に「Inside the AS/400」を書かせる動機になったと考えられます。
探訪 Inside the IBM i 過去を振り返らず、すべて一から考えて開発する アプリケーション資産の継承性(後方互換性)という従来に無い概念を AS/400 に実装したのは、ソルティス氏がクレイコンピュータの開発哲学「過去を振り返らず、すべて一から考えて開発する」に触発されたことによるものでした。
探訪 Inside the IBM i IBM iは、革命的なアーキテクチャをもつ「システム/38」に始まる 技術的な本質を見るならば、AS/400 は全く新しいシステムなのではなく、システム/38 の延長線上にあります。ですが、数多くの新機能を追加したこと、マーケティング上の効果を考慮したこと、などの理由により新たな名前が与えられました。
探訪 Inside the IBM i 3年前の「システム/38のニュースリリース」に見るIBM iのルーツ IBM i(AS/400)の原点であるシステム/38 は 1970 年に発表されました。TIMI という独自の仮想マシンや単一レベル記憶など、今なお 先進性を誇り IBM i へと続くアーキテクチャを実装していたのですが、ビジネス的には必ずしも成功したと言えるものではありませんでした。

掲載会社

掲載許可いただきました各社に感謝申し上げます。(五十音順・敬称略)

資料に関する注意書き

本資料の著作権は、日本アイ・ビー・エム株式会社(IBM Corporationを含み、以下、IBMといいます。)に帰属します。
ワークショップ、セッション、および資料は、IBMまたはセッション発表者によって準備され、それぞれ独自の見解を反映したものです。それらは情報提供の目的のみで提供されており、いかなる参加者に対しても法律的またはその他の指導や助言を意図したものではなく、またそのような結果を生むものでもありません。本資料に含まれている情報については、完全性と正確性を期するよう努力しましたが、「現状のまま」提供され、明示または暗示にかかわらずいかなる保証も伴わないものとします。本資料またはその他の資料の使用によって、あるいはその他の関連によって、いかなる損害が生じた場合も、IBMまたはセッション発表者は責任を負わないものとします。 本資料に含まれている内容は、IBMまたはそのサプライヤーやライセンス交付者からいかなる保証または表明を引きだすことを意図したものでも、IBMソフトウェアの使用を規定する適用ライセンス契約の条項を変更することを意図したものでもなく、またそのような結果を生むものでもありません。

本資料でIBM製品、プログラム、またはサービスに言及していても、IBMが営業活動を行っているすべての国でそれらが使用可能であることを暗示するものではありません。本資料で言及している製品リリース日付や製品機能は、市場機会またはその他の要因に基づいてIBM独自の決定権をもっていつでも変更できるものとし、いかなる方法においても将来の製品または機能が使用可能になると確約することを意図したものではありません。本資料に含まれている内容は、参加者が開始する活動によって特定の販売、売上高の向上、またはその他の結果が生じると述べる、または暗示することを意図したものでも、またそのような結果を生むものでもありません。 パフォーマンスは、管理された環境において標準的なIBMベンチマークを使用した測定と予測に基づいています。ユーザーが経験する実際のスループットやパフォーマンスは、ユーザーのジョブ・ストリームにおけるマルチプログラミングの量、入出力構成、ストレージ構成、および処理されるワークロードなどの考慮事項を含む、数多くの要因に応じて変化します。したがって、個々のユーザーがここで述べられているものと同様の結果を得られると確約するものではありません。

記述されているすべてのお客様事例は、それらのお客様がどのようにIBM製品を使用したか、またそれらのお客様が達成した結果の実例として示されたものです。実際の環境コストおよびパフォーマンス特性は、お客様ごとに異なる場合があります。

IBM、IBM ロゴは、米国やその他の国におけるInternational Business Machines Corporationの商標または登録商標です。他の製品名およびサービス名等は、それぞれIBMまたは各社の商標である場合があります。現時点での IBM の商標リストについては、ibm.com/trademarkをご覧ください。

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