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【MSX0】ANALOG_G.PAS【Turbo Pascal】

Last updated at Posted at 2023-12-16

はじめに

『MSX0 Stack』付属の IoT BASIC サンプルを『Turbo Pascal』へ移植してみます。

ANALOG_G.BAS

◆アナログ入力

項目 説明
概要 Port B (黒) のピン 36 からのアナログ入力信号で簡単なグラフを描きます。
ファイル名 ANALOG_G.BAS
対応デバイス Seeed Grove [A0] Rotary Potentionmeter
Seeed Grove [A6] Light
Seeed Grove [A2] Sound
Seeed Grove [D6] Button
その他自作の機器
コメント ※[A6]太陽光など比較的強い光でないと反応しないようです。
※[D6]本来はデジタル入力です

このサンプルを動作させるには外部センサーが必要です。

See also:

MSX0 Stack での挙動

ANALOG_G.BAS をロードして、

image.png

実行してみました。

image.png

MSX0 側の黒い Port B とセンサーの Grove コネクタをケーブルで接続します。

image.png

センサー 操作
[A0] Rotary Potentionmeter ツマミを回す
[A6] Light 強い光 (日光やスマホのフラッシュライト) をあてる
[A2] Sound 「ハドソン!」と叫んでみる 息を吹きかける
[D6] Button ボタンを押してみる

プログラムは〔Ctrl〕+〔Stop〕(リモートコントロールパネルからは〔Ctrl〕+〔F12〕)で中断できます。

Turbo Pascal へ移植

別途、MDL-LIB と SYSUTILS.LIBIOT.LIB が必要です。

ANALOG_G.PAS
program ANALOG_G;
{$I MDLLIB.LIB}
{$I VRAM2.LIB}
{$I GRAPMSX2.LIB}
{$I SYSUTILS.LIB}
{$I IOT.LIB}
var
  A, X, Y: Integer;
begin
  ScrMode(5);
  while not KeyPressed do
  begin
    A := IoTGetInt('device/analog/in');
    Y := 206 - Trunc(A / 4096 * 200);
    if X = 0 then
      Plot(X, Y, 15) 
    else 
      DrawTo(X, Y, 15);
    X := X + 1;
    if X >= 256 then 
    begin
      X := 0;
      ClrScr;
    end;  
  end;
  TextMode;
end.

実行してみました。

image.png

BASIC の時同様、各種センサーで値が変動します。

任意のキーで中断できます。

解説

アナログ入力の解像度は 12bit (0..4095) です。

Y 軸の求め方

Y 軸の計算は実数型 (Real) で行いました。オリジナル (BASIC) の式は次のようになっています。

40 Y=206-A/4096*200

これを Pascal に置き換えるわけですが、次の式だと整数除算なので、4096 で割っている箇所で値は 0 になってしまいます。

 Y := 206 - A div 4096 * 200;

式を変形して次のようにやってしまうと、式の途中で MAXINT の範囲 (-32768..32767) を超えてしまいます。Turbo Pascal 3.0 の整数型には Integer (Int16) しかないのです。

 Y := 206 - A * 200 div 4096;

Trunc() で括れば、その部分だけを実数演算できます。Turbo Pascal 3.0 の実数型は 48bit なので、計算結果が範囲を超える事はありません。

Y := 206 - Trunc(A / 4096 * 200);

変数 Y を最初から実数型で宣言してもいいのですが、スクリーン座標は整数なので整数型で宣言したかったのです。

スクリーンモード

MSX-DOS 自身はテキストモードである SCREEN 1 or 0 で実行されています。

テキスト画面の桁数を指定する MSX-DOS の内部コマンド MODE n で n に 32 以下の数字を設定すると SCREEN 1、それよりも大きな数を指定すると SCREEN 0 で動作します。

プログラムは実行時にグラフィックモードの SCREEN 5 (256x212 / 1 ドットごとにパレットからの 1 色) に移行しているので、プログラム終了時に TextMode() を使って、プログラム実行前のテキストモードに戻しています。こうしないと Turbo Pascal や MSX-DOS へ戻った時にバグってしまうようです。

MDLLIB で、MSX2 以降用のライブラリ (VRAM2.LIB および GRAPHMSX2.LIB) をリンクしていますが、これは SCREEN 5 が MSX2 以降で使えるスクリーンモードだからです。

おわりに

今回の移植もあまり難しい所はありませんでしたね。

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