はじめに
『Delphi 2010』 についての概要です。
概要
製品概要です。
項目 | 説明 |
---|---|
製品名 | Delphi 2010 |
コードネーム | Weaver |
発売年 | 2009 |
発売元 | Embarcadero Technologies |
ビルドバージョン | 14.0 |
コンパイラバージョン | 21.0 |
BDS バージョン | 7.0 |
サポートプラットフォーム | Windows |
前バージョンとの違い
- Windows 7 対応
- タッチ&ジェスチャ対応
- タッチキーボードが追加された
- RTTI 機能が強化された
- 属性 (Attribute) が実装された
-
IOUtils
ユニットが追加され、ディレクトリやファイル、パス名の操作が容易になった - Direct2D が使えるようになった (
Direct2D.TDirect2DCanvas
) -
TWICGraphic
が追加された - 標準で TIFF 形式の画像を扱えるようになった (WIC 経由)
- DLL などの外部ライブラリを delay で遅延読み込みできるようになった
- グリッドコンポーネントにテーマスタイルやグラデーションスタイルを適用できるようになった
- スレッドで
Start()
メソッドが使えるようになった - デバッグ用途でスレッドに名前を付けたい場合に、クラスメソッド
NameThreadForDebugging()
が使えるようになった -
SpinWait()
が使えるようになった - IDE およびライブラリの言語切り替えに対応 (
BDSSetLang.exe
で切り替え可能) - IDE の機能を調べる [IDE インサイト] が追加された
- コンポーネントツールバーが復活した
- IDE ビルトインのソースコードフォーマッタが付いた
- カレントファイルの検索はダイアログではなく IDE 下部で行なえるようになった
その他
- Windows 2000 が対象外になった
- Windows 2000 に無理矢理インストールするには
setup.exe /win2k
- ビルドバージョン 13.0 は忌み数のためスキップされた (Delphi 5 のコンパイラバージョンは 13.0 なのに...)
- スレッドの
Resume()
およびSuspend()
が非推奨になった - TBitmap にバッファオーバーフローの脆弱性がある
- 2009 年には『Windows Vista』の Service Pack 2 がリリースされています
- 2009 年は『Windows 7』が発売された年です
おわりに
Windows 7 固有の機能を使えるようになっていい感じです。
AFSoft さんの記事
Delphi 2010 に関しては AFSoft さんによる詳細な (膨大な) 記事があり、その記事を読みやすくするための HTML ファイルが用意されています。
VCL から情報を探すのがとても便利です。DocWiki をグルグル回って時間を浪費するより、まずは AFSoft さんの記事を読んで要点を調べるのがいいかと思います。
See also:
- Delphi / C++Builder の新機能 (2007 以降) (Qiita)
- 【Delphi】文字列とファイルと複数行文字列 [小ネタ] (Qiita)
- 「MS Help 2.x ランタイムがインストールされていない」というエラーを解消する (Qiita)
- Delphi のソースコードフォーマッタ (Qiita)
- Save Touch Keyboard Layout (Code Central)
- Keyboard Layout Compiler (Code Central)
- Delphi および C++ Builder における VCL Bitmap LoadFromFile の脆弱性について (Support Wiki)
- "EditorLineEnds.ttr"を作成できません。プロセスはファイルにアクセスできません。別のプロセスが使用中です。エラーが発生する (Support Wiki)
- オフラインインストール用に登録コードを取得する(RAD Studio/Delphi/C++Builder 2009からXE5まで) (Support Wiki)
- 手動アンインストール手順(RAD Studio 2010)(Supprt Wiki)