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Delphi Community Edition と過去の無償版との比較

はじめに

2018/07/19 に Delphi 及び C++ Builder の Community Edition がリリースされました。
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ざっくりとではありますが、過去の無償版との違いを調べてみました。

比較!

こんな感じです。

機能 Delphi 6 Personal Turbo Explorer Starter Edition Community Edition
リリース年 2001 2006 2016 1 2018
IDE の機能制限 あり あり あり なし
RTL 及びフレームワークのソースコード × ×
他の言語 (C++Builder等) との共存 - × 2 ×
ターゲット OS Win32 Win32 Win32 Win32, Win64, macOS, iOS, Android 3
対応 Windows Windows 2000, Me Windows XP Windows 10 Windows 10
Unicode 対応 ANSI ANSI Unicode Unicode
フレームワーク VCL VCL VCL, FireMonkey VCL, FireMonkey
DB コントロール なし なし なし ローカル接続用 4
コンポーネントのインストール ×
商用利用 不可 年間 $1000 を超えない範囲で可 年間 $5000 を超えない範囲で可
  • Delphi 6 Personal と対になる C++Builder 6 の Personal Edition はリリースされませんでした。
  • 2001 年の Kylix 5 Open Edition については割愛しました。
  • 2014 年の Appmethod 6 無償版 (C++) については割愛しました。

無償版の歴史

無償版自体は 2 年前 (2016) からありました。

  1. Delphi 6 Personal (Borland) が 2001 年にリリースされた。かなりの期間、ダウンロードが可能な状態だった。
  2. Turbo Explorer (Borland) が 2006 年にリリースされた。Object Pascal な Turbo Delphi (for Win32) と、その .NET 版の Turbo Delphi for .NET、C++ な Turbo C++ (for Win32)、と C# な Turbo C# (for .NET) がリリースされた。
  3. 2008 年、発売元が Embarcadero になって Turbo Explorer のダウンロード及び新規ライセンス発行が停止された。
  4. 2011 年、無償でない低価格の Delphi / C++Builder XE Starter Edition が発売された。
  5. 2016 年、Delphi / C++Builder 10.1 Berlin Starter Edition が無償化された。 7
  6. 2018 年、Delphi / C++Builder 10.2 Tokyo Community Edition がリリースされた。

2008 年からの 8 年間、無償版のない (ダウンロードできない) 時期がありました。ただし、そのうち 5 年間は低価格の Starter Edition が販売されていました。ちなみに海外では Delphi 7 や Delphi 2005 の無償版もあったようです。

C++ に話を移せば、コマンドラインコンパイラではありますが、Borland C++ 5.5 Compiler 8 (C++ Builder 5 ベース) が 2000 年から、2016 年からは Clang ベースの Free C++ Compiler 9 (最新の C++ Builder ベース) が無償で提供されていました。

余談ですが、Turbo PascalTurbo CTurbo C++ はアンティークソフトウェアとして無償公開されています。

おわりに

Community Edition はかなり制限の少ない無償版です。ライセンスをよく読んで使いましょう。

インストールについては 以下の記事が参考になると思います。

Community Edition には 5台 / サブネットの制限 があるため、教育現場には向きません。教育用途であれば、エンバカさんにアカデミックプログラムで問い合わせてみてください。


  1. 無償でない Starter Edition は 2011 年の XE Starter から。無償になったのは 2016 年の 10.1 Berlin Starter から。 

  2. "できる" のではなく "できてしまう" のが本当の所で、ミニ RAD Studio を作れるのは想定外だったらしい。 

  3. 各 OS の対応バージョンについてはこちらを参照。 

  4. ローカル接続用の dbExpress 及び FireDAC コンポーネントが含まれる。dbGo (ADOExpress) や IBX (InterBase Express) にリモート接続の制限はない。BDE (Borland Database Engine) は標準では付属せず、有償版であってもサブセットしか提供されない。 

  5. Linux (i386) 用の統合開発環境。言語としては Object Pascal / C++ が使えた。Open Edition は無償で使えた。 

  6. FireMonkey 専用の統合開発環境。トライアル版は期間が過ぎると C++ による Android 開発専用の無償版となった。詳しくはこちら。 

  7. Delphi 無償版リリースについて (10年ぶり3度目) (Togetter) 

  8. Borland C++ 5.5 Compiler (Embarcadero) 

  9. Free C++ Compiler (Embarcadero)