IEBCOPYユーティリティについて
IEBCOPYは、IBMのメインフレームシステムで使用されるユーティリティプログラムで、パーティションド・データセット(PDS)またはパーティションド・データセット・エクステンデッド(PDSE)のメンバーのコピー、削除、圧縮などを行います。このユーティリティは、データセットのメンテナンス作業に不可欠です。
メンバーのコピー
IEBCOPYを使用して、あるPDSから別のPDSへメンバーをコピーする一般的なJCL例を以下に示します。
//COPYJOB JOB (ACCT),'COPY JOB',CLASS=A,MSGCLASS=A
//COPY01 EXEC PGM=IEBCOPY
//SYSPRINT DD SYSOUT=A
//INDD DD DSN=your.input.dataset,DISP=SHR
//OUTDD DD DSN=your.output.dataset,DISP=OLD
//SYSIN DD *
COPY OUTDD=OUTDD,INDD=INDD
SELECT MEMBER=(COPY1,COPY2),ACTION=COPY
/*
この例では、your.input.datasetからyour.output.datasetへCOPY1とCOPY2というメンバーがコピーされます。SYSPRINTは、ジョブのログやメッセージを出力するためのデータセットです。SYSINセクションでは、コピーするメンバーとそのアクションを指定します。
注意点
IEBCOPYの使用にはいくつかの注意点があります。
データセットの指定: 入力と出力のデータセットは正しく指定する必要があります。間違ったデータセット名を指定すると、予期しない結果になる可能性があります。
データセットの状態: コピー先のデータセットはDISP=OLDでオープンすることが一般的です。これにより、そのデータセットが使用中でないことが保証されます。
メンバーの選択: SELECTステートメントを使用して、特定のメンバーのみをコピーすることができます。すべてのメンバーをコピーする場合は、このステートメントを省略できます。