IBM JCLとIEFBR14ユーティリティの概要
JCL(Job Control Language)とは
JCLは、IBMのメインフレームシステムでジョブを制御するためのスクリプト言語です。JCLは、ジョブの実行に必要なデータセットやプログラムの指定、実行順序の制御などを行います。
IEFBR14ユーティリティの説明
IEFBR14は、非常にシンプルなIBMユーティリティプログラムです。このプログラムは何も操作を行わず、ただ終了コード0を返すだけの機能を持っています。しかし、JCLのステップで使用されると、データセットの作成、削除、またはカタログ登録などの重要な役割を果たします。
使用例
IEFBR14を使用して、データセットを作成または削除するJCLの一般的な例を以下に示します。
データセットの作成
//STEP1 EXEC PGM=IEFBR14
//DD1 DD DSN=your.dataset.name,
// DISP=(NEW,CATLG,DELETE),
// SPACE=(TRK,(1,1),RLSE),
// DCB=(LRECL=80,BLKSIZE=800,RECFM=FB)
このJCLスニペットでは、新しいデータセットが作成され、カタログに登録され、使用後に削除されます。
データセットの削除
//STEP1 EXEC PGM=IEFBR14
//DD1 DD DSN=your.dataset.name,
// DISP=(MOD,DELETE,DELETE)
ここでは、既存のデータセットを削除します。DISP=(MOD,DELETE,DELETE)は、データセットが存在する場合はそれを変更し、存在しない場合は新しく作成してから削除します。
POファイルの再作成
PO(Partitioned Organization)ファイルを再作成するためのJCLの例を以下に示します。
//RECREATE EXEC PGM=IEFBR14
//DD1 DD DSN=your.po.dataset.name,
// DISP=(MOD,DELETE,DELETE),
// SPACE=(CYL,(1,1),RLSE),
// DCB=(RECFM=FB,LRECL=80,BLKSIZE=800)
//DD2 DD DSN=your.po.dataset.name,
// DISP=(NEW,CATLG,DELETE),
// SPACE=(CYL,(1,1),RLSE),
// DCB=(RECFM=FB,LRECL=80,BLKSIZE=800)
このJCLでは、最初にPOファイルを削除し(存在する場合)、次に新しいPOファイルを作成します。