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Power BI 棒グラフの見せ方いろいろ

Last updated at Posted at 2018-12-01

Qiita初投稿!

はじめに

棒グラフはグラフの王様と言われてます。
シンプルで、数値を直感的に比較しやすいので
最も使われてるのではないでしょうか。

この記事は Microsoft Power BI で棒グラフを使うときに
少し手を加えてカッコよくするTIPです。

注意:2018年11月時点の最新ver(2.64)のPower BI desktopを使用しています

2019/2/6:少数をまとめるを追記

対象者

  • 棒グラフでどんな見せ方ができるか知りたい人
  • こんなグラフが作りたい!と見た目から入る人

使い方

以下のサンプルをざっと眺めて
気になったものがあれば
後述の作り方を見て試してください

サンプル

グラフを塗り分ける

1本だけ塗り分ける
記事用_1_1本だけ色を変える_グラフだけ.jpg

ある日を境に塗り分ける
記事用_2_施策前後で色を変える_グラフのみ.jpg

グループごとに塗り分ける
記事用_3_グループごとに色分け_グラフのみ.jpg

1本ずつ塗り分ける
記事用_4_1本ずつ色分け_グラフのみ.jpg

背景を塗り分ける
記事用_7_背景塗り分け_グラフのみ.jpg

値を見やすくする

積み上げグラフの合計値を表示する
記事用_5_積み上げ棒グラフの合計_グラフ-2.jpg

目標線を入れる
記事用_6_目標線_グラフ.jpg

少数をまとめる
記事用_8_少数まとめ.jpg

作り方

グラフを塗り分ける

ポイントは 積み上げグラフを
積み上げないこと。


1本だけ塗り分ける

記事用_1_1本だけ色を変える_グラフだけ.jpg

【利用シーン】
イベント日 と その他を比較したい場合。
他と比べて数値が増える場合に効果的。

【サンプルデータ】

売上日 金額 イベント
12/22 30
12/23 40
12/24 100 クリスマスイブ
12/25 60
12/26 30
12/27 20
12/28 20

【作り方】
積み上げ縦棒グラフを使用。
(折れ線+積み上げ棒グラフや、横棒グラフでも可)
記事用_1_1本だけ色を変える_設定画面のみ.jpg

【完成】
記事用_1_1本だけ色を変える_グラフだけ.jpg


ある日を境に塗り分ける

記事用_2_施策前後で色を変える_グラフのみ.jpg
【利用シーン】
施策の前後で推移を比較したい場合。

【サンプルデータ】

売上日 金額 施策
12/22 10
12/23 10
12/24 20
12/25 90
12/26 100
12/27 80
12/28 70

【作り方】
積み上げ縦棒グラフを使用。
(折れ線+積み上げ棒グラフや、横棒グラフでも可)
記事用_2_施策前後で色を変える_設定画面のみ.jpg

【完成】
記事用_2_施策前後で色を変える_グラフのみ.jpg


グループごとに塗り分ける

記事用_3_グループごとに色分け_グラフのみ.jpg

【利用シーン】
同じグループ内で比較しつつ、全体もざっと見渡したい とか
ドリルダウンで切り替えずに ひと目で把握したい場合。

【サンプルデータ】

都道府県 金額 地方
京都 50 関西
大阪 90 関西
兵庫 60 関西
埼玉 50 関東
神奈川 80 関東
東京 100 関東
愛知 70 中部
岐阜 20 中部
静岡 30 中部

【作り方】
積み上げ縦棒グラフを使用。
(折れ線+積み上げ棒グラフや、横棒グラフでも可)
記事用_3_グループごとに色分け_設定画面のみ.jpg

ちなみに“軸”は地方都道府県の2階層を両方を表示した状態で
記事用_3_グループごとに色分け_手順2.jpg

並び替えてください。
記事用_3_グループごとに色分け_手順3.jpg

【完成】
記事用_3_グループごとに色分け_グラフのみ.jpg


1本ずつ塗り分ける

記事用_4_1本ずつ色分け_グラフのみ.jpg

【利用シーン】
ぱっと思い浮かばないけど、こういう表現もできますよ ということで。

【サンプルデータ】

都道府県 金額
東京 100
大阪 90
神奈川 80
愛知 70
兵庫 60
京都 50
埼玉 50
静岡 30
岐阜 20

【作り方】
積み上げ縦棒グラフを使用。
(折れ線+積み上げ棒グラフや、横棒グラフでも可)
記事用_4_1本ずつ色を変える_設定画面のみ.jpg

【完成】
記事用_4_1本ずつ色分け_グラフのみ.jpg


背景を塗り分ける

記事用_7_背景塗り分け_グラフのみ.jpg

【利用シーン】
イベント日 と その他を比較したい場合。特に値がゼロの場合に効果的。

先述のグラフ塗り分けだと、
値がゼロの場合、その棒グラフは長さゼロで表示されず 色の違いが見えませんが
背景塗り分けなら見せることができます。

ちなみにグラフ塗り分けと一緒に使うこともできますよ。

【サンプルデータ】

売上日 金額 イベント
12/22 30
12/23 40
12/24 100 クリスマス
12/25 60 クリスマス
12/26 30
12/27 20
12/28 20

【作り方】
まず表示用のイベント塗り分け背景列を追加します。

イベントが"クリスマス"の場合は
金額列の最大値(100)より少しだけ大きい値(120%くらい)を設定し、
それ以外は0とします。

新しい列
イベント塗り分け背景 = IF( [イベント] = "クリスマス" , 
                         MAX( [金額] ) * 1.2 ,
                         0
                       )

追加後のサンプルデータはこちら。

売上日 金額 イベント イベント塗り分け背景
12/22 30 0
12/23 40 0
12/24 100 クリスマス 120
12/25 60 クリスマス 120
12/26 30 0
12/27 20 0
12/28 20 0

ビジュアルは、折れ線+積み上げ縦棒グラフを使用。
グレーの背景は網掛けした折れ線グラフで表現します。
記事用_7_背景塗り分け_設定画面.jpg

折れ線を網掛けして、
線の太さをゼロにして、
ステップをオンに(階段グラフに)します。
記事用_7_背景塗り分け_設定画面2.jpg

塗り分け背景色は薄いグレーが無難ですね。
記事用_7_背景塗り分け_設定画面3.jpg
【完成】
記事用_7_背景塗り分け_グラフのみ.jpg

【おまけ】
同時にグラフを塗り分けるとこんな感じ
記事用_7_背景塗り分け_グラフ-2.jpg


値を見やすくする

複合グラフの折れ線を
別の用途に使ってしまおう。


積み上げグラフの合計値を表示する

記事用_5_積み上げ棒グラフの合計_グラフ-2.jpg
積み上げ棒グラフは内訳を視覚化するのに便利ですが
代わりに合計値が表示されません。
記事用_5_積み上げ棒グラフの合計_困りごと.jpg
内訳(凡例)を無くせば合計値は確認できますが、
ひと手間かかって不便なので
同時に表示させてみました。

【利用シーン】
積み上げ棒グラフの 内訳の値と合計値を
両方同時に見たい場合。

【サンプルデータ】

都道府県 金額 地方
京都 50 関西
大阪 90 関西
兵庫 60 関西
埼玉 50 関東
神奈川 80 関東
東京 100 関東
愛知 70 中部
岐阜 20 中部
静岡 30 中部

【作り方】
折れ線+積み上げ縦棒グラフを使用。
記事用_5_積み上げ棒グラフの合計_設定画面のみ.jpg

折れ線の太さをゼロにして、さらにマーカーを消します。
記事用_5_積み上げ棒グラフの合計_手順2.jpg

データラベルが重ならないように、表示位置は“内側上”に調整します。
記事用_5_積み上げ棒グラフの合計_手順3.jpg

【完成】
記事用_5_積み上げ棒グラフの合計_グラフ.jpg


目標線を入れる

記事用_6_目標線_グラフ.jpg
集合棒グラフの分析ペインには定数線を表示する機能もあるけど、固定値しか設定できません。
これだとフィルタなどでデータを切り替えても変化しないし、
何より積み上げ棒グラフで使えないため少し不便。
記事用_6_目標線_困りごと.jpg

でも、折れ線を目標値にすれば柔軟に対応できます。
両端が少し短いのは慣れてもらうしかありませんが、
水平ではなく傾けたり、細かな調整ができます。

【利用シーン】
実績と目標値を比較したい場合。

【サンプルデータ】

年度 実績 目標値
2015 60 70
2016 90 70
2017 30 70
2018 80 70
2019 70

【作り方】
折れ線+積み上げ縦棒グラフを使用。
記事用_6_目標線_設定画面.jpg

【完成】
記事用_6_目標線_グラフ.jpg
【おまけ】
目標線を傾けるとこんな感じ
記事用_6_目標線-2_グラフ.jpg


少数をまとめる

記事用_8_少数まとめ.jpg
軸(項目)数がたくさんある場合、横スクロールしないとグラフ全体が見られず、間延びした印象になりますが
注目したいのは上位項目だけ、という場合が多いです。

下位項目をまとめると全体的にスマートになって、上位が引き立つ…こともあります。

【利用シーン】
シェアの大きい項目に注目させたい場合。

【サンプルデータ】

都道府県 金額
東京 100
大阪 90
愛知 70
島根 10
佐賀 10
山形 10
福井 10

【作り方】
まず表示用の項目を追加します。
今回は金額20未満その他としてまとめます。

新しい列
都道府県_少数まとめ = IF( [金額] < 20, "その他", [都道府県] )

追加後のサンプルデータはこちら。

都道府県 金額 都道府県_少数まとめ
東京 100 東京
大阪 90 大阪
愛知 70 愛知
島根 10 その他
佐賀 10 その他
山形 10 その他
福井 10 その他

ビジュアルは積み上げ縦棒グラフを使用。
(折れ線+積み上げ棒グラフや、横棒グラフでも可)
記事用_8_少数まとめ_設定画面.jpg

【完成】
記事用_8_少数まとめ.jpg

【おまけ】
色を塗り分けないとこんな感じ
記事用_8_少数まとめ-塗り分けなし.jpg
これ本当は、金額で分けるのではなく
「上位3項目」と「その他」にしたかったんですが
筆者の力不足により妥協しました。

おわりに

ここまで見た目にこだわったグラフを紹介してきましたが、
データ分析で大事なことは きれいなグラフを作ることではなく、
グラフを見た人がどんな行動を取るのかが重要です。
そこを留意しつつ、見やすいグラフ作りに活かしてもらえればと思います。

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