LoginSignup
5
1

More than 3 years have passed since last update.

Power Apps でゲーム作成をして学んだノウハウ -3- ゲーム内タイマーを使ってパラパラアニメーションを作ろう

Last updated at Posted at 2020-02-05

さて、以前の記事ではゲーム内タイマーを作りました。

Power Apps でゲーム作成をして学んだノウハウ -1- ゲーム内タイマーを作ろう

今回はこのタイマーを利用して、パラパラ漫画のようなアニメーションを作成してみたいと思います。

コマの切り替えタイミングを制御する

以前の記事で作成したゲーム内タイマーは秒間 20 コマ(1 コマ 50ms)を刻むことができます。パラパラアニメーション用にもっと秒間のコマ数を少なくしたい場合には、パラパラアニメーション用に調整したタイマーを作成します。

アニメーション用タイマーを作成する

アニメーション用タイマーの値を保持するために、画面上に「スライダー」コントロールを追加します。そして、そのスライダーコントロールの「Default」と「Max」にそれぞれ次のように指定します。

RoundDown(GameTimer.Value/3,0)

GameTimer は、タイマーコントロールの値を元に作成したゲーム内タイマー(スライダーコントロール)です。今回追加したスライダーコントロールに RoundDown 関数から得られる値を指定することで、ゲーム内タイマーの 1/3 倍速で数字が 1 ずつ増えていくアニメーション用タイマーが完成です。

画面上には下図のように 1 つのタイマーコントロールと 2 つのスライダーコントロールが存在することになります。

image.png

このようにして作成したアニメーション用タイマーの値を利用して、パラパラアニメーションを作成していきます。

パラパラアニメーションを作成する

さて、パラパラアニメーションを作成していきましょう。

画像を用意する

まずは、パラパラアニメーションの各コマになる画像を用意し、アプリの「メディア」としてアップロードしておきます。今回は次のようなものを作成しました。

ball1
ball1.png

ball2
ball2.png

ball3
ball3.png

ball4
ball4.png

ボールが弾むようなイメージの 4 コマです。この 4 コマを、ball1 ⇒ ball2 ⇒ ball3 ⇒ ball4 ⇒ ball3 ⇒ ball2 ⇒ ball1 ⇒ ball2 ⇒ ball3 ⇒ ・・・ のように切り替えていきたいと思います。

画像コントロールを設定する

アプリ上に画像を表示するには、「画像」コントロールを配置します。

image.png

この画像コントロールの「Image」パラメーターにメディアに追加した画像名を指定すると、画面上にその画像が表示されるというものです。今回はこの「Image」パラメーターに次のように指定します。

Switch(
    Mod(AnimationTimer,6),
    0,
    ball1,
    1,
    ball2,
    2,
    ball3,
    3,
    ball4,
    4,
    ball3,
    5,
    ball2
)

ボールが弾むアニメーションには 6 コマ必要なので、Mod 関数を利用してアニメーション用タイマーの値を 6 で割った余剰を求め 0 から 5 に順に変化する値を算出します。その値を Switch 関数を利用して場合分けを行い画像を順に切り替えていきます。

ここまで設定を行ってからタイマーを動かすと次ように画像が表示されるはずです。

ballanimation.gif

パラパラアニメーションができましたね。早さを調整するには、アニメーション用タイマーに指定した RoundDown 関数内の GameTimer.Value の値を割る数を変更すれば良いわけです。

なぜこのような実装にしたか

今回はアニメーション用タイマーを作成しましたが、なぜこのようにしたかが大切なところです。単純に考えると、画像コントロールの「Image」パラメーターに次のように設定することでも同様の効果が得られます。

Switch(
    Mod(RoundDown(GameTimer.Value/3,0),6),
    0,
    ball1,
    1,
    ball2,
    2,
    ball3,
    3,
    ball4,
    4,
    ball3,
    5,
    ball2
)

これならわざわざアニメーション用タイマーを画面上に追加する必要もありません。ただし、他の画像も同期させて動かしたい場合には、他の画像にも同じような関数を書くことになってしまい、アニメーションの速度変更を行いたい場合などは画像コントロール毎に関数を書き直す必要が出てきてしまいます。

また、Power Apps で作成するアプリを効率よくデバッグするためには、動作が目で見えるかたちで実装しておくことがキモです。そのため、後々のことを考えてわざわざアニメーション用タイマーを作成することにしました。

まとめ

今回のようなかたちで簡易的ではありますが、パラパラアニメーションを作成することができます。また、ここまで理解できれば、ゲーム内タイマーを利用したゲーム内での時間制御の方法も理解できてきたかと思います。

5
1
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
5
1