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俺たちはなぜアドベントカレンダーを書くのか

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ちゅらデータ Advent Calendar 2020 の13日目です。

まだ12月9日だけど細けぇことはいいんだよ。

創業4年目に突入したちゅらデータ社では社員も増えてきたので企業アドベントカレンダーを作成してみた。しかし社内で「アドベントカレンダー書こうぜ」と告知しても集まりが悪い。一人の社員に「なぜアドベントカレンダーを書かないんですか?」と訊くと、返ってきた答えは**「なぜアドベントカレンダーを書くんですか?」**だった。

たしかに。

自分は前職が Web 企業で同僚も Web に長くいる人が多かったので、アドベントカレンダーのような文化は当たり前のものと思っていたし特に疑うことがなかった。しかしちゅらデータの社員は多様な業種,業界から集まってきており、いままで狭い常識の中に囚われていたのだなと痛感したのであった。

たしかに、この文化に馴染みのない人に「なぜそれに参加するか」を簡潔に説明できないな、と思った。

せっかくなので「アドベントカレンダー書こうよ〜」と勧めたいときに「これを読んでみてくれ」と紹介できるような記事をまとめておこうと思った次第。

前置きしておくと、以下の内容は「自分はこういう理由でアドベントカレンダーを書く」という話であって「だから皆そうするべきだ」と主張するものではない。念の為。

アドベントカレンダーとは

アドベントカレンダーはもともとクリスマスまでの日数を数えるための風習だったのが転じて、IT 業界では「12月に特定のテーマで皆でブログを書くイベント」となっている。1 歴史を遡ると2000年に英語圏の Perl コミュニティで始まって、日本では2008年から始まって広まっていったらしい。2

日本のアドベントカレンダーの Web サービスとしては QiitaAdventar が2大巨頭で、Qiita が技術系、Adventar が何でもアリという棲み分けになっている気がする。

なぜアドベントカレンダーを書くか

1. 楽しいから

なぜかと言われると一番の理由は**「そういうお祭りだから」「楽しいから」**となりそう。ハロウィンに渋谷で仮装している人に「なぜ仮装してるの」って訊くのと同じ感じ。そういうイベントであって、乗っかって楽しいなら乗っかればよい。何も難しい話ではない。

しかしそれを言ってしまうと興味ない人は「興味ないので参加しません」で終わってしまう。自分もハロウィン興味ないし。だから「アドベントカレンダー書こうよ〜」と言えるような理由をもう少し考えていきたい。

2. 会社の広報になるから (企業アドベントカレンダーの場合)

それはそうなんだけど、広報や採用の担当者が考えるメリットであって、そのへんに責任がない社員からすると別に知ったこっちゃない。あとそれだけだと企業アドベントカレンダー以外に参加する理由にはならない。

3. アウトプットするきっかけを作るため

個人にとってメリットがある話といえばこれ。

自分の持っている技術や考えをアウトプットするお祭り。普段ブログとかを書かない人でも「ちょっと書いてみようかな」と思わせるようなハードルを下げる効果はある。それによってアウトプットの習慣が身につくための一助となれば、その人自身にとってもインターネットにとっても良い影響があるだろう。

しかし**「アウトプットする習慣が身につくことは個人にとってメリットである」**は本当か?

なぜアウトプットするか

自分は Qiita で 150 記事書いて 3700 Contribution している (2020年12月時点) ので、「そこそこ書いている方」といっても怒られはしない気がする。そんな自分が「なぜ書くか」というと、理由はいくつもある気がする。

1. 備忘録になるから

自分が技術記事を書く理由の8割はこれ。

半年後,1年後に「あのときアレどうやったっけ」となったときにちゃんとまとめてあると本当に便利。

半年後の自分は他人なので、他人が読んでも理解できる程度にはちゃんと書く必要がある。そこまでちゃんと書くのであればインターネットに放流してしまったほうがよい。

2. 理解が深まるから

技術記事をちゃんとまとめようとすると「ここ厳密にはどうなってたっけ」とか「ここ実はよくわかっていないな」という箇所が発生して、ドキュメントを読み漁ったりして調べる作業が発生する。

手間なのは間違いないけど、そういう作業が自分の地盤を固めていっているような気がしなくもない。

3. まとめる力がつくから

「議事録をまとめられる」や「伝わる資料が書ける」といったスキルは、少なくとも IT 業界では必須と言っても過言ではないが、そういう基礎的なスキルは勝手に身につくものではなくて「やってみてフィードバックをもらう」を繰り返し行う必要がある。文章を書くことはそういった「まとめる力」の訓練になる。

特に「業務で得た知見をインターネットに書く」となると業務ドメインの情報はマスクする必要があり、「何を書く必要があって何を書いてはいけないか」を意識して内容を構成していくことは訓練として極めて有効だと思う。

4. ポートフォリオになるから

GitHub などもそうだけど、アウトプットが公開されていると「自分はこれくらいの技術力があります」という証明になる。転職活動の際に「わたしは Python ができます」と言うよりも Python で書いたリポジトリや Python について書いた技術記事を読んでもらったほうが伝わるに決まっている。転職活動したことないから知らんけど。

5. 誤りを指摘してもらえるから

技術記事をインターネットに公開すると見知らぬ人から「それは厳密にはこうで」とか「その情報は少し古くて」とか「こういうやりかたもあって」とかコメントを貰えることがあって、学びになる。

しかしあくまで副次的な効果ではあって、あまり期待してはいけない。

6. 知らない誰かの役に立てるといいから

こう言えるとカッコいいと思うけど、ぶっちゃけ自分はあまりそこ気にしていないし、少なくともそれが書くモチベーションになっているわけではない。

Qiita で LGTM がたくさんついてデイリートレンドに載ると承認欲求が満たされはする。

まとめ

アウトプットするのは良いことだし、アドベントカレンダーは楽しい文化だと思うよ。

  1. アドベントカレンダー - Wikipedia

  2. アドベントカレンダーに関するアレコレ、QiitaアドベントカレンダーとAdventarの中の人に聞きました。 - Qiita Zine

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