###はじめに
オンプレミス拠点とOracle Cloud間を閉域網 or 専用線経由で接続する場合に利用する「FastConnect」について
サービス概要をはじめ利用可能なプロバイダ、構成パターン等についてお伝えしようと考えています。
###サービス概要
FastConnectはお客様設備(データセンター等)とOracle Cloud間をインターネットを経由しない
専用線や閉域網といったプライベート回線経由で接続するためのサービスです。
###FastConnectサービスの特徴
①信頼性の高いクラウド接続サービス
可用性(Availability)に対してSLA(99.9%)が設定されており高い信頼性を確保している
②プライベート接続
インターネットを経由することなく、信頼できるエンドポイントのみを経由するため、プライバシが向上
③高スケールのワークロードのサポート
1Gbps, 10Gbps, 100Gbpsの高帯域ポートを提供
要望に応じて柔軟にスケールアップまたはスケールダウンが可能
④予測可能で経済的
トラフィック量(inbound/outbound)の課金がないため正確なコスト予測が可能
ポート課金が安価なため、トラフィック量の多いワークロードであるほど経済的
###構成イメージと責任分担
(構成要素について)
①CPE
外部との通信を行うためにお客様拠点またはデータセンターに設置する機器(主にルータ)
②キャリア網、専用線
通信プロバイダが提供する拠点間接続のためのサービス(インターネットを経由しない)
代表的なものとしてNTTコミュニケーションズのAcrstar Universal Oneなどがある
③FastConnect Location
Oracle Cloudに閉域網 or 専用線経由での接続を提供するための設備が置かれている場所
お客様は自社ネットワークとOracle Edge間を接続することにより
Oracle Cloudとの相互通信が可能になる
Oracle社はOracle Edgeのポート(物理 or 仮想※提供帯域は1G,10G,100G)までを提供する
なお、FastConnect Locationの場所は公開されており
日本の場合、Tokyo RegionのFastConnect Locationは「Equinix, TY4」に
Osaka RegionのFastConnect Locationは「NTTデータ, Dojima Bldg 4」にある。
APAC Oracle FastConnectロケーション
④Customer/Partner edge
Oracle EdgeとBGPピアリングするためのBGPルータ
⑤Oracle Edge
お客様ネットワークとOracle Cloud間を接続する際のOracle Cloud側の機器
Customer/Partner EdgeとBGPピアリングを行う
⑥Partner Cage
Customer/Partner Edgeが設置されているラックのこと
Oracle社からの貸し出し/代理契約は不可能であるため
お客様とFastConnect Locationのデータセンター間で直接ご契約が必要
⑦Oracle Cage
Oracle Edgeが設置されているラックのこと
###Customer/Partner EdgeとOracle Edge間接続イメージ
###まとめ
今回は「FastConnectについていろいろ」の第1回目としてFastConnectの概要とサービスの
基本情報について触れてみました。
次回はFastConnectの各接続モデルについて詳しく説明させていただこうと考えていますので
引き続き宜しくお願い致します。