#GCSとは
GCS(Google Cloud Strage)とはGCPが提供するクラウドストレージサービスです。
GCPサービスで作成されたデータの出力先やバックアップ先として使用することが可能です。
HTMLファイルや画像ファイル等の静的データを保存でき、直接Web上に公開することもできます。
4種類のストレージクラスが用意されています。
それぞれ特徴が異なります、用途に合わせて使い分けることができます。
ストレージクラス | Multi-Regional | Regional | Nearline | Coldline |
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取得時の料金 | 無料 | 無料 | 有料 | 有料 |
最小保存期間 | なし | なし | 30日 | 90日 |
特徴 | 地理的な冗長性 | 地理的に近い場所でデータを保存 | データ保存コストが安い | データ保存コストが非常に安いが、データ取得がNearlineより高い |
Nearline、Coldlineは頻繁にアクセスしない、バックアップや監査ログ等の保存に適しています。
AWSのS3 Glacierと同等のサービスですが、S3 Glacierはデータ取得に時間が掛かるのに対して、データの取得に時間が掛からないという特徴もあります。
#用語
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バケット
データを格納するためのコンテナ。
GCSの保存するデータはバケットに格納されます。
フォルダのように入れ子構造にすることはできません。 -
オブジェクト
GCSの保存されるファイルやフォルダといったデータ。
バケット内に格納されるデータの数に制限はありませんが、1オブジェクトの容量は5TB以下です。
#GCSの無料枠
GCSの無料枠は執筆時点では以下の通りになっています。
5 GB の Regional Storage(期間合計、米国リージョンのみ)
5,000 回のクラス A オペレーション(1 か月あたり)
50,000 回のクラス B オペレーション(1 か月あたり)
1 GB の北米から全リージョン宛ての下りネットワーク(1 か月あたり、中国およびオーストラリアを除く)
Always Free は、us-east1、us-west1、us-central1 のリージョンでのみご利用いただけます。使用量の計算は、これらのリージョンにわたって集計されます
詳細はGoogle Cloud Platformの無料枠をご確認ください。
#GCSの作成
無料枠を利用してGCSを作成してみます。
@hnwさんのGCPの課金データ取得のススメを参考に、課金データをエクスポートしてみます。
GCPコンソールのハンバーガーメニューから「ストレージ」>「ブラウザ」をクリックします。
「作成」をクリックします。
バケット名はグロ-バルで固有でなければなりません。
ストレージクラスは無料枠を利用するため「Regional」とし、「場所」をUSから選択します。
その他の設定をして、「作成」をクリックします。
※オペレーションA=データのダウンロード、オペレーションB=データのアップロードのようなもの
バケットが作成されました。
#課金データのエクスポート設定
GCPコンソールのハンバーガーメニューから「お支払い」>「課金データのエクスポート」をクリックします。
「ファイルのエクスポート」から課金ログのエクスポート設定ができます。
「バケット名」には先ほど作成したGCSのバケット名を入力します。
「レポート接頭辞」は作成される課金データのファイル名として使用されます。
「フォーマット」はCVSまたはJSONから選択します。
GCPコンソールのハンバーガーメニューから「ストレージ」>「ブラウザ」をクリックします。
エクスポート先に指定したGCSをクリックするとファイルが作成されていることが確認できます。