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GCPの課金データ取得のススメ

Last updated at Posted at 2017-03-25

2017年3月にGoogle Cloud Platform (GCP) の価格改定があり、無料枠も広がりましたね。試しに使ってみている、という方も多いのではないでしょうか。

そんな方向けに、GCP課金データのエクスポート設定をしておくと良いですよ、という話を紹介します。しかも、今回の価格改定からはこの課金データの保存・取得が無料でできるようになっています1

GCPの課金データ

ここで紹介するGCPの課金データというのは、自分が管理している全プロジェクトの日ごと・サービスごとの使用量と費用がわかるようなCSVファイルのことです。

具体的には、次のような情報が格納されています。

  • 3/21の
  • xxxプロジェクトの
  • Datastore小規模オペレーションは
  • 63924リクエストで
  • 0円でした

このように課金額だけでなくサービスの利用量も記録されているので、無料ユーザーにとっても有用です。こうした情報の多くは管理画面上に表示されなかったり、表示されても翌日になると消えてしまったりするのですが、課金データを保存しておけば後からでも傾向を確認できたりします。

課金データの出力設定

課金データはGoogle Cloud Storage (GCS) かBigQueryかに出力することができます。2017年3月からGCSが無料(USリージョンのみ)になったので、これをありがたく使わせてもらいましょう。

バケットの作成

2017年3月現在、GCSはUSリージョンであれば5GBまで無料ということになっています。課金データだけであれば1年間でも数MB程度ですから、気軽に保存できますね。

まずはus-westにGCSのバケットを作ってみましょう。GCPメニューの「Storage」「ブラウザ」から「バケットを作成」で新規バケットが作れます。

gcs-create-bucket.png

注意点ですが、無料枠の適用はストレージクラス「Regional」のみです。デフォルトは「Multi-Regional」になっていますが、これを選ぶと課金されてしまうはずですので注意してください。

課金データのエクスポート設定

GCPメニュー「お支払い」「課金データのエクスポート」「ファイルのエクスポート」から課金ログのエクスポート設定ができます。

billing-data-export.png

「バケット名」には先ほど作成したバケット名を入力してください。「レポート接頭辞」は適当な文字列を設定しておけば良いでしょう。

課金データの例

上のように設定すると、「Storage」「ブラウザ」に1日に1回、だいたい日本時間の0時すぎに3日前の17時から前々日の17時(いずれも日本時間)までの課金データが作られます。もう少し早く取れるといいですね。

gcs-file-lists.png

ファイル名をクリックすればCSVがダウンロードできます。このデータを見れば、このCSVダウンロード自体が0円である、といったこともわかります。

billing-report-example.png

意図しない課金が発生したような場合でも、こうしたデータを保存しておけば後から原因の特定ができて安心感が増します。個人的にはエクスポート設定していなかった頃のデータも見たいくらいです。

まとめ

  • GCPの課金データをCSVエクスポート設定しておくと便利
    • 各種リソースの利用量がプロジェクトごと日ごとで確認できる
    • GCSのバケットをUSリージョンに作れば無料

本当はBigQueryに保存した方が集計や可視化には便利なんでしょうけど、どれくらい活用するかわからない段階のうちからBigQueryにエクスポートするのは少しためらっちゃいますよね。そんな場合、何も考えずGCSに出力しておくという選択肢もありますよ、というご紹介でした。

  1. 無料で使えることに私が最近気付いただけで、以前から無料で使えたのかもしれません

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