タイトルは私の主張ではないです。
“Don’t Start a Career as an AI Prompt Engineer"「プロンプトエンジニアをめざすな」からの引用です。
https://spectrum.ieee.org/prompt-engineering-is-dead
"AI Prompt Engineering Is Dead"というなかなかなタイトルの記事です。
3行で
- プロンプトエンジニアリング(LLMに最適な指示(プロンプト)を与え、望む出力を得るためのテクニック)はchatGPT登場あたりにめっちゃもてはやされたよね。
- 多くの人が「上手にプロンプトを書く方法」を試行錯誤しているが、生成AIの進歩により、このスキルが必須ではなくなる可能性が高いよ
- 最適化されたプロンプトを見てみると、もはや人間語じゃないよ
「Prompt Engineering Is Dead」のいわんとするところ
- モデルの高度化: LLM自体がますます進化し、精度・汎用性が向上。多少曖昧なプロンプトでも適切に理解・応答できるようになってきており、複雑なプロンプト設計が不要になる。
- UI/ツールの整備: 開発者や企業がユーザーフレンドリーなUIやツールを提供し始めており、最適なプロンプトを自動補完・自動生成するなど、専門的なノウハウが不要になる仕組みが作られつつある。
- エコシステムの変化: LLMのAPI化や、特定用途に特化したカスタムモデルの普及により、「細かいプロンプトチューニング」よりも「適切なAPIやツールを選ぶ」ことが重視されるようになる。
Prompt Engineering が衰退していく理由
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学習パラダイムの変化
- これまでのLLMはプロンプトに大きく依存していたが、モデルそのものが賢くなることで、細かいヒントなしでも良い回答を返すようになる。
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ユーザーフレンドリーな機能の充実
- 自動提案・補完、テンプレートライブラリなど、アプリケーションレイヤーでのサポートが増え、専門的なプロンプトの知識を必要としなくなる。
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応用範囲の広がり
- 汎用性のある大規模言語モデルだけでなく、業務やドメインに特化したモデルが増え、専門知識や構造化データとの連携が重視されるように。プロンプトの工夫よりもシステム設計のほうが重要になる。
記事内では、「アルゴリズムが導き出した最適なプロンプトは非常に奇妙で、人間には到底思いつかないものだった」と紹介されています。
これは、人間が頑張ってプロンプトを設計するより、AIの気持ちはAIが一番よくわかるよね的ことであると(超訳)
その結果、「人が時間をかけて“巧妙なプロンプト”を考える必要性」が薄れ、プロンプトエンジニアリングというスキルの相対的価値が低下してしまうという見解です。
今後求められるスキルや視点
- LLMを活用したアプリケーション設計: 単にプロンプトを作るだけでなく、エンドユーザーが自然にAIを使えるサービスをどう設計するかが焦点に。
- データ戦略・モデル選定: どのモデルを使うべきか、どんなデータを投入すべきか、といった意思決定が重要に。
- 結果の評価・品質管理: AIが生成する回答をどのように評価し、誤回答や偏見を防ぐかといったガバナンス面の技術・ノウハウが鍵。
まとめ(by ChatGPT)
「Prompt Engineering Is Dead」というフレーズはやや刺激的ですが、実際には「(これまで注目されてきた)複雑なプロンプト設計のテクニックが今後は相対的に価値を失う」という論点です。大規模言語モデルは進化を続け、よりシンプルなプロンプトでも高品質な応答を返せるようになってきています。さらに周辺ツールやUIが整備されることで、プロンプト自体を細かくいじるよりも、アプリケーション設計・データ戦略・システム全体の品質管理といった領域の重要度が高まっていると言えます。
個人的見解
プロンプトエンジニアリングをどこまでの範囲をそう呼ぶかという話もありますが、
この記事で言っている「プロンプトエンジニアリング」は「同じ情報を術や技を使ってAIに上手く伝えて回答の精度をあげる方法」を指していると思います。
記事の通り「生成AIへの入力のわかりやすさ」をあげるための「術」や「式」みたいなものはAI側で補完されることによりどんどん不要になっていくと思います。
しかしながら生成AIと対話するための「アプローチの仕方」は指示者側の意図を100%伝えるという意味で今後も必要かと思います。
(記事内でもプロンプトエンジニアリングh「何らかの形で残るだろう」としています。)