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仮想マシンをリザーブドしないでオンデマンドの時間課金だけでコストダウン

Last updated at Posted at 2024-07-15

仮想マシンをリザーブドしないでオンデマンドの時間課金だけでコストダウン!!
リザーブドとかセービングとか、コストダウンの施策を色々考えるのは大変なことです。各社の仮想マシンの料金体系からOCIのメリットを解説します。
クラウドは本来は時間課金でも使えて自由だったはず。何故こんなコミットでコスト削減が当然な風潮になったのだろうか?

この記事は技術的記事ではありません。

OCIって本当に安いの?

Cloudでシステムを構築するにあたり、一般的に一番利用する 仮想マシン・ボリュームストレージ・ネットワークに関してのコストが他社のCloudに比較して安いことが言えます。OCIはオラクルが提供しているから Oracle Database についてだけか安いイメージがありますが、最近ではUberの事例などではOracle Databaseをほとんど使っていない事例も増えてきてます。ただしすべてに安いと言うわけでは無く、利用方法では逆に高くなるケースもあり、システム毎のコスト比較検討をオススメします。
スーパーマーケットに例えるとしたら、生鮮食品はA店、惣菜はB店がいいよね、ああでもメンドクサイからC店で高く付いてもいいや!!という人ならAWSならだいたい揃いますし、ちょっと安さ・鮮度を追求したいならA・B店行くのがOCIみたいな感じでしょうか。
当然ながら高くつくケースもあります。ほとんど安くなるけど

各社CloudからOCIに移行した系のQiita記事です

OCIと各社割引・支払い方法を比較してみる

image.png

  • AWS
    • On demand
    • Reservations
    • Saving Plans
    • (Discount)
  • Azre
    • On demand
    • Resarvions
    • (Discount)
  • Google Cloud
    • On demand
    • Commit use
    • Discount
    • Flat Rate Purchase
  • Oracle Cloud Infrastructure
    • On demand (PAYG: Pay as you go)
    • Annual Flex

各社で支払い方法・割引プランが用意されています。
OCIの特徴としては、リザーブドと呼ばれるような割引プランが契約方法にはありません。 前払い方式の Annual Flex の契約金額によってボリュームディスカウントを効かせる方法があります。

例外は、仮想マシン Computeの容量予約、VMware Solutionの 「月/1年/3年」のCommitがありますが、SKUでの提供となります。SKUというのはクラウドの利用する各サービス単位のことを指します。

仮想マシンにコミットが無いのに安い

「クラウドのメリットは時間課金でリソースを調達出来ることだ」
誰かがこう言って、クラウドってサーバー調達も不要な魔法のようなサービスとして広がりました。しかしながらオンデマンドでの支払いではコストが高止まりするので、営業から「1年/3年でリザーブドインスタンスにしましょう」と提案された方も多いと思います。特に今の円安局面でのコスト低減策を考える中では、わらにもすがる思いでリザーブドにしてコスト低減をした方も多く聞きます。

下記の図は各社クラウドの仮想マシンの料金の比較です。
image.png
リンク

「OCIは仮想マシンにコミットの考えが無い」と前述しましたが、そもそも他社のコミット料金の相当額がオンデマンドの時間課金で利用できます。
リザーブドは割引を引き出す良い方法ではありますが、インスタンスの新しい世代を使えなかったり、コロナ渦のような急激にビジネス状況が変化する中では逆にコスト高に繋がったケースも多くないでしょうか? 占い師のように三年後のリソース配置を正確に見通せることは難しいでしょう。
OCIで割引を取る Annual Flexを契約した場合でも、新しいシェイプを利用することはできます。コストに有利な新しいサービスをどんどん使えることは、クラウド本来のメリットです。

OCIは仮想マシンのコミットを考えずとも、利用料金を抑えることができます
利用上下がジェットコースターのように激しいワークロード(ゲーム提供・ECサイトなど)ではメリットが出やすいです。
リザーブドとオンデマンド混在でのリソース管理もしなくて済みます。またリソースの将来が見通しにくい場合にも最適でしょう。

Agnostic Architecture
マルチクラウドで Kubernetesや運用均一化にて、システム可搬性を高めたアーキテクチャ・プラットフォームエンジニアリングの考えにすることで、クラウドベンダー間の価格競争に期待することもできます。競争が起きる環境をユーザーが作ることで、各社サービスの価格低減を合理的に行うことが期待出来ます。

契約解説

詳しい契約については、
OCI の契約を解説 2024年時点の記事を参考にしてください。

Universal Credits Annual Flex 解説

OCIの値引きプランの Universal Credits Annual Flexについて解説します。
Universal Credits は名前の通りクラウドのクレジットのことを指します。
Annual Flex は 前払式・チャージ式 の契約です。各社クラウドが後払いを多く採用する中では珍しいパターンです。
Universal Credits に Annual Flex でチャージをすることでクラウドを利用することができます。

Universal Credits 鉄道を例にする

皆さんが良く持っている Suica と 鉄道料金を例に解説します。
image.png
※時間・価格はイメージです(鉄オタ ツッコミ防止)

鉄道定期券では経路が指定され、購入した期間により割引をされます。(複数年コミットのリザーブドのよう) つまり振替輸送などの条件が無ければ、別の経路で目的地に行く場合は別途料金がかかります。これでは柔軟性に欠きます。
Universal Credits では、経路が自由に設定できます。どの経路を利用したとしても、年間チャージ金額(Annual Flex)によって値引きされたり、利用ポイントがたまります。つまりは毎日同じ経路で無くても良いわけです。

Annual Flex 割引を Suicaに例える

そして、割引は Annual Flex へのチャージ額によって変わります。
image.png
Annual Flex への年間チャージ額により、チャージする金額が割引されるのでは無く、サービスの利用料金(RateCard)が割引されます。一定額をチャージして5%割引されるとすると、利用できるサービスが増えます。
RateCardというのは SKUの単価です。定価500円の料金が450円⇒425円⇒400円と値引きされていくので、同じチャージ額で更に安く利用することができます。契約詳細で解説します。

事前チャージした金額を超過した場合、オンデマンド払い(後払い)で請求されます。単価は値引き後の単価となります。なので一定チャージしてあとはオーバーさせることで後払いなど、チャージによる値引きと後払いをハイブリッドにすることでコストメリットを追求することもできます。

この値引きステージは一例です。契約金額によって承認される値引きが変わりますので、日本オラクルの担当営業にお問い合わせください。必ずしも全額前払いというわけでは無く、支払い周期も相談できます。

Annual Flex で為替を固定

Annual Flexの契約をすることで、 契約期間中に為替変動の影響を受けないようにすることもできます。
日本円で契約締結を行えば、契約時のレートで約定されます。

まとめ

「クラウド本来のメリット」は時間課金でもあります。
コミットでのコストダウン、特定クラウドにロックインされるサービスを活用する中でコストダウンすることも努力の1つですが、クラウドプラットフォームを変更するだけでコストダウンのメリットが生かせる場面にOCIを検討頂けましたら幸いです。
OCIは他社クラウドと比較するとサービス充実度は低いですが、移行してコスト・運用メリットが出るものは活用して、クラウドサービス価格全体の低減を目指してください。

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