謎のアドベントカレンダー、第 16 話です。
話はまた 10 年ちょっと遡ります。
アナログはアナログでも
リモートアクセスにアナログの電話回線を使っていた時代の話です。
まだ家庭用の光回線も ADSL もなく、ISDN(INS ネット 64)も田舎のほうでは引けないことがあった時代です。
その年、(中小企業にとっては)まあまあ高額な費用を掛けて、リモートアクセス用の機器(RAS:Remote Access Server)を購入しました。
が…その RAS、 2 営業日連続で稼働し続けることができない という虚弱体質でした。
「営業日」がミソで、何度か着信→切断を繰り返すうちに正常に通信できなくなっていました。
(「頻繁に再起動しないと死ぬ」と揶揄されていた Windows NT 3.51/4.0 でも数週間ぐらいは再起動せずに持ったんですけどね)
そのため、山間地で業務をしていた K さんから
毎日のように「今日も繋がらない」
との連絡が。
その度に再起動して回復させていました。
毎日のように(うんざり)。
その機器を選定・納入した業者の担当者、ビル間通信トラブルのときにも新人である筆者を見下してバカにした人だったのですが、このときも
勝手に触らないで。正常に動かなくなるから。
と言っていました。
いや、正常に動かないから(あなたが調整できないから)調整しようとしてるんですけど。
そして、わたしはあなたなんかよりもずっと昔から(社会人になるずっと前から)通信機器を扱っているんですけど。
まあ、納入先が何かやらかしたときに責任を問われたくないのは分からなくもないのですが、それ以前に、機器選定して納入した責任を何とかして欲しいものです。
(当時は今よりはるかに情報の非対称性があって、商社や代理店が直接アクセスできる情報 >>>> エンドユーザーが直接アクセスできる情報、な時代でしたし)
結局、どう頑張っても、虚弱体質は治りませんでした。
(更新用ファームウェアなども満足に提供されなかったですし。元から中身が○ソだった疑惑)
その後どうしたか?
1 年程度の短期間で退役したデスクトップパソコンに自分で Linux を入れ、拡張スロットに追加購入したモデムカード(合計で 1 桁万円←件の RAS の数十分の一のおねだん)を刺し、シリアルポートに(社内に転がっていた)モデムと INS ネット 64 用の TA を繋いで、自分で RAS を立てました。
諸事情(?)で工事担任者資格も持っていたので(謎の文系学生、通信工事業者の社員さんたちに紛れて受験)、モデムの信号送出レベルも調整して。
(謎の機器を発注する前に相談してくれれば良かったのに)
数ヶ月間再起動しなくても問題なく動き続けました。
(セキュリティパッチは必要なので時々止めて再起動してました)
Linux 最高。
17 日目の記事に続きます。