はじめに
この記事では、前半は『Laravelの現在地』に関わる客観的な事実を、
後半では、私見を交えた考察(ポエム)を語ります。
『Laravelの現在地』に関しての例を挙げると、
例えば、2024年にLaravelがVCから多額の投資を受けたことをご存じですか?
Laracon EUなどで発表されている、Laravel Cloud や Laravel Nightwatchなどのエコシステムの拡充をご存じですか?
最近の日本のLaravelコミュニティの盛り上がりを観測していますか?
この記事では、そんなLaravelやLaravelコミュニティに最近起こったこと、Laravelの現在地を語ります!
Laravel の現在地
LaravelがVCの投資を受けたというGood News
少し前ですが、2024年9月のニュースです。
ベンチャーキャピタル(VC) のAccelが、Laravelに5,700万ドルの投資を行いました。
1ドル150円として、おおよそ85億円くらいの規模です。
以下、LaravelのNews記事の記事です。
この記事では、Laravel Cloudのようなインフラ管理やLaracon EU で発表されるとしていた監視(おそらく Nightwatch)のためのチーム構築、Inertia 2.0 や VScode 公式プラグインなどの、オープンソースの取り組みの継続について記載されています。
次に、VCのAccelの記事です。
主に投資の背景が書いてあります。
また、資金は変革ではなく、ビジョンの拡大に使用される旨の記載があります。
また、この投資に関する、Taylor Otwellの動画もあります。
(AI要約ですが)下記が動画の内容です。
動画要約
##### 1. 投資の概要
- ベンチャーキャピタルの**Accel**が、Laravelの製品およびオープンソースフレームワークに対して**$57M(約79億8千万円)**を投資。
- Laravel創設者の**Taylor Otwell**は、この投資でサービスとツールをさらに強化できると述べています。
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##### 2. 投資の背景
- Laravelは、シンプルさと効率性で知られるPHPフレームワーク。
- エコシステムには以下のような商用ツールが含まれる:
- **Forge**(サーバー管理ツール)
- **Vapor**(サーバーレスデプロイメントプラットフォーム)
- **Nova**(管理パネル)
- Accelは、このエコシステムの成長可能性を高く評価。
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##### 3. 投資の目的
- **オープンソースの強化:**
- Laravelフレームワークの改善。
- コミュニティ支援を拡大。
- **製品開発の加速:**
- Laravel関連ツール・サービスの進化。
- 高度な機能とサービスの提供。
- **チームの拡大:**
- 開発チームとサポート体制の強化。
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##### 4. 利用者へのメリット
- 新機能や安定性向上による開発体験の改善。
- 商用ツール(Forge、Vapor、Novaなど)のさらなる強化。
- ドキュメントやサポートがより充実。
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##### 5. Accelの視点
- AccelはSlackやSpotifyにも投資しており、Laravelを次世代の重要な開発プラットフォームと見込んでいる。
- 特に中小規模のチームや個人開発者への影響力を評価。
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##### 6. Laravelの今後
- オープンソースの精神を維持しつつ、収益化とコミュニティ支援の両立を目指す。
- 投資を活用し、フレームワークとエコシステム全体の進化を加速。
Laravel Cloud / Laravel Nightwatch のリリース・発表など
Laravel・PHP向けに最適化され、Laravelが動くインフラ基盤やデプロイの管理を省力化できそうな、Laravel Cloudがリリースされました。
また、Laravelで作ったアプリのモニタリングに役立つ Laravel Nightwatchも発表されており、アーリーアクセスが募集されてます。
そして、2025年2月24日に、先述のLaravel Cloudに加えて、Laravel12 や Starter Kitsがリリースされたとのことです。
Starter Kitsはまだ使ってないですが、最新のUIライブラリ、かつ、良い感じに?分離されたキットなんだとか。
こちらもLaracon EUで発表されていました。
他にも
PHPカンファレンス2024では、日本人初のLaravelコアチームエンジニアの方の登壇がありました。
また、その方の呼びかけで、日本のDiscordサーバが誕生しています。
私個人の考察
オープンソースとしてのLaravelの未来
一言で言うと、Laravelは今まで通りのオープンソースであり続け、コアチームの拡大により、その勢いは更に加速する と思います!
先述のニュース・動画を見た感じ、Laravelが投資を受けたからとはいえ、有料化されるわけではなく、今後もオープンソースであり続けると思います。
また、Laravel Cloud/Nightwatch のプロダクトの傾向から、Laravelそのものでマネタイズするのではなく、よりLaravelを便利に使えるエコシステムの提供でマネタイズしていく方針と受け取りました。
これらのプロダクトにより、少ないリソースでより迅速に・柔軟にアプリケーションを展開したい場合などにおいて、今までLaravelの選択肢をとらなかった人にも、フレームワークの候補としてのLaravelを検討する余地があると思います。
これにより、インフラの構築・保守にあまりリソースを割けない組織や、インフラを外注している会社において、Laravel Cloudは魅力になると思います。
また、ウチの社内においては、アプリケーションはもとより、AWS等でそれらのインフラを構築することが大半なのですが、これは選択肢の一つになり得えると思ってます。ユースケースとしては、プロトタイピングやPoCのような、小規模かつ迅速にアプリケーションを構築することができ、保守に割くリソースも省力化できそうだと考えているためです。
つまり、PHP・Laravelに特化したインフラの構築・保守を、抽象化できるサービスと捉えてます。
(一方で、実際の使用感や、Laravel・PHPのバージョンアップに柔軟に対応できるかは、気になります。
Laravelコミュニティの未来
先述のDiscordや、PHP×TKYなど、Laravelコミュニティが活発になっているように見えます!
2025年のLaravelは今までより更に盛り上がりそう!1人のLaravelファンとしても盛り上がらなければ!という所感です。
最後に
投資されたからとはいえ盛り上がらないだろうという意見もあると思っていて、人それぞれだと思うのですが、私は今後もLaravelは盛り上がりそうという見方をしてみました。
2025年、Laravelがこれまでよりもかなり盛り上がりそうで、私はワクワクしています!
このワクワクを他の人にも共有したいと思い、この記事を書きました!
一方で、24年末や、Laracon EUの前後に書きたかったけれど、少し時期感を逃したことが悔やまれます。。
(もっと早く書けばよかった)
みなさんも、2025年も最高のLaravelライフを!