普段使いのメインPCにインストールすることは推奨しておりません。あくまでもサブや使わなくなったPCを再利用するために、外付けのSSDを接続してインストール・起動することを前提として読み進めてください。
はじめに
Linux Debian 13 trixie を試してみたい方のために、インストーラのダウンロードから、インストール、そしてデスクトップの起動までを解説します。スクリーンショットの画像や動画による説明もありますので、ぜひとも最後までお読みください。
0. 結果を見たい人向け【完全版 × 5倍速】動画
【完全版 × 5倍速】Linux Debian 13 trixie のダウンロード・インストール・デスクトップ起動までを画像と動画で解説
環境
- OS:Linux (Debian GNU/Linux 13 trixie)
今回使用したデバイス
- 作業するためのメインPC
- Debian 13 trixie を起動する別のPC(今回は内蔵SSDを外したものを利用)
- Debian 13 trixie インストーラーを書き込むUSBメモリ
- Debian 13 trixie をインストールする外付けSSD
1. Debian 13 trixie のインストーラーをダウンロード
まずは Debian 13 trixie のインストーラーをダウンロードしましょう。
公式サイトから Debian 13 trixie インストーラーをダウンロード
Debian -- The Universal Operating System
https://www.debian.org/
右側の Download をクリックすると、ブラウザで指定してあるダウンロードディレクトリに保存されます。
Debian 13 trixie インストーラーをターミナルのコマンド wget
でダウンロード
ターミナルを開いて、このコマンドを実行すると、ダウンロードディレクトリに保存されます。
wget --progress=bar -P $HOME/Downloads/ https://cdimage.debian.org/debian-cd/current/amd64/iso-cd/debian-13.0.0-amd64-netinst.iso
Debian 13 trixie インストーラーをターミナルのコマンド「wget」でダウンロードの実行動画
ダウンロードディレクトリにファイルがあるかチェック
ダウンロードしたら、指定したディレクトリにファイルがあるかチェックしてください。
ls -a $HOME/Downloads/
. .. debian-13.0.0-amd64-netinst.iso
今回は一般的なダウンロードディレクトリに、インストーラーがダウンロードされた状態として説明を進めていきます。
2. USBメモリと外付けSSDを fdisk
でフォーマット
fdisk
によるフォーマットは非常に危険です。 lsblk
のコマンドで、作業しているメインPCとUSBメモリ・外付けSSDの区別がつかない方は、絶対に実行しないでください。
インストーラーを書き込むUSBメモリとインストールするの外付けSSDをフォーマットする作業です。今回は既に古いバージョンDebianインストーラーが入っているUSBメモリと、Debianがインストールされている外付けSSDのフォーマットを前提として進めています。
フォーマットするときは、デバイスを一つずつ接続しながら作業した方が混乱しにくいです。
lsblk
sudo fdisk /dev/sdX
sdX
の部分は接触しているデバイスの数によって変わります。一つだけ接続している場合はsda
になる可能性が高いです。
lsblk
を実行して複数のドライブが検出できない、もしくは作業しているパソコンのドライブと区別がつかない場合は作業を進めてはいけません。接続の不備によって、接続したつもりのUSBメモリが 認識されておらず、誤って作業しているパソコンのドライブのみが表示されて、よくわからないまま作業を進めると大切なデータを失うことになるので注意してください。
USBメモリと外付けSSDの両方のフォーマットが終わったら、このプロセスは終了です。
USBメモリと外付けSSDを fdisk
でフォーマットの動画
3. インストーラーをUSBメモリに dd
で書き込む
fdisk
と同様に dd
による書き込みは非常に危険です。 lsblk
のコマンドで、作業しているメインPCとUSBメモリ・外付けSSDの区別がつかない方は、絶対に実行しないでください。
次にUSBメモリのみを再度接続し、インストーラを書きこんでいきます。
lsblk
sudo dd if=$HOME/Downloads/debian-13.0.0-amd64-netinst.iso of=/dev/sdX bs=4M status=progress oflag=sync
/Downloads/debian-13.0.0-amd64-netinst.iso
やsdX
の部分は、ダウンロードした箇所や接続しているデバイスの状況に応じて書き換えて下さい。
lsblk
でデバイスを確認した後、 dd
で書き込むと、以上のように表示されます。これでインストーラーの準備は完了です。
インストーラーをUSBメモリに dd
で書き込むの動画
4. Debian 13 trixie を起動するPCのBIOSの設定変更
BIOS の設定を変更すると、内蔵ドライブにあるOSを起動できなくなる可能性がありますので、元に戻せない方やBIOSの設定画面を見てもよくわからない方は作業しないでください。
BIOSの設定画面の表示はメーカーやブランドによって異なるため、事前に情報収集しておくことをおすすめします。
BIOSの設定画面が表示されたら、アローキーを使って Boot
のタブに移動し、 Boot Option #1
の部分を選択します。
エンターキーを入力すると、Boot
の優先順位を変更できるので、[USB Device]
を選択します。
アローキーを使って Save & Exit
のタブに移動します。
このタイミングでDebian 13 trixie を起動する別のPC
に、インストーラーを書き込んだUSBメモリ
とDebian 13 trixie をインストールする外付けSSD
を接続します。
Save Changes anc Exit
が選択されている状態のままエンターキーを入力すると、再起動となり、インストールプロセスが始まります。
5. Debian 13 trixie をインストール
ここまでの手順が順調であれば、 Debian 13 trixie のインストーラーを書き込んだUSBメモリ
が認識され、以上のようなインインストール画面が表示されます。
install
を選択してエンターキーを押してください。
はじめに言語の選択画面が表示されます。キーボードの j
を押してみてください。
日本語
が選択されたら、てエンターキーを押してください。
言語を選択すると、画面が日本語表記に変わり、システムロケールの設定画面になります。 日本語
が選択されている状態を確認した上で、エンターキーを押してください。
次にキーボードの設定画面に移動します。 日本語
が選択されている状態を確認した上で、エンターキーを押してください。
ネットワークの選択では、有線LANに接続されていることとし、環境にあった有線LANのデバイスを選んで、エンターキーを押してください。
次に任意のホスト名を設定してください。タブキーを二回押して、エンターキーを押してください。
空白のまま、タブキーを二回押して、エンターキーを押してください。
空白のまま、タブキーを二回押して、エンターキーを押してください。
空白のまま、タブキーを二回押して、エンターキーを押してください。
次に任意のユーザー名を設定してください。タブキーを二回押して、エンターキーを押してください。
次に任意のパスワードを設定してください。タブキーを二回押して、エンターキーを押してください。
先ほどと同じパスワードを設定してください。タブキーを二回押して、エンターキーを押してください。
ガイド - ディスク全体を使う
を選択して、エンターキーを押してください。
Debian 13 trixie をインストールする外付けSSD
のデバイス名を選択して、エンターキーを押してください。
絶対に内蔵ドライブのディスクを選択しないでください。
すべてのファイルを1つのパーティションに(初心者ユーザには推奨)
を選択して、エンターキーを押してください。
正しいディスクが選択されていることを確認し、パーティショニングの終了とディスクへの変更の書き込み
を選択して、エンターキーを押してください。
正しいディスクが選択されていることを確認し、 <はい>
を選択して、エンターキーを押してください。
自動でインストーラーが作業を始めます。後で動画を見ていただくとわかりますが、以上のようなタイミングでいったん画像が止まったかのように見えますが、そのまま待ってみてください。
次にパッケージマネージャーの設定に入ります。日本語
が選択されている状態を確認した上で、エンターキーを押してください。
エンターキーを押してください。
エンターキーを押してください。
<いいえ>
が選択されていることを確認し、エンターキーを押してください。
※選択は任意ですので、 <はい>
を選んでも問題ありません。
次にソフトウェアの選択画面に入ります。そのままであれば、 GNOME
が選択されていますが、今回は Xfce
のデスクトップ環境をインストールしたいと考えています。アローキーで GNOME
を選択し、スペースキーを押して、*
を外してださい。
次にアローキーで Xfce
を選択し、スペースキーを押して、*
のチェックをつけて、エンターキーを押してください。
自動でインストールが進みますので、以上の画面が出たタイミングで Debian 13 trixie のインストーラーを書き込んだUSBメモリ
を外して、エンターキーを押してください。
無事にインストールされると、外付けSSDにインストールしたDebian 13 trixie の起動画面が表示されます。そのままでも 数秒後に起動しますが、エンターキーを押してください。
もし、パソコン内蔵のドライブに入っているOSが起動してしまう場合は、BIOSの設定画面で優先順位を変更してみてください。
無事にGUIのデスクトップ画面が表示されました!お疲れ様です。
Debian 13 trixie 外付けSSDにインストール・デスクトップ起動までの動画
6. neowofetch
による最終確認
sudo apt install neowofetch -y
neowofetch
のコマンドによる最終確認です。 neofetch
のコマンドがインストールできなくて一瞬焦りました...
7. 【完全版】Linux Debian 13 trixie のダウンロード・インストール・デスクトップ起動までを画像と動画で解説の動画
最後に
今回は、OBS Studioと USBタイプのHDMIキャプチャデバイスによって別のパソコンの起動時からの映像データが録画できるようになったため、練習を兼ねて Linux Debian 13 trixie のインストーラダウンロードから、デスクトップの起動までの手順を解説しました。
細かな説明をかなり省いてはいるものの、ある程度パソコンになれた方、もしくはこれから Linux を学ぶためにサブのパソコンや余ったハードディスクを利用して Linux を体験したい方には役立つかなと考えています。
Linux は最初のインストールという一番大きな壁を乗り越えることで、その先にある様々な学びが手に入るようになりますので、少しでも興味があれば試してみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
この記事が Linux に興味をお持ちの方のお役に立てれば幸いです。
本記事に記載されている情報は、特定の環境下での成功事例に基づいています。お使いの環境や設定によっては、記載通りの動作を保証するものではありません。実行の際は、ご自身の責任において実施してください。