はじめまして。
株式会社PRUMでエンジニアをしている人見です。
日々、プログラミング学習や実務の中で
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「バグが出ました。」それは報告?相談?
― 意識の違いでシゴデキエンジニアに!!【前編】 ―
はじめに
開発の現場で、こんな言葉を聞いたことはないでしょうか。
「すみません、バグが出ました。」
エンジニアの現場ではとてもよく聞く言葉です。
ただ、この言葉を聞いたときに、少しだけ
気になることがあります。
、、、それは
これは「報告」なのか?それとも「相談」なのか?
という点です。
この言葉から会話が始まり、先輩側が状況を聞き出していく、
というやり取りがよくあります。
今回は、
- 「バグが出ました」と言ったあとに実際に起きていること
- なぜ会話が少し遠回りになってしまうのか
- 少し意識するだけで変わる伝え方
について整理してみます。
よくある会話
現場でよくあるやり取りを少しデフォルメするとこんな感じです。
新人
「すみません、バグが出ました」
先輩
「どこで?」
新人
「保存処理です」
先輩
「エラーメッセージは?」
新人
「NullPointerです」
先輩
「どの行?」
この会話、特別おかしいわけではありません。
ただ、よく見ると
先輩が状況を聞き出している
という構造になっています。
実はこのラリー、少し遠回り
新人が悪いわけではありません。
むしろ先輩やリーダーは基本的に優しいので
「じゃあ一緒に見てみようか」
と助けようとしてくれます。
ただ、その前に
状況を整理するためのラリー
が始まることがあります。
例えば
- どの画面?
- どの操作?
- エラーメッセージは?
- 再現手順は?
などを順番に確認していきます。
このやり取り自体は悪いものではありません。
ただ、もし最初にある程度整理されていると、
会話はかなり短くなります。
なぜこういうことが起きるのか
では、なぜ
バグが出ました
で会話が止まることがあるのでしょうか。
いくつか理由があると思います。
1. 「報告したら終わり」だと思っている
仕事の会話を
事実を伝えること
だと思っているケースです。
例えば
- バグが出ました
- 終わりました
- できませんでした
ここで止まると、
「そのあとどうすればいいか」が相手に伝わりません。
2. 相手の立場で考える余裕がまだ少ない
新人の頃は
自分が何を言うか
は考えていても
相手がそのあとどう動くか
までは考えが届かないことがあります。
実はこれは珍しいことではなく、
教育心理学では 認知負荷(Cognitive Load)
と呼ばれる状態に近いと考えられています。
新人は
- 技術理解
- エラー理解
- コード理解
など多くのことを同時に処理しているため、
相手視点まで思考の余裕が回りにくい のです。
【 認知負荷 】
人は一度に処理できる情報量に限界があります。
3. 遠慮してしまう
新人エンジニアの中には、こんなふうに考えてしまう人もいます。
- もう少し調べてから聞こう
- こんなことで相談していいのかな
- 忙しそうだから後にしよう
こうした遠慮があると、
言いたいことを最後まで言わずに止めてしまう
ことがあります。
また心理学では、
初心者ほど自分の理解度を正確に評価しづらい
Dunning–Kruger効果 という現象も知られています。
そのため
もう少し調べれば分かるかも
と思い、
相談のタイミングが遅れる こともあります。
【 Dunning–Kruger効果 】
初心者ほど自分の理解度を正確に判断しづらいと言われています。
4. 自分でも何を求めているか整理できていない
例えば「バグが出ました」と言うときも
本当は
- 助けてほしい
- 確認してほしい
- 方針だけ知りたい
など、いろいろなケースがあります。
しかし新人のうちは
「 どの情報が重要か 」という判断基準
がまだありません。
そのため
何に困っているのか も、
何をしてほしいのか も、
言語化できていない状態 になることがあります。
これはソフトウェア開発や学習の文脈でも、
メンタルモデル(知識構造) の差 として説明されることがあります。
経験を積んだエンジニアほど、
相手に必要な情報を自然に整理できる ようになります。
【 メンタルモデル(知識構造) 】
経験によって、頭の中の整理の仕方が変わるイメージです
まとめ
「バグが出ました。」
この一言から始まる会話には、
・なぜラリーが発生するのか
・なぜ情報が足りなくなるのか
といった背景があります。
そしてその多くは、
「新人だからできない」ではなく、
考える余裕や経験の差によって自然に起きているものです。
だからこそ、
「なんとなく違和感がある」
「少し遠回りしている気がする」
と感じることが、実はとても大事です。
この違和感に気づけるかどうかで、
その後の成長スピードは大きく変わります。
後編では
では、
実際にどう伝えればいいのでしょうか?
・どこまで整理すればいいのか
・何を伝えれば「相談」になるのか
・どうすれば相手が判断しやすくなるのか
リーダーや先輩が本当に知りたい情報に焦点を当てて、
について整理していきます。
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