先日 AWS re:Invent 2018 に参加してきました!
とても刺激的で学びの多い体験だったのでレポートします。
次回以降に参加される方のご参考になれば幸いです
AWS re:Invent について
毎年ラスベガスで行われている、AWS最大のイベントです。
- 世界中から50,000人以上の来場者
- 日本からだけでも1,300人以上の参加
- 7キャンパスで2,100以上のセッション
など、とにかく規模が大きいです。
この記事では雰囲気や感じたことを中心に書いていきます。
ラスベガスへ
東京→ロサンゼルス→ラスベガス→タクシーでホテル と移動しました。帰りも逆順でした。
ラスベガスは空港にもスロットマシンがあります。さすが。
空港内でre:Inventの受付ができるようになっていました。
ここでイベント中に使うIDカードを受け取れました。
ラスベガスの街に到着です。
道路もホテルもすべてがとにかくデカい!!
とにかくスケールの大きさを感じました。
道路は片側5~6車線あるし、エッフェル塔建ってるし。
カジノは24時間開いていて、深夜でもカジノやバーが盛り上がっているので本当に眠らない街だなーと思いました。
早朝7時でも、カジノやっている人はやっていましたw
re:Invent本番!
着いた当日はラスベガスの街を歩いたりしていました。
次の日からいよいよre:Inventです!
参加したイベントなど
キーノート
re:Inventの中でメインと言える基調講演です。
多くのアップデートが発表されると事前に聞いてはいましたが、本当にたくさん発表されました!
どんどん流れてくる情報に頭が追いつけなくなります
Andy Jassyによるキーノートでは新しいサービスの発表が多く、Dr. Werner VogelsによるキーノートやMonday Night Liveでは、技術的なサービスや既存サービスの拡張の発表が多かった印象でした。
また、キーノートを聞いていると「お客様と話した結果、〜ということがわかった」という言い回しが多く出てきました。
AmazonやAWSが、お客様との会話をとても大切にしていて、得られたフィードバックを効果的に活かしていることを感じることができました。
キーノートでもブレイクアウトセッションでも、途中からどんどん人が出ていく感じでした。
最初は詰めて座っていても、半分経過した頃にはこんな感じ↓↓
海外ではやりたいことをやりたいときに、抜けたいときは抜けたいときに、の自由な感覚なのかなーと思いました。
キーノートと一部のセッションでは翻訳サービス(後述)があるので、英語が聞き取れない人にも安心です。
ワークショップ
手順を進めてサービスを体験したり、演習課題を解いていきます。
デスクトップPCが用意されていますが、ほとんどの人は自前のノートPCを使用します。
始めに構成などの説明がされますが、それ以外は用意された手順や課題を自分で実施する流れになります。
自前のアカウントで実施する用のクレジットコード($25くらい)が配られるほか、ワークショップによってはノベルティがもらえます。
(DeepRacerのワークショップではDeepRacer本体がもらえたそうです!しかもFedExのチケット付きなので別送もできたとか…!)
ハンズオンラボ
デスクトップPCが用意されている部屋で、用意されているラボから好きなものを選んで実施します。
ラボは1時間~1日のものまでいろいろありますが、時間が長いものや応用的なものは有料になっていることが多かったです。
1時間コースはわりと基本的な内容なので、使ったことがないサービスを触ってみたいくらいにはちょうどよいと思います。
ブレイクアウトセッション
各サービスの導入部分や事例などを紹介するので、その意味ではAWS Summitなどのセッションと似ているかもしれません。
キーノートと違い、ブレイクアウトセッションでは翻訳がありません。
が、デモしながら説明してくれるセッションなどは、スライドや画面を見ていれば理解できるものもありました。
Expo / Quad
企業による展示やAWS技術者と話せるコーナーなどがあります。
企業ブースではとにかくいろんなものがもらえます。
(IDのスキャンと引き換えにもらえるので、後日メールがたくさん届きます…)
抽選でスターウォーズモデルのレゴがもらえるというブースがなぜかたくさんありました。流行ってるんでしょうか…?
認定者ラウンジ
AWS認定のWebバッジを見せると、IDに認定者シールを貼ってもらえます。
これがあると認定者ラウンジに入れるようになります。
認定者ラウンジではソファや電源などがあり、時間によって軽食とドリンクがあります。
認定者パーティー
認定者が参加できるイベントです。
ボウリングが併設されているバーでやっていて、ボウリングを楽しんでいるグループもいました。
日本人の参加者は少なめでした。
DeepRacerグランプリ
Andy JassyのキーノートでDeepRacerが発表され、その直後からタイムを競うレースが開催されました。
翌日のDr. Werner Vogelsのキーノートの前に、上位3人で決勝戦が行われました。
こういった遊び心のあるリリースやイベントを行うのもさすがだなーと思いました
Japan Wrap-up Session
最終日に開催された日本人向けのセッションで、イベント中に発表された内容をAWS Japanの方からざっくり共有していただけます。
キーノートで聞き逃してしまった内容も、こちらでカバーできるのでありがたいです…!
Bingo大会
Amazon Echoなどの商品が当たるビンゴ大会が開催されていました。
残念ながら何ももらえませんでした…
re:Play
最終日の夜に行われるイベントです。
ドッヂボール、ライブ、いろんなアクティビティが体験できるゲームコーナーなど、とにかくお祭り騒ぎでした!
中でも「アホだなー」(褒めてる)と思ったのは、"Office Chair Grand Prix"↓↓
2人ペアでオフィスチェアに乗った人を押していくタイムを競うレースでした。
どれかのゲームに参加してみたかったのですが、どれも混んでいて迷路ぐらいしかできませんでした…。
おみやげ
イベント中はいろいろなものがもらえます。
SWAGコーナーでは、入場受付後に誰でももらえるパーカー&ボトルのほか、ワークショップなどに参加して引き換え可能なものもこちらで引き換えができます。
特にピンをくれるときは気前が良くて、あるときに5個くらい並べてどれか選んでと言われ、うーん・・と悩んでたら5個全部くれたりしましたw
認定者ラウンジや認定者パーティーでも帽子・Tシャツ・ボトル・靴下などいろいろもらえます。
ExpoやQuadでは各企業のブースで、IDのスキャンと引き換えにいろいろもらえます。
Tシャツが多かったですが、文具や謎のオブジェなどもありました。
かなり余裕を持って大きなバッグにしていたのですが、それでもパンパンになるくらいにたくさんおみやげを持ち帰ることができました!
現地のようす
会場
各会場は大きなホテルの大きなカジノを通過してレストランフロアのさらに奥にあったりするので、ホテルの入口についてからがかなり長かったです…。
迷いやすいので、カジノなどいたるところに案内係のスタッフ(旗を背負っている人)がいます。
会場内外含めてとにかくスタッフの数が多かったです。
セキュリティのためだと思いますが、犬を連れた警備員もいました。
各会場には直近のスケジュールやマップなどの案内板があり、Schedule Expertと呼ばれるスタッフも近くにいます。
セッション会場の入口では予約用と飛び入り参加用のレーンが分かれていて、予約していなくても並べば入れることもあります。
人が増えてくるとなかなか座る場所がなくなってくるので、いたるところに人が座っています。
会場にはドリンクコーナーがあることもあります。コーヒーなどが飲めます。
会場内には遊ぶところもたくさんあります。
エアホッケーやVRゲーム、「人をダメにするソファ」やロデオライドのコーナーなど。
交通
今回は全部で7会場になっており、普通に移動するとかなり遠いです。
端から端まで3kmくらいあります。
シャトルバスが充実していたため、移動はそれを使うのがラクでした。
事前の情報ではシャトルバスがかなり混む(前回ヒドかったらしい)ので、Uberやタクシーも利用するといいと聞いていたのですが、シャトルバスだけで全然OKでした。
シャトルバスを使っても途中の道の混雑などあるので、移動時間に30分くらいを見てセッションなどの予定を組むのがよさそうでした。
食事
期間中の朝食や昼食は会場で食べられます。
食事会場ではビュッフェ形式でした。
一番大きいVenetian会場は食事会場も果てしなく広く、毎回なぜか一番奥のほうまで強制的に通されるのが嫌でした…。
ランチボックスを受け取って食べることもできました。
なぜかりんごがまるごと一個入っています…。そのままかじるのが正解なのでしょうか。
フルーツなどが要らない場合は、ボランティア団体を通じて寄付することもできるそうです。
基本的には食事はあまり合わなかったです。
初めて見る食材や構成物不明なものがあったり、味が甘くて濃かったり…。
後半には日本食レストランに誘い合って行く日本人の方も何人かいたようです。
翻訳サービス
キーノートや一部のセッションでは翻訳サービスが利用できます。
今回は2つの方法が用意されていました。
- 自分のスマホから聞く
- 専用のアプリを入れたうえで、会場のWiFiにつないで聞きます。
- WiFiが安定しないことがあり、一度切れてしまうとなかなかつながらないこともありました…。
- 翻訳レシーバから聞く
- 翻訳レシーバを受け取って聞きます。
- 常に小さいノイズが入っていましたが、聞き取れないほどではなく、途切れることもありませんでした。
- 数に限りがあるそうですが、私は問題なく受け取れました。
翻訳WiFiが入りやすいゾーンの席は予め確保されているので、翻訳サービス利用の旨を伝えるとそちらに通してくれます。
そのまま流れると後ろの方に通されてしまったりするのですが、翻訳サービス用の席はわりと前の方に座れます!
やっておいてよかったこと
勉強会への参加
私は、AWS re:Invent 2018 直前 Meetup Party @Ebisu に参加しました。
何かしらの事前勉強会に参加しておくのがオススメです。
- 前回参加者のアドバイスを聞ける!
- 現地で連絡取れる人ができる!
Facebookグループへの参加
↑の事前勉強会で教えていただきました。
当日の情報交換や交流など、私も何度も助けてもらいました。
- 当日の情報交換ができる!
- 参加したセッション
- もらえたもの
- イベント中の新しい情報 などなど
- ランチや飲み会など誘える&誘ってもらえる!
- ひとりで冒険するのはちょっと心細い方も安心◎
英会話の練習(少しだけ)
近いタイミングで旅行に行く予定などもあったため、少しだけ英会話スクールに通っていました。
話せるレベルには全然達せませんでしたが、それでも英語を話す上での学びがいくつかありました。
その中で大きかったのは、臆せず話す勇気を持てたことだったと思います。
発音や文法はいまのレベルでも意外と大丈夫だったことや、自信がなくても話そうとすることが大事であること(逆に、話さない=コミュニケーションしたくないという意思にも捉えられうるということ)を教えてもらいました。
イベントを過ごす中で少しコツとして学んだこともあります。
自分のように英語が苦手な人は、クローズドな質問で会話をしたほうが意思疎通をしやすかったです。
たとえばWhatやWhyで始まるようなオープンな質問をすると、返答が理解できなくて詰んでしまうのですが、Whichで始まる質問やYes/Noで回答が来る質問だと確認しやすいです。
また、聞き取れなかったときも、自分の理解している内容を話して So I have to ~ , right? のように聞くと、自分のペースで確認しやすかったです。
AWS認定
たまたまAWS認定に合格してすぐのタイミングだったのですが、そのおかげで認定者向けのスペースやイベントにも参加できました。
楽しみ方のバリエーションが広がるので、認定を取れるなら取っておくのがオススメです。
(イベント中に現地で認定試験を受験することもできます。)
Associate / Professional などによる認定者特典の違いは特になさそうでした。
スケジュールを詰め込みすぎなかった
移動時間もあるので、あまりセッションの予約を入れすぎないようにしていました。
予約をしていなくても、セッションの予約は当日でもできるし並んでも入れる可能性があります。
また、何もすることがない時間でも、会場を回ったりいろいろなところを覗いたりする楽しみ方もオススメです。
ゆとりを持ったスケジュールにすることで、疲れずに楽しみ続けることができたかなと思います。
やっておけばよかったこと
英会話の練習(もっと)
英会話にも通っていたので、最初はなんとかなるだろうと思っていましたが、逆に全然できていないことを痛感させられました…。
話している内容が聞き取れるレベル、日常会話でコミュニケーションできるレベルになりたかったです。
セッションの中で1枚のスライドでずっと説明しているシーンでは何を言っているかほとんどわからなかったし、ワークショップやExpoで質問したり会話したりすることもできなかったのが悔しいです。
Bingo大会やパーティーなどでは、ほかの同席した人同士が英語で話したりしているのが羨ましかったです。
なんとなくの勝手なイメージですが、アメリカ人はじめ英語圏文化の人たちは、知らない人と話していてもフランクでファンキーな感じがして、そういう意味でも一緒に混ざれたら楽しいだろうな、と思いました。
「英語ができると世界の人とコミュニケーションできる」とはよく言われていますが、それを肌で感じた体験でした。
英語にまつわる残念エピソード:Alexaクエスト
Alexaに関するある条件を達成してSWAGカウンタに行くと、Alexaの新型デバイスがもらえるイベントがありました。
条件は以下の3つでした:
- 会場内にあるビッグAmazon Echoの前で自撮り&ツイート
- ExpoでAmazon Echoの最新機を試してアンケートに回答
- ExpoでAlexa技術者と話す
この情報をFacebookグループでキャッチし、早速1日目に実施しました。
しかし、デバイスには限りがあるとのことで、夕方にはもうその日の分は無くなっており、代わりにTシャツをもらいました。
各条件を満たすとシールが貰えるのですが、翌日には別のシールになっているのでまた最初からやる必要があるとのこと。
翌日の早朝にまたこの手順で条件をクリアし(2回目だから速かった!)、今度こそもらうぞ!と思ったそのとき…
SWAGカウンタでIDをスキャンしたスタッフから、
「あなたは前日に引き換えをしているから渡せない」
と…
思い返すと、前日にTシャツを引き換えたときにいろいろ説明されていたけど聞き取れていないところもあった…。
おそらくそこで、イベント中に1人1回しか引き換えができないことも説明されていたのでは…。
そう考えると、自分の英語力の無さで素敵なおみやげを1つ逃してしまったのが悔しくて悔しくてなりませんでした
興味やレベル感に合わせてセッションに参加する
セッションやハンズオンなどの予約は、受付開始直後からどんどん埋まっていきます。
そのため、参加できるものは参加してしまおうと予約してしまったものもあるのですが、難しかったりあまりよく知らなかったものもいくつかありました…。
セッション番号は AIM410-R2
のようになっていて、
- AIM:カテゴリ。AIMはAI・機械学習系 など
- 410:レベル。2XX(易)~4XX(難)
- R2:Rの付いているセッションは再演
と、カテゴリやレベルごとに選べるようになっています。
特に、4XX系のものはそのサービスをよく知っていないと辛い感じでした。
基本的には予約できたものに参加していたのですが(どうせ混んで入れないと思っていたので)、予約できなくても、行きたいものに並んでみてもよかったかもと思いました。
ちなみに、予約の受付は事前に始まりますが、アメリカ時間が基準なので日本では深夜の2時だったりします
まとめ
世界の広さ、AWSのスゴさ、世界のエンジニアのノリノリ感など、いろんなことを肌で感じられた貴重な体験でした!!
「英語ができないからなー…」と躊躇してしまう人もいるかもですが、行けるチャンスがあったらぜひ行ってみるべきです!
(もちろん、英語ができるともっと楽しめます!)
参考
AWS re:Invent 2018の概要や、発表された新サービスの内容は、Japan Wrap Up Session の資料にまとまっています。
セッションの内容もほとんどがYouTubeなどに上がるそうです。