はじめに
弊社で運営しているインバウンドサイトのオーガニックセッションを数ヶ月に渡ってテコ入れをしました。
SEO対策という性質上、仮説検証というよりかは「やれることをとにかくやる」がほとんどですが、それをやったことにより結果としてオーガニックセッションは4倍近くになりました。
「やれることをとにかくやる」しかないので、「そこまで効果ないけどやっておいた方がいい」くらいの施策もたくさんありますが、今回は数ヶ月の間に行った施策・実装をご紹介します。
目次
- クローラー最適化
- 内部被リンク対策
- ページスピード改善
- 構造化データの導入
- Google 推奨の対応
クローラー最適化
SEO対策で一番重要なのがクローラーに最適化することだと思います。もちろん不正に最適化するのはNGですが、自分のサイトを正しく効率的にインデックスしてもらうために必須になるのでまずはここからかと思います。
1. WEBマスターツールに登録
これをやってない人は少ないと思いますが、ここがスタート地点です。WEBマスターツールに登録することでクロールエラーがわかったり、サイトをクローラーにとってよりよくするためのアドバイス等をもらうことができます。
一番有名、というかマストなものだと Google の WEBマスターツールです。これはメディアだろうがなんだろうが登録しましょう。
弊社インバウンドメディアもサイトの開設当時から Google の WEBマスターツールには登録していました。しかしインバウンドメディアということで他の検索エンジンにも最適化しようということで新たに2つの検索エンジンのマスターツールに登録しました。結果以下3つの検索エンジンのマスターツールに登録してサイト運営をしている状態になりました。
- Bing
- Naver
意外と Bing を使っている人もいるのと、韓国では Naver が使われてるのでインバウンドメディアであればこの辺はやっておいた方がいいかと思います。他にも登録しておいた方がいいものあればコメントください!
2. サイトマップの作成
クローラーに効率的に自分のサイトのページを伝えるためにサイトマップを用意し、マスターツールで登録します。弊社メディアは Rails で作っているので、sitemap_generator という gem を使ってサイトマップを作成しました。
sitemap_negerator の導入方法はこちらの記事で紹介しています。
3. クロールが不要なページは robot.txt で制限
Google クローラーでは各サイト毎に最大何ページクロールするかという最大クロールページ数が定められています。そのためクロールが不要なページに制限をかけていない場合、そのページのせいで無駄なクロールページ数を消費してしまうので、あらかじめ robot.txt で制限しました。
4. メタタグを整える
html の head 内で指定するメタタグによってクローラーにさまざまな情報を与えることになるのでそちらを調整しました。
もともと記入していた title や description に加えて、
- canonical
- prev
- next
- keyword
を主に追加しました。keyword は最大でも 2, 3 個までにしたほうがいいとの情報がありました。
この中でもっとも重要なのは canonical なので、canonical に関してはクロールしてほしい全ページに追加しました。
その他
5. ドメインの統一
サイトが www ありとなしの両方でアクセスできるようになっていたので、www なしに統一し、www ありの場合は 301 で www なしにリダイレクトするようにし、マスターツールからも www なしで統一するよう設定しました。
6. 画像名、alt の最適化
クローラーからしたら使われている画像がなんの画像なのかわかりません。そのため画像内容を説明するための alt を設定したのと、画像名もどんな画像かわかりやすい名前に変更するようにしました。
7. リンクテキストの変更
画像と似ていますがリンクのテキストが「こちら」だけではその先がなんのリンクかわからないので、極力リンク先の内容がわかるようなリンクテキストに変更しました。
8. マスターツールの対策
Google のマスターツールであれば、「検索での見え方」の中の「HTML の改善」から改善案があるのでそちらの対応をしました。
内部の被リンク対策
被リンク数を増やすのと、クローラーがサイト内を巡回しやすくするために適切な箇所に内部リンクを設置しました。
9. パンくずリストの設置
ページの下部等にパンくずリストを設置しました。トップページから下層ページにかけてディレクトリ構造にちゃんとしていることが前提ですが、下層ページに来たクローラーをちゃんと上位ページに導き、他の下層ページもクロールしてもらうために行いました。
10. 切り口を変えた上位ページの作成
カテゴリーページなどの上位ページを切り口を変えて作成しました。ユーザーがどんな検索ワードで検索するかを意識し、エリアで分けたり、ジャンルで分けるなどしました。
11. ページのスピード改善
Google のスピードインサイトに基づいてスピード改善を行いました。スピードの改善方法や、指摘される箇所はサイトによってさまざまかと思うので、スピードインサイト先生のアドバイスに従って点数を上げていくのがよいと思います。
弊社で行ったものだと、
- 必要な箇所で必要な js しか読み込まないようにする
- 画像の圧縮処理をする
- ブラウザキャッシュを使う
などの対応を行いました。
12. Google の構造化データの導入
こちらは少し毛色が違いクローラー対策をして上位に表示させるのではなく、表示された検索結果のクリック率を高めるための施策です。
今サービスでは、Article と Breadcrumb の構造化を行いました。
他にも様々な構造化データがあるので、自身のサイトに合わせたものを選択するとよいかと思います。
構造化データの導入について:https://developers.google.com/search/docs/guides/intro-structured-data
Google 推奨の対応
13. SSL化
リリース時は一部ページを除いて http 接続でしたが、セキュリティ面はもちろん、Google が「SSL 使えよ!」って言っているので、大人しくしたがい全ページ SSL 化しました。後述する PWA を導入するためにも SSL 化は必須です。AWS を使っていてなおかつ ELB も使っているのであれば ACM で簡単に証明書を取得できるので便利ですね。
ACMでの証明書の発行についてはこちらの記事でまとめています。
14. AMP の導入
こちらも Google 推奨の技術。検索結果からものすごいスピードでサイトが表示されるアレです。SEO対策をするのであれば AMP はほぼ必須かなと思います。
AMPの導入に関しては色々な記事が転がっているので探してみてください。(例:https://qiita.com/cyborg__ninja/items/dbcee26a902f0a561d89)
15. Service Worker & PWA の導入
こちらも最近話題になっている技術ですね。SEO対策するならPWA導入はしといた方がいいよと言われているのでぜひしてみてください。
Rails での導入方法についてはこちらの記事でまとめています。
最後に
先に述べたようにやるべきもの、やってもそんな変わらないけどやっておいてもいいことなど混ぜて紹介してしまいましたが、
まだ自身のサイトで行っていない施策あればぜひ試してみてください。
また、「こんなこともやった方がいいよー!」ということあればぜひ教えて頂きたいのでよろしくお願いいたしますm(_ _)m