弊社レアゾン・ホールディングスでここ3年間ほど新卒研修のマネジメントをしています。
今回は研修を行う際に毎回少し時間をもらって話している新卒エンジニアに実際の開発チームに入るまでにマインドとして身につけておいてほしいと思って話していることをブログでも紹介させていただこうと思います。
01 「自分の体験として学ぶ・実感する」
画像は自分がLAで自動運転車Waymoに乗った時の写真ですが、写真で見るのと実際に体験するのは本当にすごく大きな違いがあると思っています。
例えば皆さんは、以下のような体験をしたことがありますか?
- VisionOSを体験したことある?
- 自動運転を体験したことある?
- スカイダイビングをしたことある?
- 海外に行ったことある?
- menuの宅配をしたことある?
- 弊社のゲームで遊んだことある?
弊社は自社プロダクトを作る会社です。プロダクトを作る際にそのプロダクトを構成する要素を体験したことがない人の言葉を信用する人はいません。ユーザーインタビューはもちろん大事ですが、もっとも大事なのは自分がその体験をした上で実感として学び、サービスに活かしていくことです。
例えば弊社の猫向けIoTサービスmirutoのProduct Ownerはサービスローンチ前の期間実際に動物病院などでアルバイトをしたり、自分で猫を飼ったりする中で猫の飼い主の方々がどんなユーザーペインを持っているかを知ったという話を自分にしてくれたことがあります。
エンジニアとして、何かプロダクトを作りたくて会社に入った以上は是非、自身で身をもって体験することと、その体験から得られる実感を大事にしてもらえたらと思います。
またこうした経験はどんな体験がどんな場面で役立つか分かりません。いろんな新規事業に果敢にチャレンジする弊社においては例えば「めっちゃ普段から筋トレをしていて筋トレに詳しい!」であったり、「毛糸の編み物が趣味で、X上の編み物界隈についてよく知っている」ような一見するとただの趣味から得られているような知識が役に立つこともあったりします。
是非エンジニアリング以外の部分でも自分の好きなドメインを突き詰めて一芸にしてやるくらいのつもりで本気の経験をしてもらえたらと思っています。
02 「学んで、試してから本番で使う」
当たり前の話ですが、例えばプロサッカー選手において練習しないで試合に出る選手はいないと思います。ではエンジニアとして日々練習してますか?
プロフェッショナルとしてやっていく上では修行は必須です。日々技術に関して学びを深めましょう。
学んだことはsandbox環境などで試して実際に使ってみましょう。
意外と業務において初めて書くロジックやメソッドがあったりしてませんか?
特に最近はLLMの力もあり、自分が今までだと書かなかったタイプのロジックがコードに含まれていることがあったりしないでしょうか?そのコードをちゃんと理解することに時間を使えていますか?自分が作るものに責任を取れるようになるためにもちゃんと「学んで、試してから本番で使う」を徹底していきましょう。
そうして少しずつやったことを増やしていくと自然とシニアなエンジニアに近づいていけるのです。
03 「身につけるには時間がかかる」
結局本当にスラスラと知識として「使える」ようになるためにはしっかりとした理解と反復練習が必須です。
小学校の頃に「九九」を覚えた時のことを思い出してください。通常の小学校の指導要領だと大体1〜2ヶ月かけて1〜9の段までを覚えます。お家で九九の表を親御さんと一緒に暗唱したような経験だったり、学校で何度も小テストを受けた記憶はありませんか?今となっては皆さんがコンビニのレジの会計で自然と暗算に使っている九九も覚える時には2ヶ月くらい必死に練習した結果覚えているのです。
人間そんなにすぐに何かを身につけることはできません。Xなどを見てると少しの努力ですぐに身についているように見える人たちも多くいるかもしれませんが、実際のところほんの一部の人を除いて、みんなそれなりの努力と時間をかけているのが現実です。
プロとしてスラスラと何かの技術を使いこなせるようになるためには「九九」を覚えた時くらいの努力は必要になるものです。周りを見て焦る必要はありません。「こんなことも出来ないなんて、今後伸びしろしかないよ」くらいの気持ちで一歩ずつ成長していきましょう。
04 「プロとして仕事をする」
今は研修中かもしれませんが、会社からお金をもらっている以上皆さんはプロフェッショナルのエンジニアです。
プロとして今事業に向き合っている既存のメンバーと「対等」に話せるようになってください。
対等になると責任が生じます。対等になるには勇気もいると思います。そしてその対等になるための勇気を手に入れるには経験がない皆さんは知識や知恵を絞って論理武装する必要があるでしょう。
対等に意見を出さないとチームにいる意味がなくなってしまいます。新卒として先輩にリスペクトを持って尋ねることも大事ではありますが、是非最初からチームの一員になるために、自分の意見をぶつけていけるようになってください。
プロとして働くことの全ては、「アオアシ」の第294話あたりに詰まっているので是非読んでみてください。
05 「チームに対して反応する」
会社においては多くの場合「チーム」という単位で働きます。
そのチームに対してあなたが日々反応を示しているかどうか非常に大事です。
Slackのスタンプをつけるスピード、メンションに対してのリプライの速度、ミーティング中での「いいね」「それは違うと思う」といった発言、そうした反応の全てがチームとしての動きをより加速させます。
「プロとして仕事をする」の話と被る部分も多いですが、是非チームに対して反応を示してください。それがそのままチームに対しての貢献になります。1
06 「心技体ではなく、体技心」
心技体ではなく、体技心の順番で大切にしてほしいと個人的には思っています。働く上では体が大事です。筋力は全てを解決するというのはあながち間違っていないと思っています。
自分は目が凄く悪いタイプのエンジニアなのでこのままいくとどこかで音声入力と音声出力でのコーディングに移行しないといけなくなるかもしれないなぁと漠然と思っていたりします。
是非自身の体のメンテナンスは大事にしましょう。
07 「視座、視野、視点」を意識する
よくある図のやつですね。
「メタ認知」の能力を高めようという言葉でも言い換えられるかもしれません。
自分が今どの視座に立ち、どの範囲を視野を持っていて、どこに視点を向けているのかを意識できるようになってください。また相手がどのくらい自分と違う視座に立って話をしているのかを想像できるようになってください。
会社ではチームで働きます。チームにいる人たちの視座の高さ、視野の広さ、視点の向きの中で今ずれているものが何かを常に意識しましょう。
特に新卒のうちはなぜこうなっているのか理解できない?といったことも多いと思います。大抵の場合、それは見えている範囲の違いによるものです。自分の立ち位置をメタ認知的に意識しながら会話できるようになりましょう。

08 「小さく作って大きくしていく」
急に一気に作るのはやめましょう。
新機能も小さく作って、小さく検証。うまくいったら少し足す。
この連続で小さく作って、少しずつ大きくしていきましょう。
一気に作ると何がダメなのかわからなくなってしまうものです。
09 「基礎知識を大事にする」
基礎知識を大事にしましょう。
「基礎」=「簡単」ではありません。「基礎」とは「土台」を意味します。
例えばケーキ作りにおいても土台となるスポンジの出来が悪いといいケーキになりません。
ただ土台がしっかりできていると、その上に色々なクリームを乗せたりフルーツを乗せることでいろんな種類のケーキを作ることができるようになります。
ケーキのスポンジ作りは1からやったことのある人ならわかる通りとても時間がかかり、難しいものですが、結局はそれがケーキ作りにおいては一番大事な部分です。
今自分が取り組んでいることの「基礎知識」に当たるものが何かを常に意識し、その基礎知識を身につけましょう。
例えばバックエンドエンジニアとしてAPIサーバーを作っているならHTTPのプロトコルについて学んだり、サーバーが動いているLinuxの仕組みについて学んだりしてみようということです。
AIツールをただ使うだけでなく、エンジニアならTransformerの大まかな理論くらい理解しておきましょう。
何事も基礎ができていると応用のスピードと幅も広がります。結局根本部分、インフラにあたる部分を抑えている人が一番強いのです。
10 「もちろんできるよ、やり方はわからないけど」
「もちろんできるよ、やり方はわからないけど」と自信を持って言えるエンジニアになってください。
インターネットの世界でできること、電気信号を通して表現できることは大体全部できるはずで、プロダクトを作る上で要求されることは(かかる時間やお金を考えなければ)大抵のことはできることです。
もちろんプロダクトマネジメント的な意味で「やるやらない」の判断は適切に下されるべきではありますが、エンジニアとしては「これできる?」と聞かれた際に具体的なやり方を知らなくても、今の世界の技術レベル的に可能そうであるかの判断をざっくりつけた上で、「もちろんできるよ、やり方はわからないけど」と言ってやれるくらいのエンジニアになってもらえればと思います。
▼新卒エンジニア研修のご紹介
レアゾン・ホールディングスでは、2025年新卒エンジニア研修にて「個のスキル」と「チーム開発力」の両立を重視した育成に取り組みました。 実際の研修の様子や、若手エンジニアの成長ストーリーは以下の記事で詳しくご紹介していますので、ぜひご覧ください!
▼採用情報
レアゾン・ホールディングスは、「世界一の企業へ」というビジョンを掲げ、「新しい"当たり前"を作り続ける」というミッションを推進しています。 現在、エンジニア採用を積極的に行っておりますので、ご興味をお持ちいただけましたら、ぜひ下記リンクからご応募ください。
-
こちらの記事も是非:https://note.com/dutoit6/n/ned66041f43ff ↩
