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NUCで始めるVMware Tanzu - vSphere with Tanzu紹介

Last updated at Posted at 2020-12-16

さて、本日はいよいよ本命、vSphere with Tanzuを紹介したいと思います!
Day12では、マルチクラウド向けにTKGという製品があることを紹介しましたが、どういう違いがあるのか、みていきましょう。

vSphere with Tanzu概要

まず最初の大きな特徴として、vSphere 7の新機能の1つとしてリリースされ、vSphereの機能の一部として取り込まれていることが挙げられます。(なお、発表当時はvSphere with Kubernetesという名称でしたが、vSphere 7 Update 1 リリース時に名称変更となりました。)

これが今までのvSphere6.x までの世界だとすると・・・、
vsphere6
vSphere 7 からは、このように拡張されました!
vsphere7
VMwareが、いかにKubernetesとコンテナに力を入れてきているのが分かるかと思います。
ここからは、vSphere with TanzuがどのようにvSphereと統合され、どのようにTKGと違うのか、解説していきます。

Tanzu Kubernetes Grid Service

Day12で紹介した、マルチクラウドKubernetesクラスタ基盤の導入ソリューションとしてのTKGに相当するものですが、Serviceと名前が付く分、より高度なものとなっています。今後は呼び分けのため、TKGSと呼んでいきます。

vSphere UIとの統合

TKGでは、自分でTKG CLIのバイナリをダウンロードしてきて、インストーラを立ち上げるといった作業が必要でした。TKGSでは、vCenterのメニューに追加された「ワークロード管理」から、インストールを進める形となります。有効化作業が完了すると、各TKCを管理できるようになります。
さらにTKCが配置されると、KubernetesクラスタやPodのインベントリ、Kubernetesのイベント情報などがvCenter上から確認できます。

Supervisor Cluster

これは要するに、TKGで出てきた「Managementクラスタ」のことです。ただし、Managementクラスタよりも多機能で、TKCのライフサイクル管理に加え、「vSphere Podの作成(要NSX-T)」、「Supervisor Namespaceの管理」、「Cloud Native Storage(CNS)との統合」、「コンテンツライブラリとの連携」といった機能を持っています。

Supervisor Namespace

Supervisor Clusterから生成されたNamespaceのことをそう呼びます。実はこれ、ただのK8sのnamespaceではなく、vSphereのリソースプールとマッピングしており、この中で、TKCやvSphere PodのVMを管理していきます。そのため、以下のようなリソース管理が可能となります。

  • ユーザ管理:vSphere SSOで認証されたユーザに対し、Supervisor Namespace内の権限(Can view/Can edit)を割り当て
  • CPU/Memリソース:コンテナに対するリソース予約・制限や、Supervisor Namespace内の利用上限を設定可能
  • ストレージリソース:ストレージ容量やポリシーの管理
  • vSphere組み込みのHarborの有効化

vSphere SSO

TKGでは、DEXやGangwayといったユーザ認証ツールを自分で導入することで、K8sクラスタ内でのユーザ管理を行うことができました。TKGSでは、vSphere SSOと統合されているため、K8sとのID連携が手軽に利用可能となっています。

組み込みHarbor

Supervisor namespaceに対してHarborを有効化すると、vSphere組み込みのHarborが利用可能となります。自分でHarborを用意する必要がないのと、vSphere SSOとの連携が、特徴となっております。(ただし、2020年12月17日時点の制約として、このHarborはvSphere Podのみに対して利用可能であり、TKCには使えません。)

vSphere Pod

1Pod(複数コンテナ)のみが起動する小さなVMを提供するサービスです。NSX-Tと統合されているため、TKCと比べて隔離度が高いセキュアなコンテナを提供します。他のPodと連携する要件がなくて、リソースを節約したい時などに向いています。

Cloud Native Storage

K8sのPV(Persistent Volume)のプロビジョニングとライフサイクル管理を行う機能です。vCenter Serverを介して、First Class Disk(FCD)と呼ばれる名前付き仮想ディスクを自動で割り当ててくれます。

以上で紹介は終わりです。
こうやって挙げていくと、結構TKGとの差異があるもんですね・・:grinning:
なお、K8sクラスタに関しては、TKGとTKGS共通で、TKCを利用する形となります。
まとめると、vSphereとの統合により、よりKubernetesのマネージドサービスらしいサービスになっています!

それでは明日からは、vSphere with Tanzuを触っていきます!

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