OpenChain Japan Advent Calendar 2023の12月5日の記事です。
TODO Group Japan1とOpenChain Japan2のOSPOサブワーキングが共同で OSPO Japan Local Meetup を月に2回開催しています。この記事はOSPO Japan Local Meetupの紹介と毎月1回目の活動について紹介します。
まえおき
OSPOやOSPO Japan Local Meetupについて簡単に紹介します。
OSPO とは
Open Source Program Office という企業内の組織(部署)になります。
社内のOSSの適正使用を進めるにとどまらず、ビジネス視点から見たときにオープンソースソフトウェアがもたらす恩恵を理解し、どうすればオープンソースソフトウェアを組織で進化させていけるか、その価値を計測できるのかを牽引する組織です。なかなか日本では聞かない組織です。
The Linux Foundationより日本語の記事が公開されておりますので、詳しくはこちらを参照ください。
https://www.linuxfoundation.jp/resources/publications/the-evolution-of-the-open-source-program-office-ospo/
OSPO Japan Local Meetup
冒頭にも記載しましたが、TODO Group JapanとOpenChain JapanのOSPOサブワーキングが共同で OSPO Japan Local Meetup を月に2回開催しています。OSPOの活動は手探りなところが大きく、また企業間で差別化したい活動ではありませんので、興味のある人で集まってどんな課題があるか、どんな解決案があるかを議論しています。
課題は同じでも、企業風土や規則によって選ぶ選択肢は違います。他の人の解決方法を聞いて気づくこともあります。本活動に参加する人らがより大きな視野で考えるような運営を意識しています。
今はOSPO Japan Local Meetupでは以下のテーマで議論をしています。
- OSS Strategy & OSS Hosting (毎月第二金曜日)
- OSPO FAQ(毎月第四金曜日)
OSS Strategy
企業でのビジネスに必ずと言っていいほどOSSは使われています。OSSってコミュニティがあると聞きます。どうして開発者はOSSを開発しているんでしょう。どうやってコミュニティって運営されているんでしょう。仕事でOSSのメンテナンスをする開発者もいます。なぜ企業はOSSコミュニティに開発者を出資するのでしょう。なぜ企業はOSSコミュニティのスポンサーになるのでしょう。
OSPO Japan Local Meetup では、これらの疑問を解決するために議論しています。
例えば、Linuxを題材にビジネスをしている企業はどんな企業がいるでしょうか。下に書いてみました。これが全てではないと思いますが、
- 商用Linuxディストリビューションを販売する企業がいます。
- Linuxを搭載した製品を販売する企業がいます。
- Linuxを使ってオンラインサービスを提供する企業がいます。
- Linuxを使って社内インフラを構築する企業がいます。
こういった企業はLinuxに対してどういった活動をしているのでしょうか。ビジネスとして継続するためにはLinuxがなくなっては困ります。不具合が残っていても困ります。性能が良くなってほしいです。いろいろな要望や課題を抱えていて解決するための活動をしています。
本活動では、これら企業を想像し、抱える課題を想像して、整理してきました。
今はLinuxに向けて活動することに対して、その企業のOSPOは何ができるかを想像して議論しています。活動の結果がまとまったら、公開する予定です。
本議論が一段落したら、コミュニティ側の課題も議論していきたいと考えています。
もしご興味ありましたら、ご参加ください。
-
TODO Group (日本語): https://todogroup.org/ja/ ↩
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OpenChain Japan: https://openchain-project.github.io/OpenChain-JWG/ ↩