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SikuliXでRPAをやるために覚えたこと

Last updated at Posted at 2018-07-23

はじめに

SikuliXでいろいろやってるうちに、これはいろいろできると思って、サンプルを作っているうちにわかってきたことの覚書です。

コードをUTF-8に固定しよう

Python使いならやる、コードの先頭に書くあれです

start.py
# -*- coding: utf-8 -*-

最低限のモジュールを読み込んでおこう

基本的にフルに読み込む場合はimportでライブラリ名を指定しておけばOK、デフォルトの設定を変える場合はreloadする必要があった
sikulixはなぜかsysをreloadしておかないと、デフォルトの文字コードやフォントサイズが変更できなかった

import.py
import os
import sys
import time
import datetime
import csv
import subprocess
reload(sys)
sys.setdefaultencoding("utf-8")

グローバル変数をセットしよう

関数内部から呼び出したりする変数として、必要なものを定義します。
ここでは、whileでループを切り替えるための変数を設定しています

grobal_val.py
#ループ制御用変数
global infinitloop
infinitloop = 0; 

コマンドライン実行した場合の停止用ホットキーを定義しよう

IDEから起動する限り、IDEの割り込みキーが効きますが、コマンドラインから実行した場合割り込みが効かなくなるので、ホットキーを別途設定する場合、以下のように設定します

hotkey.py
##ホットキーの登録(コマンドラインから実行した場合の停止受付)
def StopOrContinue(event):
    ans = popAsk(u"スクリプトを停止しますか?",u"確認")
    if ans == True:
        sys.exit() # スクリプト自体を強制停止

##スクリプトを正常終了させるための割り込み
def StopLoop(event):
    global infinitloop
    infinitloop = 1
    return infinitloop # Whileループを脱するようにして終了

#StopOrContinueとStopLoopに対してイベントを起こすホットキーを登録
Env.addHotkey(Key.UP,KeyModifier.CTRL,StopOrContinue) # CLI実行時の停止用(CTRL+↑で、StopOrContinueを呼ぶ)
Env.addHotkey(Key.DOWN,KeyModifier.CTRL,StopLoop)     # IDE実行時の停止用(CTRL+↓で、StopLoopを呼ぶ)
#Env.removeHotkey("o",KeyModifier.CTRL,keepdown_up)   # Env.addHotkeyで追加したホットキーを解除する

システム変数を設定しよう

デフォルト値を変更する場合以下のように設定します

settings.py
#各種移動ディレイ(デフォルト:1)、0にするとマウスオーバーで何か動作する処理とかが動かなくなるので注意
Settings.MoveMouseDelay  = 0.5
Settings.DelayAfterDrag  = 0.5
Settings.DelayBeforeDrop = 0.5

#ログの出力制御
Settings.ActionLogs      = True
Settings.InfoLogs        = True
Settings.DebugLogs       = False

#最小マッチング率、デフォルト 0.70 最小 0.01 最大 0.99 具体的には similar(0.01~0.99) のこと
#PatternのSimilarで都度設定しない場合の最小値を変更する
Settings.MinSimilarity   = 0.99

#Region.onChange()を使用したときに、変更イベントをトリガーする内容を変更するピクセル単位の最小サイズ。
Settings.ObserveMinChangedPixels = 50

#1秒辺りの走査回数を定義 ※ただし、CPU性能と描画性能がものをいうので、上げ過ぎても効果なし
Settings.WaitScanRate    = 10
Settings.ObserveScanRate = 10

#動作前にハイライトマーカーを出すかどうか[True|False]
Settings.setShowActions(False)

#DelayBeforeMouseDownは、ソース位置のマウスがダウンするまでの待ち時間を小数値(秒)で指定します。
Settings.DelayBeforeMouseDown = 0.1

#DelayBeforeDragは、ソース位置でマウスが押された後の待機時間を小数値(秒)で指定します。
Settings.DelayBeforeDrag = 0.1

#DelayBeforeDropは、目標位置にマウスが上がるまでの待ち時間を数値(秒)で指定します。
Settings.DelayBeforeDrop = 0.1

#マウスの上下の間隔を秒単位で指定するには、0.nnnと指定します。 
Settings.ClickDelay = 0.1

#キーを押している間の遅延を秒単位で指定します(0.nnn)。
Settings.TypeDelay = 0.1

#その他初期変数
Settings.InputFontMono   = True
Settings.InputFontSize   = 20

スクリプトの開始・終了時間をログに残すには

timeでログを表示すればok、

echolog.py
#ログ
print u"開始時刻:",datetime.datetime.today()

#ログ
print u"終了時刻:",datetime.datetime.today()

ファイル読み込み/書き込み

単純に読みだして、書き込むだけ

readwrite.py

f = open('text.txt')
data1 = f.read()  # ファイル終端まで全て読んだデータを返す
f.close()

print type(data1) # 文字列データ
lines1 = data1.split('\n') # 改行で区切る(改行文字そのものは戻り値のデータには含まれない)
print type(lines1)
for line in lines1:
    print line
print

f = open('text.txt', 'w') # 書き込みモードで開く
f.write(data1) # 引数の文字列をファイルに書き込む
f.close() # ファイルを閉じる

アプリケーション名(ウインドウ名)で起動の有無を確認

openAppだと起動させるところからやらないといけないが、AppやswitchAppはすでに起動中のアプリのタイトルバーを完全一致/部分一致で探してフォーカスを切り替えることができる
また、App()は返り値にオブジェクトハンドルが戻るので、それを利用して、isRunning()やhasWindow()、getWindow()を使って画面上にそのウインドウが出ているか調べられる
以下は「名前を付けて保存」が出現しているかどうかの判定

chktitle.py
chkApp = App(u"名前を付けて保存")
if chkApp.isRunning():
    switchApp(u"名前を付けて保存")
    wait(1)
    click(Pattern("filename.png").targetOffset(74,-2))
    type("l", KEY_SHIFT)
    type("s", KEY_SHIFT)
    type(Key.TAB)
else:
    popup(u"名前を付けて保存がなかった",title = u"警告")

画像認識範囲と画像倍率

画像認識の範囲が広ければ広いほど、時間もスペックも必要になるのでRegionを使って探索範囲を狭めるのもいいと思う、あと、描画後の待機時間もデフォルト3秒だと長すぎて遅かったりするので変更推奨、
また、用意した判定用の画像の縮尺、対象の表示が自動で変わるような環境で(Androidシミュレーターなど)、再度サンプル画像を用意するのが面倒な場合は、AlwaysResizeを使えば判定用の画像をリサイズしてくれる

region_resize.py
#認識範囲
area = Region(0,0,1920,1080)

#描画待機時間の指定、早くし過ぎると反応しなくなるので注意[default=3]
area.setAutoWaitTimeout(0.4)

#画像を取得したときよりサイズが小さい環境で実施した場合、マッチする画像を自動で縮小できる[範囲:1~0.01]
#1920*1080 -> 1280*720 のウインドウにリサイズした場合、0.66~0.67倍
#1920*1080 -> 1024*768 のウインドウにリサイズした場合、0.53~0.54倍
Settings.AlwaysResize = 1

#ファイル名の配列化と取り出し

連続で判定する場合や、同じ条件で識別する場合、画像名を配列に入れておけば楽になる

arrey_img.py
    InputBoxImg = "InBox.png"
    fnames = ["0.png","1.png","2.png","3.png","4.png"]
    for ImgName in fnames :
        click(ImgName) # 配列から1つずつ取り出してクリック
        time.sleep(1) # 待ち
        click(InputBoxImg) #フォームクリック
        paste(ImgName) # ファイル名をペースト
        print u"File Name : %s" % Imgname

判定座標を取る場合

画像判定したあと、座標情報が値としてほしい場合には以下のようにする

find_pos.py
    res = find("find.bmp") # 画像探索
    Pos = resPos.getCenter() # getCenter() 中央座標 getTopLeft() 左上 getTopRight() 右上 getBottomLeft() 左下 getBottomRight() 右下
    MousePos = Location(Pos.getX(),Pos.getY()) # 直前で実行したget???()からX,Y座標を取り出す
    print Pos.getW() + "/" + Pos.getH() # 取得範囲の幅と高さ取得

マウスの直接移動

マウスの移動は、Locationを使って配列データにしてからじゃないと使えないので注意。

mouse_use.py
    PX=1
    PY=1
    MousePos = Location(PX,PY) #直接座標指定
    mouseMove(MousePos)    # Locationで変換してから入れないと使えない
    mouseDown(Button.LEFT) # Button.LEFT, Button.MIDDLE, Button.RIGHT
    mouseUp(Button.LEFT)   # Button.LEFT, Button.MIDDLE, Button.RIGHT
    wheel(MousePos, WHEEL_DOWN , 1 ) # WHEEL_DOWN | WHEEL_UP
    wheel(MousePos, WHEEL_UP , 1 ) # WHEEL_DOWN | WHEEL_UP

Drag&Dropをする場合

dragDropは、画像to画像で使うdragDrop("Drag.bmp","Drop.bmp")のような使い方のほかに、Drag座標とDrop座標を指定して実行する方法がある
その場合、座標はLocationで変換してから渡す必要がある。

dad_loc.py
    #ドラック&ドロップはロケーションを指定して使う、アプリのタップ移動もこれ
    StLocation = Location(1,1) #直接座標指定
    EdLocation = Location(5,5) #直接座標指定
    dragDrop(StLocation,EdLocation)

発見したらハイライト表示

画面上のどこを識別したのかデバックするのに便利、Sikulix 1.1.2から利用できるようになった機能、1.1.1はマニュアルにあったけどバグで動かなかった

highlight.py
    #発見物ハイライト
    find(Pattern(targetimage).similar(samefee).targetOffset(xx,yy)).highlight(1)
    click(getLastMatch()) # findの情報をそのまま継承してクリックする場合
    click(Pattern(targetimage).similar(samefee).targetOffset(xx,yy)) #再指定する場合

無限ループで判定を繰り返す

無限ループをやる場合は安全策として、ホットキーなんかで、whileを止めれるようにするか、何かしら割り込みをできるようにしておかないと悲惨な目に合う。

while_find.py
    while infinitloop == 0:
        try:
            if area.exists("ok_btn.png",0.1):
                click(Pattern("ok_btn.png").similar(0.90).targetOffset(82,27))
                wait("check_bar.bmp")
                click(getLastMatch())
                click("push_btn.png")
                time.sleep(2)
        except Exception as e2:
            raise e2
            print 'System Error : ' + e2

さいごに

私がよく使っているSikuliXの命令と使い方を紹介してみました。怪しい書き方をしている箇所が何か所かありますが、見逃してください(苦笑

誰かの役に立つことを祈って、公開しておきます

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