はじめに
Pythonの環境を作る方法はいろいろあるものの、
Dockerを使う方法だったり、インストーラをたたいて入れる方法だったりで、
環境を作るだけで依存環境を先に作らないといけなかったり、レジストリを多大に汚して入れることが多い。
もちろんメインでPythonを使う人であればそれでいいのかもしれないし、
コンテナに明るい人であれば、すでに環境が合ったり、コンテナという塊になっているためそれ以上環境を汚さないという面ではそれでいいと思う。
でも、めんどくさいw
というわけで、ここで紹介する方法はZIPから展開するだけでPythonをコマンドラインで動かせるようになる方法です。
インストール
- 組み込み用Pythonアーカイブをダウンロードします(https://www.python.org/downloads/)
この時点では3.7.0が最新でした(32/64bitのどちらかでok)
https://www.python.org/ftp/python/3.7.0/python-3.7.0-embed-win32.zip
https://www.python.org/ftp/python/3.7.0/python-3.7.0-embed-amd64.zip
- 適当に展開します
ここでは、以下のパスに解凍しました
C:\python370
以上でインストール終わり
動作させてみる
以下のコマンドをダブルクリック
python.exe
お決まりのセリフを実行してみる
Python 3.7.0 (v3.7.0:1bf9cc5093, Jun 27 2018, 04:06:47) [MSC v.1914 32 bit (Intel)] on win32
>>> import sys
>>> import os
>>> print("Hello World !!")
Hello World !!
環境調整
- まず、パスの設定
組み込みPythonの環境設定は拡張子_pthに格納されています
3.7.0の場合はpython37._pth、中身は以下のようになっていますので、こちらにpipが動くように設定追加します(コメントアウト解除でもいいですけど)
python37.zip
.
# Uncomment to run site.main() automatically
#import site
import site
- get-pipの用意
以下のファイルをダウンロードして、python.exeと同じ階層に置きます
https://bootstrap.pypa.io/get-pip.py
- pipの取得
以下のように実行すると、./Scripts ができて中にpipコマンドが入る
python ./get-pip.py
- pipの実行の仕方
組み込みpythonの場合、pipコマンドを直接実行すると構成がおかしくなるので、pythonのpipモジュール指定で以下のように実行
python -m pip install numpy
- ※補足
以下のように、モジュールをいくつか入れた後、コンソールを開け直すと以下のように pipなんて名前のモジュールしらないよ
というようなメッセージが上がることがある、この場合は先述している python37._pth
の import site
がコメントアウトに戻ってしまっている可能性がある、その場合は python37._pth
を再度確認、編集してみるのが良いと思う。
python -m pip install selenium
C:\python370\python.exe: No module named pip
以上、おしまい。
さいごに
WindowsでPythonの環境を作る場合はこの方法が楽かも、というかいらなくなったらフォルダごと削除するだけでいい
実行環境が作りにくいと嘆く人におすすめです。