#概要
ウイルス対策ソフトを利用する案件で次の事例にぶち当たりました。FFRI社が販売しているyaraiというウイルス対策ソフトは他社製品との併用をサポートしているのですが、次の組み合わせだとyaraiがwinlogon.exeに干渉するため、OSが不安定になってしまい、使い物にならなくなるのです。
- Windows 7 32-bit
- FFRI yarai 2.5.x
- McAfee Endpoint Security 10.5.1
セーフモードで端末はかろうじて起動するようにはなるのですが、こんどは FFRI yarai 2.5.x や McAfee Endpoint Security 10.5.1 を削除する術が通常でありません。なぜなら、セーフモードではMicrosoft Windows Installerサービスが停止しているため、コントロールパネルの「プログラムと機能」からアンインストールしようとすると、次のような警告が表示されてしまうからです。
((C) 「セーフモードで Windows インストーラ サービスを利用できるようにする方法」)
なので、FFRI社が提供する強制削除ツールを使用するなどする必要があります。ですが、そういうツールを使わないで Microsoft Windows Installer を起動する方法がありました。「セーフモードで Windows インストーラ サービスを利用できるようにする方法」がそれです。そのページには「Windows 7 では、下記の設定を行ってもセーフモードで Windows インストーラ サービスを利用することはできません。」と書かれていますが、Windows 7 32-bit では Microsoft Windows Installer を起動することができ、少なくとも FFRI yarai はアンインストールできました。今回は、その詳細についてご紹介します。
なお、この記事で書いている内容は私の知る範囲では Microsoft 社が公式にサポートしているわけではなく、あくまでも裏技です。ですので、実施する場合は、自己責任で行なってください。また、Windows 7 32-bit のみでしか検証しておりません。
#セーフモードで Microsoft Windows Installer を起動させる方法
##レジストリーキーを追加
まずレジストリーキーを追加します。通常のモードと手順は同じで次の通りです。
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[スタート]のボタンを押し、[プログラムとファイルの検索]欄に「regedit」と入力し、[Enter]キーを打ちます。
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レジストリエディタが起動されたら、次のキーを探します。
HKEY_LOCAL_MACHINE
SYSTEM
CurrentControlSet
Control
SafeBoot
Minimal
##プログラムのアンインストール
ここから通常と同じ方法でアンインストールできます。
ただし、通常は使わないレジストリーキーを設定しているので、再起動前に次の後処理をするのが賢明です。
##後処理
先ほど設定したレジストリーキーを削除します。
#最後に
上記の方法はあくまでも最後の最後の手段だとお考え下さい。
またWindows 7 64-bitでは未検証です。
そこは御留意ください。
なお、FFRI yaraiはバージョンを2.7.x以上にすればMcAfee Endpoint Securityと共存可能です。