はじめに
以前この記事の中で、AWS全12資格を取得した際の動機や経緯、勉強方法について記載しました。
今回はその中でも専門知識(Specialty)という資格にフォーカスして、勉強に使用した書籍を紹介したいと思います。対象は特に難しいと感じた以下の2つです。
- AWS Certified 機械学習 - 専門知識
- AWS Certified 高度なネットワーキング - 専門知識
AWS Certified 機械学習 - 専門知識
元々がシステムエンジニア(SE)で機械学習とは無縁の存在だったので、この資格の取得には相当難儀しました。勉強期間は1ヵ月半くらいです。そもそも用語の意味すら分からない状態だったので、かなり基礎的なところから読み進めました。
1.人工知能は人間を超えるか
こちらは超良書です。日本の人工知能研究をけん引する松尾豊教授(東京大学)による書籍で、人工知能の歴史を60年以上も前の話から紐解いていき、現在の最新状況まで詳しく解説されています。2015年と少し前に発行されたものですが、内容がバツグンに分かりやすく、最近流行のディープラーニングにも詳しく触れられており古さは感じられません。
まずは人工知能って、機械学習って何?というところの概要を知りたい人に良いのではと思います。知識ゼロの場合、まず最初に読むべき本はこちらかと。
2.文系の私に超わかりやすく統計学を教えてください!
こちらもいい本です。機械学習に特化した内容ではないですが、機械学習やデータ分析でよく使われる線形回帰、重回帰について非常に詳しく解説されています。タイトルにある通り初心者でも読みやすいように配慮されており、イラストも多くライトなノリのわりには内容に深さもあるのでこちらも非常にためになりました。
後半は若干難しくなってくるので理解するのにちょっと時間がかかりました。理系出身なんですけどね。。社会人になると数学に触れる機会がないので、この辺りの知識が記憶から完全に抹消されていることに改めて気付かされました。
3.機械学習図鑑
こちらもなかなか良い本です。機械学習でよく使われる17のアルゴリズム(線形回帰、ニューラルネットワーク、ガウス分布等々)について詳しく解説されて言います。数式などはあまり出てこず、概念的なところを文章で解説してくれているので非常に読みやすいです。
この本は丸暗記のレベルで10回くらい読み込みました。「こういうことをやりたい場合はこのアルゴリズム」というのがそらで言えるようになれば合格への第一歩かと思います。
4.機械学習の基本と仕組み
こちらはそんなにいい本、というわけではなかったですが、買っていたので一応ご紹介。上記の「機械学習図鑑」と同じくアルゴリズム等々について解説されており、練習問題の理解に詰まったときの補助的な本として使っていました。これは別に買わなくてもいいかも。
5.ゼロから作るDeep Learning
こちらも非常にいい本、なんだと思いますが私にはレベルが高すぎて挫折しました。。ディープラーニングの仕組みが、数学的な内容からPythonでの実装方法まで詳細に解説されています。正直AWSの資格を取るだけならここまで深い内容は不要ですが、買った本ということで参考までご紹介させて頂きました。いつか時間ができたらこの本を元に自分でモデルを組んでみたいものです。
AWS Certified 高度なネットワーキング - 専門知識
ネットワークについては、VPCを触る上で必要な基礎的な知識(IP、ルーティング、セグメント等々)は一応持っていたものの、ちゃんと勉強したことがなかったので受験の機会にまず読んでみることにしました。こちらは1冊だけですね。
1.マスタリングTCP/IP ― 入門編 ―
こちらは超良書です。なぜ今までこの本を読んでこなかったのかが悔やまれます。コンピュータネットワーク登場の背景からインターネットの歴史、TCP/IPの各種プロトコルや技術的な内容まで網羅して解説されており、個人的には全エンジニア(日本在住)必読の書と思っています。ネットワーク技術者を目指す場合はここに書かれている以上の専門知識が必要なのでしょうが、普通のエンジニアとして抑えるべき内容はこれでもかと盛り込まれていますので、まだの方はぜひ読んでみて欲しいです。
ちなみに著者は現在ネットワンシステムズの社長のようです。さすがですね。。
終わりに
AWS資格を取得する中で読んできた本の一部を紹介させて頂きました。
12冠を制覇してからは少しずつ勉強時間が減ってきていますが、初心を忘れず継続して読書や情報収集に励んでいきたいです。
この記事が誰かのお役に立てると幸いです。