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概要

Azure Synapse Analytics(概要編)に引き続き、コスト面について記載したいと思います。

課金項目

Azure Synapse Analyticsには5つの料金項目があります。それぞれ用途が異なるのでプランをよく比較し、最適なものを選びましょう。以下では、それぞれのプランの特徴と料金をご紹介します。

  • データ統合

    • データ結合とはデータを取り込み、形式を変換するのに必要なプランです。データ分析における基本機能なので、ほとんどの場合、このプランを契約する必要があります。アクティビティの実行回数や時間に基づき課金される仕組みです。実行は分単位で計算され、切り上げられます。
      • オーケストレーション アクティビティの実行:1,000 実行あたり $1 (Azure ホステッド マネージド VNET)
      • データ移動:$0.25/DIU 時間(Azure ホステッド マネージド VNET)
      • 統合ランタイム時間:$1/時間(Azure ホステッド マネージド VNET)
      • 外部統合ランタイム時間 :$1/時間(Azure ホステッド マネージド VNET)
      • データフロー:仮想コア時間あたり $0.302(Basic)
        ※データフロー仮想コア時間:データフローの実行とデバッグについて、コンピューティングの種類、仮想コア数、実行時間に基づいて課金が発生
      • 操作にかかる料金:1 か月あたり最初の1,000,000操作は無料。1,000,000操作以後、50,000操作あたり $0.25
  • データウェアハウス

    • SQLプールを利用して、データのクエリと分析を行う際のプランです。また、SQLプールにはサーバーレスのものと専用のものが用意されており、どちらを選ぶかによって料金が異なります。サーバーレスは実行されたクエリのデータ量、専用は利用時間に基づいて課金が発生します。専用のものについては専用SQLプールで記載します。
      • サーバーレス:1TBあたりのデータ処理数 $6
      • データストレージ:1TBのデータ保存量につき$23.552/月
  • ビッグデータ分析

    • Apache Sparkプールを使用してエンジニアリング・データ準備・機械学習などの処理タスクを実行できます。Sparkプールの使用量については、分単位に切り上げて請求されます。
      • 仮想コア時間あたり $0.155
  • ログおよびテレメトリ分析

    • Azure Synapse Data Explorerによって対話型クエリを使用して、時系列、ログ、テレメトリのデータを分析できます。請求は使用量を分単位に切り上げて行われます。
      • Azure Synapse Data Explorerのコンピューティング:仮想コア時間あたり $0.258
      • ストレージ(Standard LRS):1TBあたり $23.552/月
  • 専用SQLプール(旧称 SQL DW)

    • 専用SQLプールの利用には、従量課金制・1年予約・3年予約の3つのプランが用意されており、従量課金制と比べて、1年予約は最大37%の節約、3年予約は最大65%の節約ができます。また、サービスレベルによって料金は異なります。
      • 専用(サービスレベル DW100c):従量課金制$1.81/時間・1年予約$1.1403/時間・3年予約$0.6335/時間
      • データストレージ:1 TBのデータ保存量につき$23.552/月

Azure Synapse Analyticsで発生する他のリソースコスト

  • Azure DataLake Storage Gen2(Azure Synapse Analyticsのリソース作成時に必要になります。)
    Azure Synapse Analyticsのリソース削除時に、Azure DataLake Storage Gen2のリソースも削除しなければ、Azure DataLake Storage Gen2のコストが発生し続けることになります。 create workspace.png

コスト管理機能

  • Synapse StudioでSQLプールのコスト管理を設定する

    • SQLプールのコスト管理機能を使用すると、処理されるデータ量の予算を設定できます。日、週、月に処理されるデータのTB単位で予算を設定できます。
    • 手順

      • 左側のメニューの[管理]項目に移動します。
      • [Analyticsプール]で[SQLプール項目]を選択します。
      • SQLプールにカーソルを合わせ、表示されるコスト管理用のアイコンをクリックします。 スクリーンショット 2022-01-05 22.49.06.png
      • コスト管理のサイドバーが表示されるので、設定を入力します。 スクリーンショット 2022-01-05 22.52.53.png
  • コスト分析

    • コスト分析を使用すると、異なる時間間隔のAzure Synapse Analyticsのコストをグラフと表で表示できます。
    • 手順
      • Azure Portal画面から[コスト分析] の画面へ移動します。
      • [フィルターの追加] を選択してから、[Service Name]と[azure synapse analytics]を選択してください。 スクリーンショット 2022-01-05 22.56.02.png
  • 予算とアラートの作成

    • 予算を作成することでコストを管理し、異常な支出や浪費のリスクについて自動的に通知するアラートを作成できます。 アラートは予算とコストの閾値と比較した支出に基づきます。
    • 手順

      • Azure Portal画面から[Cost Management] の画面へ移動します。
      • [コストのアラート] を選択し、[+追加]をクリックします。 スクリーンショット 2022-01-05 23.00.44.png
      • [予算の詳細]と[通知の設定]を入力します。 スクリーンショット 2022-01-05 23.02.45.png

まとめ

上記のツールの他に料金計算ツールもありますので、こちらの利用も検討してください。

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