Microsoft Ignite 2022
今月にMicrosoft Ignite 2022 が実施され、Power Platformに関して多くのアップデートがありましたので浅く広くまとめていきます。
各セッションの録画や資料はこちらから確認できます。
Power Platformに関する主要なアップデートまとめ
各セッションにて多数のアップデートが発表されていますが、重要度が高そうなものを独断で下記にまとめてみました。次のセクションで各アップデートの詳細内容を記載していきます。
Power Platform全般
Managed Environments の一般提供
環境の作成オプションとして、Managed Environmentsというものが追加されるようです。
環境の利用状況の可視化、制御、および管理業務の負荷軽減を目的とした各種コンポーネントがデフォルトで用意された環境のようです。
環境の管理画面でPower AppsやPower Automateの作成・利用状況を可視化することができます。
管理者向けにOutlookで定期レポートやアラートの通知もできる模様。
ALMパイプラインの自動化
上記Managed Environment の今後のロードマップとして、Power AppsのALMパイプラインを自動化できるツールが追加されるとのこと。今まではテスト環境からソリューションをエクスポートして本番環境にインポートしたりと繰り返しの手動作業が生じていたのでこれはうれしい機能。
進化した AI Builder
AI Bulder の請求書処理モデルの対応言語が追加されたほか、ドキュメント処理モデルがより柔軟なフォーマットに対応したようです。
請求書や表形式の書類などいわゆる'Structured Documents'だけでなく、散文形式で書かれた'Unstructured Documents'にも対応したようです。
重要なキーワードが改行によって複数行にまたがっていたり、改ページによって複数ページまたがっていても認識ができるようです。
その他にもAIモデルの作成者向けにモデルの共有機能が追加されたり、モデルを継続的に改善していくためにモデル出力の信頼度スコアに応じて条件分けのフローを作って再トレーニングする仕組みが作れるようです。
Power Apps
Power Appsでの共同編集
以前からプレビュー機能として提供されていたPower Appsでの共同編集機能がGA。
Power Automate
Power Automate Copilot が自然言語をクラウド フローに変換
作りたいフローを自然言語形式で入力すると、Power Automateが自動でフローのひな形を作ってくれる機能。ユーザニーズに近いフローが作成されるよう、自然言語入力に続いてフローの詳細設定を入力する案内が出てきます。
Power Automate がサンプルを参照して式を自動作成
フローの詳細設定で一から式を作成しなくても、サンプルとなるデータを入力することで式を自動生成してくれる機能。例えば今回はFormsの回答日時のフォーマットをサンプル形式を入力することで自動で式入力してくれている。
Excel のタブに自動化タブが追加
ExcelのタブからもPower Automateのテンプレートにアクセスできるように。普段Power Apps Portalにログインすることが無いユーザにとってもクラウドフローの利用が身近になりそうですね。
Power Pages
Power Pagesの一般提供
Power Pages(旧Power Apps Portal)がGA。
ステップ分けされた設定画面で以前よりも一層ローコードっぽく作れるようになったよう。そしてVS CodeやGithub連携など、ローコードツールでのポータル開発に不足しがちなプロ開発者向け連携機能も充実しているのがいいですね。
Power BI
インタラクティブな Power BI チャートを OneDrive や SharePoint で直接共有
Power BI オンラインだけでなく、OnedriveやSharePoint経由でPower BIチャートの共有が可能に。
クロステナントでのデータセット共有
テナント横断でデータセットを共有することが可能に。海外拠点の別テナントと横断的な分析をするのに役立ちそう。
その他参考情報
<他の方がまとめているセッション要約>
製品ごとの詳細な内容は他の方が分かりやすくまとめてらっしゃいますので下記をご確認ください。
<Power Platformに関する全セッション録画・資料リンク>
Power Platform関連のセッションを全て視聴したい方は下記からどうぞ。
・Power Automate を使用してクラウドでハイパーオートメーションを拡張する
・AI Builder によりドキュメント プロセスを自動化する
・ローコードからプロコードへ: 進化する職場を強化するコラボレーションアプリの構築と購入
・Power Pages:ローコード Web 開発
・組織内のローコード ガバナンスの合理化
・現在の労働力のスキリングに不可欠なツールとしてローコードを使用