この記事では、「TypeScriptとReact/Next.jsでつくる 実践Webアプリケーション開発」 について、レビューをします。
私は、ReactやNext.jsに関する開発を半年ほど携わっています。
その目線で記事を執筆していますので、ご了承ください。
この本の概要
新しいフロントエンドの入門書決定版!
本書はReact/Next.jsとTypeScriptを用いてWebアプリケーションを開発する入門書です。
WebアプリケーションフレームワークNext.jsはReactをベースに開発されています。高速さに裏付けされた高いUXと,開発しやすさを両立しているのが特徴です。
本書では,Next.jsの開発をより快適・堅牢にするTypeScriptで開発を進めます。
Next.jsによるアプリケーション開発の基礎,最新のフロントエンドやWebアプリケーションの開発方法が学べます。
この本は2022年7月25日に発売されたもので、Next.js13以降のApp Router等に関する内容は含まれていませんので、その点は特にご注意ください。本書では、主にTypeScript, React, Next.jsなどのモダンなフロントエンドの技術スタックについて、簡潔にかつ網羅的に説明されています。
本書は、ReactやTypeScriptには既に触れているものの、Next.jsの理解がまだ浅い方を対象としています。フロントエンド開発が初めての方には少々難しく感じられるかもしれませんし、Next.jsに慣れている方には退屈に感じられるかもしれません。しかし、断片的な情報ではなく、一貫性のある形で学習を進めたい、あるいは既に学んだことの復習をしたい方には役立つ一冊となっています。
それでは、私の感想と本書から学んだことについて述べていきます。
良かったところ
本書ではNext.jsやTypeScript,Reactなどのモダンフロントエンド開発技術の歴史的背景から始まり、それがどのように発展してきたのかを丁寧に説明しています。これにより、jQueryやGulpからReactやNext.jsへと人気が移行した理由を深く理解することができます。
特にNext.jsについては、Reactに比べて機能が多く、SSRやSSGなどの特性や必要性について詳しく説明しています。これにより、SSRやSSGを利用することで描画速度の遅さ・SEO対策できない点など、SPAの弱点が克服できることを確認できます。
また、本書は理論的な内容と実践的なハンズオンがバランス良く組み合わさっています。特にハンズオン部分では、アプリケーション開発の全体像を理解するために、詳細なコード解説とともに、ソースコードも公開されていて、自学で進めるのに非常に便利です。
悪かったところ
- フロントエンドの進化は非常に速く、印刷物の本では追いつきにくいことがあるため、読了後にはオンラインの記事やドキュメントで最新情報をキャッチアップすることが必要となります。
学んだこと
以下に、本書を通して学んだ主な内容を箇条書きでまとめます。
- モダンフロントエンドへの遷移・歴史
- SSGやSSR、CSRについて
- Jestによる、フロントエンドのテスト手法
- SotryBookによるコンポーネントのドキュメント化
- 技術選定やライブラリ選定の考え方
- Next.jsの開発について
まとめ
- 私がこの本から学んだ知識は上記の通りですが、実際に読んでみて、皆さんがどのように感じ、どのように学び取るかは人それぞれです。このレビューが、少なくとも本書に興味を持って頂く一助となれば幸いです。
参考文献
この記事は以下の情報を参考にして執筆しました。