LoginSignup
2
1

[Stripe Sigmaで始めるRevOps] ダッシュボードやStripe Sigmaを使って、Stripeに支払っている手数料金額を集計・調査する

Last updated at Posted at 2024-04-04

複数のサービスを組み合わせてサービスを開発・運用している場合、「どのサービス、どの製品にいくら支払っているか」を把握することがとても重要です。正しく手数料や費用を把握することで、ビジネスの収益構造を明確にすることができるだけでなく、製品やサービスごとの費用対効果などの検証も行うことができます。

これはStripeを使う場合にも当てはまります。Stripeには、オンライン決済の手数料以外にも、さまざまな機能を利用して決済フローやビジネスの改善、バックオフィス業務の効率化などが行えます。

  • 柔軟な不正利用対策を決済フローに施すことができる: Stripe Radar for Teams
  • Stripe上のデータにSQLを実行して、より詳細なレポートを作成できる: Stripe Sigma
  • 決済データを元に会計へ利用できる収益レポートを発行する: Revenue Recognition

スクリーンショット 2024-04-04 9.36.04.png

支払った手数料の金額や明細を確認する

有料の機能を複数利用すると、どの機能に月間いくらの費用が発生しているかの把握を社内から求められることがあります。その場合、まず利用すべき機能は、Stripeダッシュボードのレポート機能です。ダッシュボードのレポート機能を利用することで、指定した期間に支払った手数料の合計を調べることができます。

スクリーンショット 2024-04-04 9.34.37.png

またレポートページには、返金や有料機能の手数料・Climateを利用した炭素除去への貢献などの明細も見ることができます。

スクリーンショット 2024-04-04 9.34.55.png

このデータはCSVでのダウンロードや印刷などでの出力も可能です。また、メール通知付きのスケジュール実行もできますので、社内のレポートやBIツールへのインポートなどに手早く導入することができます。

スクリーンショット 2024-04-04 9.56.58.png

もしStripeに支払っている手数料の明細を日ごと月ごと年ごとに集計したい場合や、製品ごとに分析したい場合には、Stripe Sigmaを使ってレポートを作成することができます。

より詳細なデータを調べたい場合は、Stripe SigmaでSQLを実行しよう

Stripe内のデータを組み合わせた分析や、カスタムの集計を行いたい場合は、Stripeダッシュボード上でSQLを実行することもできます。Stripeに支払っている手数料を調べるには、Stripe Sigmaでのitemized_feesデータセットを利用しましょう。このデータセットには、手数料の種類、発生日、金額、税金などの詳細な情報が記録されています。

スクリーンショット 2024-03-28 14.57.31.png

Stripe Sigmaで次のSQLを実行してみましょう。

select * from itemized_fees

すると取引ごとの手数料明細が表示されます。

スクリーンショット 2024-03-28 14.58.55.png

データはCSVでダウンロードできる

クエリした結果はCSVでダウンロードすることもできます。

スクリーンショット 2024-03-28 14.32.57.png

別のシステムを利用してデータを分析したりレポートを生成したい場合は、CSVファイルで結果を取得しましょう。

手数料と消費税月毎に計算する

日本でStripeを利用する場合、Stripeに支払う手数料にも消費税がかかります。

スクリーンショット 2024-03-28 14.34.53.png

これらの数字を個別・合算して集計することもStripe Sigmaでは可能です。以下クエリを実行すれば、月ごとの製品別手数料を集計できます。

SELECT 
    DATE_TRUNC('month', incurred_at) AS month, 
    product_feature_description,
    SUM(amount) AS total_product_fees,
    SUM(tax) AS total_tax,
    SUM(amount) + SUM(tax) AS total_fees_and_tax
FROM 
    itemized_fees
GROUP BY 
    DATE_TRUNC('month', incurred_at),
    product_feature_description
ORDER BY 
    month,
    product_feature_description;

このクエリでは、月ごとに製品の手数料と税金を集計し、合計金額も算出しています。これによって、手数料の推移や製品別の内訳をひと目で把握できます。

スクリーンショット 2024-03-28 14.38.15.png

消費税額の計算は、月に1回
適格請求書の要件に基づいた消費税計算は月に1回実施されます。そのため、各決済に紐づいた消費税額の合計値と適格請求書の消費税額には差が発生することがありますのでご注意ください。

年間や四半期での集計も

DATA_TRUNCを利用していますので、年ごとの集計なども可能です。

SELECT 
-    DATE_TRUNC('month', incurred_at) AS month, 
+    DATE_TRUNC('year', incurred_at) AS year, 
    product_feature_description,
    SUM(amount) AS total_product_fees,
    SUM(tax) AS total_tax,
    SUM(amount) + SUM(tax) AS total_fees_and_tax
FROM 
    itemized_fees
GROUP BY 
-    DATE_TRUNC('month', incurred_at),
+    DATE_TRUNC('year', incurred_at),
    product_feature_description
ORDER BY 
-    month,
+    year,
    product_feature_description;

quarterを使って、四半期ごとのレポートを作ることもできます。

SELECT 
-    DATE_TRUNC('month', incurred_at) AS month, 
+    DATE_TRUNC('quarter', incurred_at) AS quarter, 
    product_feature_description,
    SUM(amount) AS total_product_fees,
    SUM(tax) AS total_tax,
    SUM(amount) + SUM(tax) AS total_fees_and_tax
FROM 
    itemized_fees
GROUP BY 
-    DATE_TRUNC('month', incurred_at),
+    DATE_TRUNC('quarter', incurred_at),
    product_feature_description
ORDER BY 
-    month,
+    quarter,
    product_feature_description;

Stripe Sigmaを使って、ビジネスの現状を可視化しよう

Stripeを使うことで、売上データやサブスクリプションの契約数だけでなく、このような手数料の調査なども行うことができます。この他にも、返金金額やサブスクリプションの解約理由などの調査も可能ですので、ぜひお試しください。

また、JP_Stripesコミュニティメンバーが「Stripe Sigmaクイックスタートガイド」サイトを公開しています。「どのようにStripe Sigmaを使えばいいか、もう少し事例などを調べたい」という方は、こちらもぜひご覧ください。

2
1
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
2
1