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Teams 共有デバイスライセンスでIP電話を登録できない場合の対処法

Last updated at Posted at 2025-05-31

約二か月ぶりの更新です。
メインの業務ではない(アサインされていない)業務で偶然私の知識が役に立つことがあり、かつ社内にナレッジが無く手順書も無い状況だったので、備忘録も兼ねて設定方法を残します。
Qiitaに書いておけばインターネットにアクセスできる環境からでれあればどこからでもアクセスできるので、わざわざ手順書を作成して印刷して持っていく手間も省けるかなと思います。
手順を正しく踏んでお客様先のデバイスを設定したという証跡が欲しいのであれば、それ専用の手順書を作成する必要がありますのでお気を付けください。

今回ハマった事象

Teamsで0ABJ番号の発着信ができる環境を構築し、多機能IP電話機にM365アカウントでログインしTeamsを使おうとすると強制ログオフされる。
という事象です。

Teams 共有デバイスライセンスとは

今回の案件ではTeamsでPSTN回線の電話を利用可能にする、という構成です。
0ABJ番号での発着信を利用する=PSTN回線を利用するということです。
TeamsでPSTN回線を利用するにはTeams PSTN接続オプションが必要です。
実運用を考えるとPSTN回線での発着信を実現するために所謂固定電話機を置いておきたい場合があると思います。
この固定電話機用のTeamsライセンスがこのTeams 共有デバイスライセンスになります。

なぜ共有デバイスライセンスなのか?

Microsoft 365はユーザーライセンスが基本です。
ですので1ユーザー1ライセンスが原則です。
しかし固定電話機の場合、厳密に「どのユーザー」であったり「誰」という主な利用者を特定することが難しいです。
リモートワークでなく、完全全員出社、かつ各人の机の上に1台ずつ固定電話機が据え付けられており、更にそれぞれの電話機に個別の電話番号(所謂直通電話番号)が割り振られている、というオフィスであれば固定電話機の利用者を特定というか限定できると思いますが、このようなオフィスは最早天然記念物と言っても過言ではありません。
また一般的なオフィスの電話機では代表電話番号が設定されており、この代表電話番号宛にかかってきた電話は複数の電話機で鳴動することがこれまた一般的な構成です。
こう考えると「代表電話番号宛の電話は誰が取るのか?」という場面を想定すると、
代表電話番号の受け手を特定できない=電話機が鳴動する電話機ごとのライセンス課金=共有デバイスライセンス
という図式が成り立つかなと思います。

Teams 共有デバイスライセンスの落とし穴

はい。
ここで今回現場の方々がハマっていた部分です。
私も今回調べて初めて知ったので手順にして残したいと思います。
Teams 共有デバイスライセンスにはIntuneが含まれます。
公式サイトだと
https://learn.microsoft.com/ja-jp/microsoftteams/teams-add-on-licensing/teams-shared-device-license
こちらのURLに記載があり、
image.png
画像だとこの赤下線部になります。
これが今回ハマったポイントです。
今回ハマったポイントとして、Teams 共有デバイスライセンスにIntuneが含まれていることに気付かず、Intuneポータルでの操作が必要だったことを見落としていたためIP電話機の認証が通らなかった、ということです。

対策

全てのIP電話機でログインができなかったわけではなく、Androidで動作するIP電話機がログインできなかったようです。(私はアサインされていない案件なので現地にも行ってないので細かいことは伝聞なので正確性を欠きます。)
しかし打った対策としては以下の手順です。

IntuneのAndroid設定を変更する

はい。
ここからはIntune管理センターでの操作になります。
image.png
Intune管理センターの[デバイス]をクリックし
image.png
[Android]をクリックします。
image.png
IntuneのAndroidデバイスに関するページが開くので、[登録]をクリックします。
image.png
画面の下の方に[Adnroidデバイス管理者]の項目があり、その中の[デバイス管理者特権を持つ個人所有のデバイスと会社所有のデバイス]をクリックします。
image.png
デフォルトだとこのような状態ですが、
image.png
このようにチェックを入れて[OK]をクリックします。
このチェックボックスというか機能は、現在はAndroid EnterpriseというAndroid OSを会社組織として管理する機能に吸収されているのですが、市場にあるAndroidデバイスのうち、まだAndroid Enterpriseに対応していない機器に対する権限の付与を行う機能のオン/オフになります。
こうすることでIP電話機をMicrosoft Entra IDに管理デバイスとして登録することができるようになるため、Teams 共有デバイスライセンスの付与されたアカウントでIP電話機にログインしても強制ログオフされることはありません。
これにて解決です。

まとめ

  • Teamsの共有デバイスライセンスにはIntuneが含まれており、適切な設定が必要です。
  • AndroidベースのIP電話機での強制ログアウトは、Intuneの設定が原因である可能性があります。
  • Intune管理センターでの設定変更により、問題を解決できます。

本記事が同様の問題に直面している方の参考になれば幸いです。

本日はここまで。

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