初めに
MPUチップを結構一杯買った。(沢山買うと安かったから)
便利に使うために、プリント基板を自作する事を考えた。
CNCで削る方式はやってみたが、切削幅管理が大変だった。
そこで、導電性のフィラメントも販売されて居る事も有り、
今回は3Dプリンターで印刷する事を考えた。
◆◆◆ プリント基板は出来たけど ◆◆◆
導電性のフィラメントは、余り導電率が高く無いんだな之が、
当然なんだろうけど。
試作内容
試作した内容は、
1.プリント基板のパターンを作成(Kicad)。
2.プリント基板のパターンをstlに変換(自作ソフト)。
3.stlをgcodeに変換(Cura)。
4.gcodeを印刷(市販プリンター)。
5.部品の実装(手作業)
6.動作確認
の手順となる。
此処で、2項以外は市販のハード・ソフトを活用する。
パターンの作成
パターンの作成には後処理の都合でKicadを利用。
※インストールや使用方法は自分で調べてね。
※使用見本はstl変換プログラムに同胞(チープ)を参照。
パターンは配線抵抗を考慮し、太めに書くべき。
※見本回路のLEDに制限抵抗が無いが、配線抵抗で代用。
背面パターンの描画も可能だよ。
※トリッキーだけど。

stlに変換
pcb2stlプログラムがこの話のキモだが。
変換プログラムをダウンロード
VisualStudio2022でコンパイルすれば出来上がる。

起動すると、上記の画面が出て来るので、
上段に変換元の、xxxx.kicad_pcbを記入して。
下段に変換後の、xxxx.stlを記入してmake_stlを選択。
出来上がったxxxx.stlを開けば3Dの結果が表示される。
※新しいwindows11では表示できないかも。
kicadの配置配線データを変換するに当たり、次の変換を行う。
1.基板ベース
配線を支える基板ベースのサイズを指定する。
※大きさはEdge.Cutsで指定。
高さは2層固定となってるので、必要ならソフトを変更。
2.配線形状の指定
プリントする幅・太さは、Kicad上の配線幅で指定する。
※配線長は相互接続の為に、指定長より若干長くしている。
3.背面配線の指定
背面配線を指定した場合、中空に生成される。
もちろん、之を支える為の台座も生成される。
※台座は、正面・背面の配線端とビアの位置が一致しないと生成されない。
※台座の高さは配線幅に比例する。
4.ホールの配置
配線端にビアを指定する事により、ホール(角穴)を生成する。
ホールの寸法は、ビア穴で指定する。
stl変換の簡単な説明
変換プログラムはVS2022上のC#で記述している。
Kicadのxxxx.kicad_pcbは配置・配線がasciiで記述されているので、
この情報を拾って肉付けし立体化している。
立体化に当たり、単体の立方体をstl化する事しか知らないので、
全て之を組み合わせて構成している。
※stl作成のやり方はグーグルに教えてもらった。
※個々の立方体がバラバラのなんちゃってstlなので、Fusion360では取り合って呉れない。
ホールも立方体の集合で強引に生成している。
仕様変更になりそうな部分はソフト上方に纏めて記載しているので、
適当に弄ってくれ。。
※画面で変更できるようにするのは面倒なので。
stlをgcodeに変換
之はCuraを呼びだすだけで完了する。
但し、ベース描画完了から配線開始までに、フィラメントを交換する必要が有り、Curaの場合は、
「拡張子->後処理->G-codeを修正」
でプラグイン処理後を呼びだし、Filament Changeに設定しておく必要がある。
※この場合はLayerを3に指定するだけ。
併せて描画向上の為にChangeAtZで印刷速度を半分に落としている。
gcodeの印刷
出来上がったgcodeを指定するだけだが、起動後ベース印刷完了で一旦停止する。
停止したら、送りを開放してフィラメントを引っこ抜く。
次に配線用フィラメントを挿入し、この時に前の残りを押し出しておく。
停止を解除すると、配線の印刷が始まる。
DIP(2.54ピッチ)程度なら問題無くプリントできるが、
SOP(1.27ピッチ)はかなり厳しい。
部品の実装
出来上がったプリント基板に部品を実装する。
はんだ付けが出来ないので接続には銀ペーストを使う。
※SOPピッチの部品への塗布は気を使うよ。
なお、硬化する迄は導通は発生しない。
※塗布直後は、こりゃ駄目だと思った。
一両日程度置いたところ、ペースト部がほぼ0Ωで導通したが、之では作業は大変だと。
銀ペーストを調べたら、高温で硬化すると書かれていた。
そして、こんなもの(恒温ベッド)を購入していたのを思い出した。
80℃で30分程度ベーキングしたら、宜しくなった。
※ドライヤーを試したが、ペーストが風で飛ばされた。
ただ、硬化した銀ペーストには然程の強度は無いので取り扱いに注意が。
動作確認
動作確認を行った所、其の儘では不動作で有った。
電源配線に銀ペーストを塗布したところ、動作するようになった。
※導電性フィラメントの抵抗が大きすぎた。

導電性フィラメントについて
今回は〇マゾンで購入した。
売り文句として、「抗値1.42Ω/cm」と書かれていたが之は誇大広告だろう。
5mmx5mmx50mmのブロックを生成し、測定したら「722Ω」という結果を得た。
之をΩ/cmに換算する為1/20にすると、「36Ω/cm」となる。
※通常は30Ω/cm程度との事で有り、購入品は程々の性能なのだろう。
※本当の測定方法は1cm角のキューブで測定するようだ。
この数値では、2mm角の配線を5cm伸ばしただけで、約4.5KΩの抵抗値となる。
購入したスプールは200gなので結構割高。
※今回の回路で言うと、一回当たり1g程度で有り、さほど問題では無いが。
ちなみに〇リエクからも購入したが、此方は「700Ω/cm」の結果となった。
確かに導電性では有るが、今回の使用には全く使えない。
※数値を深く確認しなかった当方が悪いのだが。
感想
今回、3Dプリンターでプリント基板を作ると言う目論見は達成した。
しかし、銀ペーストでの補強が必要であり、実用化は今一と考えるが、
特定の用途になら、使い道も有るのではないかと考える。
なお、上記記載内容は全て無保証であり、各自の責任においてご利用願います。


