Dynamic namespace
Dynamic namespace とは、Cognos Analytics 12.0.2で追加された新機能になります。
Cognos Analyticsにオンラインでアクセスして、「管理」コンポーネントから作成をすることができるネームスペースのことです。
Dynamic namespaces を利用することで、Cognos Configurationを利用できない環境でもネームスーペースを追加することが可能になります。
Dynamic namespaceは、Cognos Analytics 製品内で管理され、Cognos Analytics サービスを再始動する必要なく利用開始することができます。
従来通り、Cognos Configuration を使用して作成されたネームスペースは、 クラシック ・ネームスペース(classic namespaces)と呼ばれるようになります。
本記事では、Dynamic namespaceの作成方法と作成してみて気付いたことを紹介しています。
参考情報
Dynamic namespaceの作成にあたって
Dynamic namespaceを追加するには「管理」 コンポーネントを使用して、 Cognos Analytics ネームスペースを設定します。
使用している環境にサポートされる ID プロバイダーがインストールされ、構成されている必要があります。Dynamic namespaceでサポートされる名前空間タイプは以下になります。
- LDAP
- OpenID Connect
- OpenId Connect 認証プロキシー
検証環境
今回の検証環境についてです。
バージョン : Cognos Analytics 12.0.2
OS : Windows
認証 : Apatch DS
WindowsサーバーにApatch DSも含めたオールインワンの環境で検証をしています。
Cognos Configurationを経由して作成したネームスペース「LDAP」がすでに存在しています。
「LDAP」ネームスペースと、同じ認証ソースとなるApatch DSをソースにDynamic namespaceを作成しています。
Dynamic namespaceを作成する
「メニューを開く」を開くをクリックし、 「管理」 > 人 > 「認証」を選択します。
「名前空間の追加」をクリックします。
Dynamic namespace の名前を入力し、タイプを選択します。
選択したグループによって選択タイプが切り替わります。
「LDAP」グループ選択時に利用可能なタイプ
「Open ID接続認証プロキシー」グループ選択時に利用可能なタイプ
名前、グループ、タイプの入力が完了したら、「次へ」をクリックします。
Dynamic namespaceが使用するIDプロバイダーへの接続情報を入力します。
普段、Cognos Configurationで設定する内容と同じになります。
タイプ「動的」のDynamic namespaceが作成されます。
キャプチャ上では非アクティブとなっていますが、この後アクティブに切り替わりました。
ログイン画面を開くと、ネームスペースの選択が可能になります。
Dynamic namespaceのユーザーを使ってログイン可能となっています。
Dynamic namespace を作成して気付いたこと
今回検証してみて気付いたことが2点ありました。
1. ネームスペースが変われば別のユーザーとなる
今回のように、Dynamic namespaceとClassic namespaceで同じLDAPを参照するネームスペースをそれぞれ作成した場合、LDAP上は一意のユーザーであっても、ネームスペースが異なると、Cognos上では別のユーザーとして認識される。
dn_LDAP (dynamic namespace) のApatch DSのネームスペースを利用してログイン
LDAP (classic namespace) のApatch DSのネームスペースを利用してログイン
LDAP上は同じユーザーだが、Cognos上は別のユーザープロファイルが作成され、個人用コンテンツの内容も切り替わっていることがわかります。
2. Dynamic namesapaceで作成したネームスペースはCognos Configurationでは確認できない
Dynamic namesapaceで作成したネームスペースは、Cognos Configurationを起動してもエントリーが追加されることは無く、Cognos Configurationには表示されません。