エンジニアの技術同人誌販売会
技術書典をご存知でしょうか?
技術書典とは、エンジニアの技術同人誌販売会です。
情報が溢れる電子のこの時代に、エンジニアリングについて自分が書いた本を出そう、という人々の集うギークな祭典です。オンラインでの電子書籍販売期間は約2週間、オフラインでの物理本販売会が1日・池袋サンシャインシティで開催されています。
ソフトウェアエンジニアはもとより、ラズパイで○○作ってみた~という組み込み系のエンジニアもいれば、Webデザインのデザイナーさんが出典されていたりと、広くエンジニアリングに関わっている人が参加しています。
私は新卒1年目の時に職場のできるエンジニアの方から当イベントの存在を知り、その頃から技術書典はずっと自分にとって憧れの存在でした。
ただ、こんな駆け出しのペーペーが行ってもいいのだろうかとか、行ったとしても皆さんめちゃくちゃすごい人ばかりでわからなすぎてバカにされるばかりなのではないかとか、自分が読めるレベルの本など扱っていないんじゃないだとか、心理的ハードルを感じて参加できずじまいでいました。
新卒3年目になった今、ひょんな拍子で初参加、のみならず初寄稿させていただけたため、書き記しておきたいと思います。
寄稿させていただいた技術同人誌
今回、技術書典ゴールドスポンサーのWAKE Careerさん主催の技術同人誌『わたしのすごい技術大全』に参加させていただきました。
参加した経緯
2024年7月末に、外部エンジニアコミュニティに参加してみようとはじめてTECH PLAY女子部のイベントに参加し、その際に女子部のDiscordに入りました。9月頃Discordのイベントチャンネルで「技術書典で書いてみたい方いませんか!」とのWAKE Careerさんからの募集があり、そちらにリアクションする形で執筆に参加させていただけることになりました。
今回の募集要項としては、一人あたり3,000~4,000字の原稿を執筆、技術に関することであればお題は問わない、というものでした。
『わたしのすごい技術大全』の概要
参加させていただいた『わたしのすごい技術大全』は下記目次(技術書典HPから抜粋)のように、女性エンジニアを主体としつつ、さまざまな立場のエンジニアの方々が技術・キャリア・How toなど、各々すきなお題について書いた一冊です。
執筆後実際に他の方が書かれた記事を読みましたが、どれも非常に熱量がこもっていて、熱い一冊に仕上がっています!
概要
この本はいろんな技術が大集合する、技術ハック Book です。女性エンジニアをメイン とし、幅広い執筆者たちが、それぞれに好きなテーマを持ち寄った一冊となります。
テクニカルな話から、エンジニアキャリアの話、登壇やジェンダーバイアスの話まで、 盛りだくさんのパワフルなものになりました!
性別関係なく、読み手にとって役に立ったり、何かを考えさせられるような内容になっ ていますので、ぜひ読んだ感想を「#WAKECareer_技術書典17」をつけて X でシェアいた だけるとうれしいです。
みなさんの技術ライフがもっと楽しくなりますように!
目次
【目次】
第1章 エンジニアが起業する方法 byだむは (@damuha_)
第2章 技術への学び方を強制アップデートして見えた新たな世界 by nanchan( @nanchan12321 )
第3章 時短勤務でも年収 UP し続ける技術 by 長佳織 / ちょうかおり(@kaori_cho)
第4章 とあるロールモデルからの言葉と影響- chie の場合 - by chie( @jellyf_i_sh_c )
第5章 夢を探して -キャリア右往左往- by みやもと(@Mymt_aggw2208)
第6章 QA エンジニアのキャリアはどこへつづく? by miisan(@mii________san)
第7章 1 年目エンジニアのリアル ~壁は開けられる扉~ by はるにゃん(@haru3pos)
第8章 プロダクトマネジメントプロセスに働きかける技術 by さいとう(@ysaitoh_t)
第9章 初心者でも安心! アニメーションでサービスをもっと可愛くする方法 by まやま (@myammm_)
第10章 GSoC に参加してみました!-OSS へのコントリビュート- by yuka( @yuyu_dev0 )
第11章 ぼっちから始まるオフラインイベント参加 by ぽにょ(@ponyoxa)
第12章 技術登壇のためのデモ録画・編集基本ガイド by wiroha(@wiroha)
第13章 うれしいことをつくろう -人と課題と技術とどのように向き合うか- by hayami(@hayami04_)
第14章 RPA 初級講師という挑戦 - 育休中に綴る、あの頃の情熱と学び - by ガンガン (@gangan_it)
第15章 【iOS/Android】キャプチャの撮り方いろいろ by あかつき( @akatsuki174)
第16章 OpenAI と LangChain を活用してジェンダーバイアス解消ツールを作った話 by 南風原香奈(@kanasann1106)
第17章 フリーランスエンジニアを 3 年間 続けて得た技術的挑戦とマネジメン トの経験 by ひろ ( @hirofreelance )
第18章 女性エンジニアのキャリア支援から見えてきた現実と乗り越える技術 by ふーみん(@pretz2222)
第19章 ウェイクちゃんのインプットものがたり by みゆき(@ZAK_ZAKZAKZAK)
第20章React Server Component のすすめ by みくろん(@nanamicronn)
執筆担当箇所について
今回の技術同人誌の中で、私は第13章の執筆を担当しました。タイトルは、うれしいことをつくろう -人と課題と技術とどのように向き合うか- です。
私は執筆時点でエンジニアとして働き始めて2年半とキャリアとしてはそう長くなく、また普段業務関係のシステムをC#で開発しているため、キャリア・業務に関する子細なことは書きづらい、また昨今のWeb特化言語の中では、C#関連のことについて書いてもあまり読んでくれた方に刺さらないかもしれない… との思いから、自分が普段仕事をする中でどういった思考で課題に対して取り組んでいるのか、という点に着目して筆をとりました。
巷でよく言われているように、私が現在勤務しているSIの現場では、ユーザの特定の困りごとや課題を技術によって解決する、という過程そのものが価値として重んじられる環境です。Webの文脈では特定技術についての深堀りやHow to共有に価値が置かれることの方が多いですし、エンジニアによる価値発揮としてはそちらの方がエンジニアの担当する本来の領域であると個人的には認識しているのですが、であるならば、あえて自分がSIの現場にいてこそ培ってきた観点を書き起こしてみよう、ということで書きました。
やや解像度が荒い箇所もあるのですが、ざっくり自分は課題が提示された時にどのように課題を紐解くのか、それをどのようにシステムに落とし込んでいくのか、といった思考過程の部分を主に言語化してみました。
読んでくれた方の反応(観測圏内)
私が認識している限りで、5~6人の人が私起因で本技術同人誌を購入してくれました。
エンジニアの友達もいれば、そうでない友達も、イベントで一度お会いしただけの方も、購入して面白がって読んでくれました。うれしい!ありがたい!
もらったメッセージやチャットを載せるのは差し控えますが、「技術大全にhayamiさんが書いていた内容を思い出すと仕事で落ち着ける!」だとか、今回書いた内容の本質と似通っていることは別業界だけど自分も考えているよ、というような感想を貰えたときは、個人的にかなり湧きました。
オフラインイベント参加の感想
今回は自分が技術同人誌の執筆に参加させていただいたこともあり、正々堂々と(?)オフライン会場の技術書典にも参加してきました。
執筆メンバーは物理本をいただけるとのことで、実際のブースで物理本をいただきました。
だむはさんにお会いした時の一枚。
(※技術書「展」は誤字です。気にしないでください)
初技術書展!物理本getしました#技術書典#WAKECareer_技術書典17 pic.twitter.com/F043O9QbjP
— hayami (@hayami04_) November 3, 2024
参加前はすごいエンジニアの方々に取って食われるんじゃないかという心持ちでしたが、実際のところ、普段自分が働いている中で関わるような「エンジニア」の人々が集っている場所でした。特に出展者の方は自分の書いた本を購入してもしなくても、ひとまずサンプルを手に取って是非見てみてほしい、という方が大半で、足を止めてサンプルを拝見させていただいたり軽くお話伺えたりと、存外フランクなイベントでした。
あと、端的に業務時間外に趣味で開発・執筆して物理本を書いてイベントで売るバイタリティがえげつないな、と参加者の方々を見ていて思いました(褒めてます)
他、購入させていただいた技術同人誌など
他、今回の技術書典では下記技術同人誌を購入させていただきました。
あと、このUIリストの作者さんが作成している会場限定キャラシールを購入させていただきました。
まとめ
簡単ではありますが、技術書典初参加&初寄稿の記録でした。
物理本は会場販売にて売り切れてしまった(!)とのことなのですが、技術書典HPから電子版の購入はまだ可能ですので、気になった方は是非手に取られてみてください。
もし、技術書典気になる、けどハードルが高い… と感じている方がいれば、この記事からなんとなく雰囲気を掴んでいただけましたら幸いです。