iOS 11で変わったこと
OSのNative機能としてScreen Recording(スクリーンキャプチャ)機能が追加されました。iPhone端末の画面上で表示している映像や音声を、ビデオ(動画)として録画, 保存できます。
ここでは、動画コンテンツを配信している事業者さん向けに、主にコンテンツのセキュリティをどのように担保するのかといった観点で記述します。
既にAndroid で導入されているScreen Recording APIに似ていますが、使い勝手がちょっと違うのでまとめてみました。
テスト結果と対策方法
音声収録
- ふつうに画面中の音声も綺麗に録音できる。Preview 版では「画面中の音は録音できず、外部マイクから録音できる」仕様だった認識だったが、GA版で変わった?
- コントロールセンターからキャプチャボタンを3D Touchで押すと、外部マイク入力のオンオフが選べる。
DRM保護
- Native App Player で Fairplay DRM 保護された動画を「再生中に」キャプチャ開始すると、 Native Player が終了してから録画が開始する。つまり Player が active になってるときは、自動的にキャプチャが一時停止されている。
- キャプチャを「開始してから」 Native Player を active にして再生を開始すると、録画は一時停止せずに映像はブラックアウトする。音声は録音される模様?
- App でも Web でも non DRM であれば問答無用でキャプチャできる。
App側での保護
- App であればキャプチャ状態のステータスを取得できるので、以下を用いて対策をとることは可能。
- isCaptured - UIScreen | Apple Developer Documentation
- iOS11から搭載されるスクリーンレコーディングでの録画を検知する方法
結論
対策方法
- iOS 11むけに動画コンテンツの権利を保護するには Player をアプリ化する必要あり。
- そのうえで DRM 保護、もしくはキャプチャを抑止するための上記ロジックを実装する必要あり。
課題
- DRM 保護も上記ロジックも使えない Mobile Web での動画再生は、今のところ保護する方法なし?(なにかワークアラウンドがあれば情報求む…)