AWSに存在するAI、機械学習関連のサービス(2021年2月現在)を整理してみました。
自然言語
Amazon Translate
深層学習技術による言語翻訳サービス。
55言語の間での翻訳をサポートしており、日本語にも対応している。カスタム用語集を使用することで、特定の組織や分野、業界における独自の用語も翻訳することが可能。
Amazon Comprehend
自然言語のテキストファイルからキーフレーズ・場所・人物・ブランド・イベントの抽出や、テキストが肯定的か否定的かの判定、またテキストファイルをトピックごとに自動的に整理することが出来るサービス。
Amazon Comprehend AutoML機能を用いて、組織のニーズに合わせて独自にカスタマイズしたエンティティや分類モデルを構築することも可能。
Amazon Comprehend Medical
自然言語の医療データから、健康状態や投薬、服用量など様々な情報を抽出するサービス。
医療情報のプライバシーやセキュリティについて定めたHIPAA法に対応している。
Amazon Textract
高度なOCR機能を提供するサービス。
スキャンしたドキュメントから文字を自動抽出する。表やフォームを認識、理解するため高精度に抽出が可能。
音声
Amazon Lex
音声やテキストによる対話型インターフェースをアプリケーションに組み込むサービス。
Amazon Alexaに採用されている深層学習技術を用いてチャットボットや音声アシスタント等の構築が可能。
Amazon Polly
文書をリアルな音声に変換するサービス。
テキストの読み上げができるアプリケーションを構築できる。また、ブランド音声という機能を使うと独自の音声による読み上げが実現可能。日本語にも対応。
Amazon Transcribe
深層学習技術により音声をテキストに変換するサービス。
カスタマーサービスの通話の文字起こしや、字幕の自動生成、メディアコンテンツの検索可能なメタデータの生成などに利用できる。
画像 ・ 動画
Amazon Rekognition
深層学習技術により画像および動画の様々な分析を行うサービス。
画像や動画内の物体へのラベリングや、テキストの検出、不適切なコンテンツの検出などが可能。顔の分析においては、顔検出や顔認証、顔の検索、感情や性別・年齢・目の大きさ等の特徴の分析といった様々な機能が存在する。
時系列予測
Amazon Forecast
時系列データとその他付加的なデータをもとに予測を行うサービス。
製品の需要、リソースのニーズ、財務業績といった将来のビジネス成果の予測に利用が出来る。
推薦
Amazon Personalize
リアルタイムにパーソナライズされたレコメンデーションを実現するサービス。
独自にカスタマイズされた機械学習モデルのトレーニングやデプロイに加え、データ処理や特徴の識別といった機械学習パイプラインの全体を管理できる。
検索
Amazon Kendra
企業内の複数のリポジトリに分散する様々なテキストデータをインテリジェントに検索するサービス。
自然言語での質問から適切な回答を見つけることが可能。
不正検知
Amazon Fraud Detector
オンラインにおける不正行為を検知するサービス。
不正検出モデルの構築やトレーニング、デプロイのすべてを自動化する。独自データセットによりカスタマイズされた不正検知モデルの構築が可能。
開発支援
Amazon CodeGuru
開発するアプリケーションのコードに潜むバグや脆弱性の発見、アプリケーションのパフォーマンス改善方法の提案を機械学習により自動的に行ってくれるサービス。
MLワークフロー
Amazon SageMaker
学習データの準備からモデルの構築、学習、デプロイといった機械学習のパイプライン全体で必要なあらゆる機能を提供する包括的なサービス。
SageMaker Studioという専用の統合開発環境(IDE)も存在し、SageMakerのあらゆる機能を統一したUIインターフェースで利用可能。
Amazon SageMaker Ground Truth
学習用のデータセットを構築するために人よるデータのラベル付けワークフローを提供するサービス。
組み込み済みのワークフローには3D点群、動画、画像、テキストなど様々なユースケースがサポートされており、独自のワークフローを作成することも可能。自動のラベル付け機能も備えており、ラベル付けの負担を軽減することができる。
Amazon SageMaker Neo
学習済みモデルのパフォーマンスをエッジデバイスやSageMaker環境に最適化するサービス。
エッジデバイスにおいてはハードウェアプラットフォームを選択し、そのハードウェアプラットフォームに対する最適化が行われる。SageMaker Neoの内部では機械学習コンパイラのApache TVMが利用されている。
Amazon Augmented AI (Amazon A2I)
機械学習アプリケーションの予測結果に対して、人によるレビューのプロセスを組み込むためのサービス。
予測をランダムにサンプリングしてモデルのパフォーマンスを定期的にチェックしたり、信頼度の低い予測には人によるレビューを通してからクライアントアプリケーションに返答することが可能となる。