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元・箱根の人力車夫が、ガラケー片手にコールセンター待機時間をハックしてベンチャー企業でエンジニアになるまで

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Last updated at Posted at 2025-12-24

はじめに:箱根の山からテックの山へ

こんにちは、株式会社bocekでバックエンドエンジニアをしている haseryo0403 です。
現在はPHP, Python, TypeScript, Kotlinなどを触りながら、日々開発に没頭しています。

エンジニアとしての実務経験はようやく10ヶ月を過ぎたところですが、ここに来るまでの道のりは少し(いや、かなり)変わっています。

私は高卒で職を転々とし、フィリピンに2年滞在した後、箱根で2年半、人力車を引いていました。
浅草よりも坂道がキツイ箱根の山道で培ったのは、強靭な足腰と、どんなお客様とも打ち解けるコミュ力です。

そんなPCもスマホも持っていなかった人力車夫が、いかにして「5年かかるキャリアパス」をハックし、理想のエンジニア環境に辿り着いたか。今日はその「泥臭い生存戦略」の話をします。

第1章:部長との喧嘩、そして「誤算」

エンジニアになりたくて1社目の会社に入った時、提示されたのは「英語が使えて、インフラ経験も積める良さげな案件」でした。
「これだ!」と思いました。フィリピン経験も活かせるし、完璧なスタートダッシュだと。

しかし、現実は甘くありませんでした。
入社直前、その案件は頓挫して消滅したのです。

「会社なんだから従え」

代わりに提示されたのは、「なんのスキルも身につかなそうなコールセンター」の案件。
話が違うどころの騒ぎではありません。

私は納得がいかず、当時の部長に電話で抗議しました。
「話が違うじゃないですか!」「こんなことやるために来たんじゃない!」

しかし、返ってきたのは冷徹な一言。
「会社なんだから、業務命令には従わないといけないよ」

完全に言いくるめられ、私は渋々、本当に渋々、コールセンターへ配属されました。
「終わった」と思いました。

予期せぬ「正解」

しかし、配属されて数日後。私は気づいてしまいました。
「あれ? ここ、電話鳴らない時はPC触り放題じゃね…?」

そう、無理やり押し込まれたその現場は、待機時間が長く、しかもPC持ち込みOKな「給料の出る自習室」だったのです。
皮肉なことに、開発案件に入って忙殺されるよりも、圧倒的に勉強時間を確保できる「正解」の環境でした。

(あの時、無理やり行かせてくれた部長、今となっては感謝しています。当時は文句を言ってすみませんでした)

第2章:キャリアをハックする「2つの武器」

「この時間を無駄にはしない」。そう決めた私は、規定のキャリアパス(通常5年)をショートカットし、「資格全取り」による飛び級(1年半)を狙いました。

そのために、私は自らを追い込む「2つの武器」を使いました。

1. 最強の環境構築「ガラケー縛り」

私は当時、あえてガラケーを使っていました。
現代において、時間を奪う最大の敵はスマホです。YouTube、Netflix、SNS…それらが物理的に見れない環境を作ることで、可処分時間の100%を学習に突っ込みました。

2. 試験当日に次を申し込む「RTA」

モチベーションに頼るのを辞めました。
「試験会場に行ったその足で、合否も見ずに次の試験を申し込む」
こうすれば、「勉強しないと受験料が無駄になる」という強烈なプレッシャーがかかります。まさに資格取得RTA(リアルタイムアタック)です。


※ ちなみに、独学の方向性がズレないように支えてくれた2人の友人(エンジニア歴10年の猛者と、現職のEM)にも感謝しています。彼らと定期的に会って「今の勉強法であってる?」と答え合わせができたおかげで、最短距離を走れました。あの時は本当にありがとう!

第3章:飛び級の先に見えた「Zip」の壁

ガラケーとコールセンターと友人の支えを駆使し、私は約1年半でTOEIC 925AWS、DB系資格などをコンプリート。
宣言通り、コールセンターから開発部への「飛び級」異動を勝ち取りました。

ついに憧れの開発エンジニアになれる。
そう思って異動した先で待っていたのは、衝撃の光景でした。

  • 保守対象は「20年前のコード」
  • バージョン管理? CI/CD? 何それ?
  • 納品方法は「修正ファイルをZipで固めて送付」

「ここでは、自分がなりたいエンジニアにはなれない」
そう痛感しました。

個人開発:悪口カプセル化アプリ

業務でモダンな開発ができないなら、自分でやるしかありません。
私は業務外でKotlinを学び、Androidアプリを開発しました。

作ったのは「悪口をカプセル化するSNS」
オブジェクト指向におけるカプセル化(隠蔽)のように、世の中のネガティブな感情をアプリ内に閉じ込め、外の世界を平和にするという設計思想です。

この時、独学で考え抜いた設計やKotlinの実装経験が、今の自分の基礎体力になっています。

第4章:スタートアップ企業「bocek」への挑戦

「Zip納品」の現場を卒業し、私は現在の 株式会社bocek にジョインしました。
友人だったEMがいる会社であり、フルリモート・フルフレックスの自由な環境です。

即戦力…ではなかった私

正直に言います。入社当初、私は即戦力ではありませんでした。
Zip納品の世界から、いきなりPHP, Python, TypeScript, Kotlinが適材適所で飛び交うカオスな環境へ。技術レベルの差に愕然としました。

入社早々、アプリの実行履歴が表示されなくなる(保存されていなかった)というインシデントを起こし、冷や汗をかいたこともあります。

それでも私がここで走れているのは、bocekというチームに救われたからです。

bocekの好きなところ

私がこの会社で一番好きなのは、この2つのカルチャーです。

  1. 瞬間的な爆発力
    普段は驚くほど自由です。場所も時間も縛られません。
    しかし、誰かが「やるぞ」となった時、全員のスイッチが入る「瞬間的な爆発力」が凄まじいのです。ダラダラするのではなく、決める時は一気に決める。このメリハリが心地よいです。

  2. 遊びも全力な「団結力」
    メンバー同士の仲が良く、遊びに行くときも全力です。
    この関係性があるからこそ、仕事でも「お互いを気遣う」空気が自然と流れています。私がミスをした時も、誰も私を責めず、「どうカバーするか」「次はどうするか」を全員が自分事として動いてくれました。

即戦力ではなかった私が、実務10ヶ月でなんとか戦力になれたのは、この「温かくて熱い団結力」のおかげです。

おわりに

「最悪な案件(コールセンター)」は、工夫次第で「最高の自習室」に変えられます。
「5年かかる道」は、戦略と直談判で1年半に短縮できます。

PCもスマホもなかった元人力車夫でも、ここまで来ることができました。
環境は与えられるものではなく、ハックして作るものです。

そして何より伝えたいのは、「自由」と「熱量」と「団結力」が共存する最高のチームは実在するということです。

もし、今の環境にモヤモヤしている人がいれば、ぜひ一歩踏み出してみてください。
そして、そんな熱量を持って働きたいエンジニアの方、bocekで待っています!一緒に爆発的な仕事をしましょう!

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