「不可視ショートカット発動問題」とは?
AffinityのツールボックスをV2と3(by Canva)で比較したの記事でも取り上げた通り、Affinity by Canvaではベクター・ピクセル・レイアウト各スタジオのツールのショートカットが共通で割り当てられているため、ショートカットキーでツールボックスに無い機能を選択した場合、ツールボックスのアイコンはどれも選択されておらず、何の機能を選択したのかわからない状況が生じる。
たとえアイコンが選択されなくても、機能によって差し替わるツールバーに機能名が表示されれば問題ないのだが、Affinity by Canvaにはその表示がない。
例えば消去ブラシツールのツールバーはこんな感じ。

この件について、ToooN氏は「不可視ショートカット発動問題」と称し、ツール誤選択による意図しない操作に注意を呼びかけている。
なお、この件については、カスタマイズで対策が可能である。
以下、2つの方法について解説する。
解決策1(おすすめ):他スタジオのツールをサブツール内にまとめて入れる
ショートカット割り振りのある全機能をサブツールに含める形でツールボックスに配置してしまえば、ツールアイコンが選択されていない問題はひとまず解決する。
要するに、ベクタースタジオであればツールボックスをこのようにする。

個人的な趣味で他2つのスタジオ毎にサブツールを作ったが、インジケータとして機能させられればよいので、1つのサブツールに集約してもよい。
やり方としては、ツールのカスタマイズをクリックし(表示→ツール→カスタマイズとメニューを操作してもよい)、

区切り文字をツールボックスにドラックアンドドロップし、
最初のツールもドラッグアンドドロップ。

ドロップしたツールをクリックするとサブツールのツールボックスが現れるので、

2つ目以降のツールは、サブツールのツールボックスへ入れていく。

最終的にはこのような形となる。
では改めて、サブツールに入れるべきツールを列挙する。
第1階層(黒丸)はカスタマイズ画面のどのグループに入っているかを表している。
ベクター
- ベクター
- コーナーツール
- シェイプビルダーツール
- ナイフツール
- パスブラシツール
- ベクター塗りつぶしツール
- ポイント変形ツール
- 鉛筆ツール
- 境界線の幅ツール
- 透明度ツール(ピクセルスタジオのサブツールにのみ追加)
- 輪郭ツール
- エクスポート
- スライス選択ツール
ピクセル
- 写真
- インペインティングブラシツール
- コピーブラシツール
- スポンジブラシツール
- パッチツール
- ピクセルツール
- フリーハンド選択ツール
- ペイントブラシツール
- 行選択ツール
- 指先ブラシツール
- 自動消去ツール
- 自動選択ツール
- 修復ブラシツール
- 傷除去ツール
- 消去ブラシツール
- 焼き込みブラシツール
- 色置換ブラシツール
- 赤目除去ツール
- 切り抜きツール
- 選択ブラシツール
- 楕円形選択ツール
- 長方形選択ツール
- 塗りつぶしツール(バケツ)
- 背景消去ブラシ
- 覆い焼きブラシツール
- 列選択ツール
- エクスポート
- スライス選択ツール(ベクタースタジオのサブツールにのみ追加)
レイアウト
- テキスト
- ピクチャフレーム楕円ツール
- ピクチャフレーム長方形ツール
- 表ツール
カスタマイズが終わったら、A~Zまでそれぞれ何回かタイプし、全てのツールがアイコン表示されているか確認するとよい。
ただし、以下のキーは別機能割り当て、もしくはバグである。
- D: 境界線/塗りつぶし(または前景/背景)カラーセレクターと、選択されているベクターオブジェクトをそれぞれ黒と白に設定する
- Q: クイックマスク
- X: 境界線/塗りつぶし(または前景/背景)カラーセレクターの切り替え(カラーパネルとスウォッチパネル)
- G: なぜかグラデーションツール(存在しない)がローテーションに入っているため、その順番の時にはアイコンが表示されない
解決策2:ショートカットを削る
先述の「AffinityのツールボックスをV2と3(by Canva)で比較した」記事でAffinity by CanvaとV2各アプリのショートカット一覧を掲載した。
この表に従って、該当スタジオにないツールのショートカットを削ってしまう手がある。
その後、以下のように変更する。
| ツール名 ( )内はV2名称 |
デフォルト | ベクター | ピクセル | レイアウト |
|---|---|---|---|---|
| アーティスティックテキストツール | T | T | T | T |
| インペインティングブラシツール | J | 削除 | J | 削除 |
| カラーピッカーツール | I | I | I | I |
| コーナーツール | C | C | 削除 | 削除 |
| コピーブラシツール | S | 削除 | S | 削除 |
| シェイプビルダーツール | S | S | 削除 | 削除 |
| ズームツール | Z | Z | Z | Z |
| スポンジブラシツール | O | 削除 | O | 削除 |
| スライス選択ツール | L | 削除 | 削除 | 削除 |
| ナイフツール | K | K | 削除 | 削除 |
| ノードツール | A | A | A | A |
| パスブラシツール | B | B | 削除 | 削除 |
| パッチツール | J | 削除 | J | 削除 |
| ピクセルツール | Y | 削除 | Y | 削除 |
| ピクチャフレーム楕円ツール | K | 削除 | 削除 | K |
| ピクチャフレーム長方形ツール | K | 削除 | 削除 | K |
| フリーハンド選択ツール | L | 削除 | L | 削除 |
| フレームテキストツール | T | T | T | T |
| ペイントブラシツール | B | 削除 | B | 削除 |
| ベクター塗りつぶしツール | R | R | 削除 | 削除 |
| ペンツール | P | P | P | P |
| ポイント変形ツール | F | F | 削除 | 削除 |
| 移動ツール | V | V | V | V |
| 鉛筆ツール | N | N | 削除 | 削除 |
| 角丸長方形ツール | U | U | U | U |
| 境界線の幅ツール | W | W | 削除 | 削除 |
| 行選択ツール | M | 削除 | M | 削除 |
| 指先ブラシツール | S | 削除 | S | 削除 |
| 自動消去ツール | E | 削除 | E | 削除 |
| 自動選択ツール | W | 削除 | W | 削除 |
| 修復ブラシツール | J | 削除 | J | 削除 |
| 傷除去ツール | J | 削除 | J | 削除 |
| 消去ブラシツール | E | 削除 | E | 削除 |
| 焼き込みブラシツール | O | 削除 | O | 削除 |
| 色置換ブラシツール | R | 削除 | R | 削除 |
| 赤目除去ツール | J | 削除 | J | 削除 |
| 切り抜きツール | C | 削除 | C | 削除 |
| 選択ブラシツール | W | 削除 | W | 削除 |
| 楕円ツール | U | U | U | U |
| 楕円形選択ツール | M | 削除 | M | 削除 |
| 長方形ツール | U | U | U | U |
| 長方形選択ツール | M | 削除 | M | 削除 |
| 塗りつぶしツール (グラデーションの方) |
G | G | G | G |
| 塗りつぶしツール (バケツの方) |
G | 削除 | G | 削除 |
| 透明度ツール | Y | Y | 削除 | Y |
| 背景消去ブラシ | E | 削除 | E | 削除 |
| 表ツール | T | 削除 | 削除 | T |
| 表示ツール | H | H | H | H |
| 覆い焼きブラシツール | O | 削除 | O | 削除 |
| 輪郭ツール | O | O | 削除 | 削除 |
| 列選択ツール | M | 削除 | M | 削除 |
ここで問題になるのは、全く同じ機能名「塗りつぶしツール」が2つあること。
日本語では全く同じになっているが、英語だとグラデーションの方が「Fill Tool」、バケツの方が「Flood Fill Tool」と異なっているため、この項目のみインターフェイスを英語にして作業するのがよいだろう。


リセットでいつでも元に戻せる、カスタマイズの価値あり
以上、不可視ショートカット発動問題対策について解説した。
もし作業を最初からやり直したい、あるいは元に戻したいという場合でも、ツールカスタマイズは「リセットツール」ボタン、ショートカットは「リセット」ボタンで初期値にもどすことができる。
ショートカットキーでツール切り替えを行う人は、誤操作を防ぐためにも、上記いずれかの方法でカスタマイズしておくことをお勧めする。




