Alice 配列
「エルゴノミクスキーボード」と呼ばれる、両手をハの字型に置いた時に打ちやすくなるよう配列されたキーボードジャンルがあり、 Alice キーボードはその中の一系統と言える。
多くの Alice 配列キーボードはファンクションキーが無く(省スペース)、スペースキーが左右に分割されている特徴がある。
AKS068 は EPOMAER が販売している Alice 配列キーボードである。
有線のみの AKS068 と、無線(2.4G+Bluetooth)にも対応した AKS068 Pro がある。
EPOMAKER には AKS068 Pro の商品ページしかないが、Amazon では両機種とも販売しており、 AKS068 は6000円前後、 AKS068 Pro は8500円前後で販売されている。
両機種とも VIA を用いたキーカスタマイズが可能であり、左右のスペースキーに別々の機能を割り振ることができる。 US キーホードであるが、親指シフト用のキーボードにも使えるのではないかと思って購入およびキーカスタマイズをすることにした。
キー設定には VIA を用いる
AKS068 / AKS068 Pro のキーカスタマイズには Web アプリの VIA を用いる。
使い方はこのサイト等を参照する。
VIA を使うためには、予めキーボード用の JSON ファイルを用意しておく必要がある。
公式サイト配布の JSON ファイルにいくつか不備があるため、Jorge氏・堕落猫氏が修正版を配布しているが、いずれも AKS068 Pro 用のものである。
一方、 AKS068 用の JSON ファイルは、以下のサイトにある AJAZZ-AKS068 Single Mode RGB_Keyboard Drive_V1.0.rar
をダウンロードするとよい。 RAR ファイルを展開すると EXE ファイルと JSON ファイルが出てくるが、 VIA で設定するのであれば JSON ファイルのみ使う。
AKS068 用と AKS068 Pro 用の JSON ファイルを VIA に読み込ませると、以下のような違いがある(配列図は LAYER 1 = fn コンビネーション)。
親指シフト用の配列
以下のようにキー設定をするとよいだろう。
US キーボードなので、 変換
・ 無変換
キーは無い。親指キーとして少なくともどちらか一つはスペースキーに割り当てる必要がある。
さらに、JIS 配列からすると足りないキーがあるので( ¥
キーと Ro
キー)、 fn キーコンビネーションに割り当てる。
これら JIS 配列用のキーは SPECIAL タブ内に入っている。
今回は 変換
キーを右親指キーとして設定を進めるが、無変換
キーや かな
キーも必要であれば左右 Alt キーに割り当て、 Win キーに左 Alt を割り当て…と、下部のキーを入れ替えていくのが一案である。
配列を保存した後、 Windows の設定は106/109キーボードとして認識させる。
あとは、親指シフトエミュレータソフトで 左親指シフトキー=Space 、右親指シフトキー=変換 と設定すれば普通に親指シフトキーボードとして使えるようになる。
Windows 10 + やまぶきR + ATOK 2020 で動作することを確認した。
JIS キーボードとして機能させるので、 US キーボードの刻印と一部記号の位置が異なる(VIA で表示される記号の位置とも異なる)ことに注意。
元に戻したくなったら
VIA を起動するまでもなく、 Fn + スペースキーの3秒押しで初期化できる。
気楽にお試しあれ。