この記事は 「Pythonって、たぶんそういう意味じゃない」シリーズ の第1弾です。
Python歴5年以上、メインで使い続けてきた変態が書いています。
よく「Pythonは書きやすい」と言われる。
入門記事にも、採用理由にも、判で押したように出てくる言葉だ。
でも正直、最初はピンとこなかった。
JavaScriptのほうがブラウザですぐ動かせるし、シンプルで直感的だった。
「書きやすいって、どういう意味?」 というモヤモヤがずっとあった。
5年経って、ようやく言語化できた気がする。
「書きやすい」は、構文の話じゃなかった
最初に勘違いしていたのは、「書きやすい=タイプ数が少ない」 だと思っていたことだ。
確かにPythonは短く書ける。でもJavaScriptも同じだし、
ブラウザで即試せる分、体感的にむしろ「JSのほうが速い」とすら感じていた。
じゃあ何が違うのか。
「思考がそのままコードになる」感覚
Pythonを使い続けて気づいたのは、「頭の中の構造とコードの構造が近い」 ということだ。
たとえばこの if 文を見てほしい。
if user is not None and user.is_active:
send_email(user)
英語として読める。
「ユーザーが存在していて、かつアクティブなら、メールを送る」——そのまんまだ。
これが積み重なると、コードを書くときに「翻訳」のコストがほぼゼロになる。
考えたことを、考えた順番で書けばいい。
「書きやすい」の本質は タイプ数の少なさではなく、思考との距離の近さ だと思っている。
正直に言う。書きにくい場面もある
ただ、5年使って不満がないかというと嘘になる。
速度が必要な処理はしんどい。
Pythonはインタプリタ型なので、計算量が増えるとコンパイル型言語に速度で負ける。
最適化しようとするとNumbaやCythonを使ったり、C拡張を書いたり……
それはもうPythonじゃない戦いになる。
「書きやすい」は、「何でもラクに速く動く」という意味ではない。
それでも5年、メインで使い続けた理由
速度の問題があっても使い続けているのは、「考えることに集中できる」 からだと思っている。
言語の作法や型との格闘に頭を使わなくて済む分、
「何を作るか」「どう設計するか」に集中できる。
AIを活用して他の言語を補いながら開発する今の時代にも、
Pythonはその強みを失っていない。むしろ、AIとの親和性も高い。
まとめ
「書きやすい」の本当の意味は、「思考とコードの距離が近い」こと。
タイプ数でも、構文のシンプルさでもない。
もしPythonに対して「なんとなく書きやすいって言われてるやつ」くらいの解像度しかなかったなら、この記事が少し役に立てば嬉しい。
このシリーズについて
「Pythonって、たぶんそういう意味じゃない」 というストックで、
Pythonにまつわる”なんとなくで語られがちなこと”を言語化していきます。
次回は 「初心者向け、の誤解」 について書く予定。
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