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「直してほしいところを伝えるだけで、勝手に直してくれる。」

最初にそう聞いたとき、正直半信半疑だった。
でも実際に使ってみると、これはただのAIチャットじゃないとすぐわかった。

JunieはAIチャットではなくAIエージェントだ

PyCharmに統合されているAI機能には2種類ある。

AI Assistant → 開いているファイルや選択したコードに対して質問・補完・改善案を返す軽量な補助ツール。

Junie → プロジェクト全体を理解したうえで、コードの生成・修正・テストの実行まで自律的に行うAIエージェント。

「AIチャット」と「AIエージェント」は全然違う。
チャットは「答えを返す」だけだが、エージェントは「実際に動いて完成させる」。

「JetBrains AI = Junie」じゃなかった

ここが多くの人の誤解ポイントだ。

JetBrains AIは特定のエージェントに縛られない「Coding Agent Agnostic」なプラットフォームだ。

1つのプランで以下のエージェントを切り替えて使える。

  • Claude Agent(Anthropic Claude Code SDK使用)
  • Codex(OpenAI)
  • Gemini(Google)
  • Junie(JetBrains製)

精度が落ちたら別エージェントに切り替える。
コストを抑えたいときはリーズナブルなエージェントを選ぶ。
そういうダイナミックな運用がPyCharm上で完結する。

Junieには3つのモードがある

Askモード
コードを変更せずに相談できるチャットスタイル。
要件定義・設計の相談・コードの疑問点の確認に向いている。
提案をそのままAutoモードに引き継いで実装まで進めることもできる。

Autoモード(Codeモード)
プロジェクト全体を解析し、コード編集→テスト実行→反映まで自律実行するフルエージェントモード。
「ここを直して」と伝えると、計画を立てて黙々と実行してくれる。

Braveモード
ターミナルコマンド・コード実行・MCPツール呼び出しなどを、ユーザーの確認なしに自動実行するモード。

Braveモードは信頼できるシンプルなプロジェクトでのみ推奨。
複雑なプロジェクトでは意図しない変更が発生するリスクがある。

  • 相談・設計 → Askモード
  • 実際に直してほしい → Autoモード
  • 確認なしで一気に進めたい → Braveモード(上級者向け)

実際に何をしてくれるのか

「社員情報を管理するREST APIを実装してください」とだけ入力したところ、
計画ステップが自動で作成され、順番に実行された。
詳細な指示を与えていないのに、エンティティクラスやリポジトリインターフェースを含む
ソースコード一式が生成されたという事例がある。

自動でディレクトリを作るところからプロジェクト設定ファイルの作成・編集まで行い、
既存プロジェクトではファイル構造を調べて適切な場所にファイルを配置したり、
臨時サーバを立ててデバッグして問題を特定したりする。

「アシスタント」というより「部下」に近い感覚だ。
指示を出して、あとは結果をレビューするだけでいい。

PyCharmとの統合が強みになっている

CursorやClaude Codeと違い、JunieはJetBrains IDEが持つ
型推論・リファクタリングツール・テストランナーなどの深いコード理解をそのまま活用できる。

IDEがすでに理解しているプロジェクトの文脈をそのままAIが使えるということだ。

また、コードを書く前に要件・技術設計・実装ステップをまとめた計画ドキュメントを生成する。
このドキュメントは.junie/plansに保存されるので、コミットしてタスクドキュメントとして残すこともできる。

プロジェクトのルールを設定できる

プロジェクト直下に.junie/guidelines.mdを置くと、Junieは必ずそれを参照してタスクを実行する。
コーディング規約や禁止事項を宣言することで、生成コードをチームのルールに沿わせられる。

.aiignoreファイルを使えば、Junieに触れてほしくないファイルも指定できる。
.gitignoreと同じ書き方で使えるので覚えやすい。

Junieの今後:IDEプラグインからCLIへ

重要な情報がある。
JunieのIDEプラグインとしての提供は2026.2が最終バージョンになる予定だ。
今後はJunie CLIがベースとなり、IDEとの連携はAI AssistantのACP(Agent Client Protocol)経由に移行する。
最新機能はCLI版にいち早く提供されるので、今後はCLIに慣れておくといいかもしれない。

料金と注意点

Junieは$100/ユーザー/年から利用できる。より多くのクレジットが必要な場合は$300のAI Ultimateティアが用意されている。

  • PyCharm Professionalが必要(Community版は非対応)
  • クレジット制なので複雑なタスクほど消費量が多い
  • 長いタスクやチャットはクレジットを多く消費するため、新しいトピックごとに新しいタスクへ切り替えることが推奨されている
  • 30日間の無料トライアルで試してみることができる

まとめ

  • JetBrains AI = Junieじゃない。Claude・Codex・Geminiも1プランで使える
  • Ask / Auto / Brave の3モードを使い分ける
  • PyCharmとの深い統合が他のAIツールにはない強み
  • .junie/guidelines.md でコーディングルールを設定できる
  • IDEプラグインは2026.2が最終。今後はCLIベースへ移行

「伝えるだけで動いてくれる」は、使ってみて初めてわかる感覚だ。
PyCharmを使っているなら、一度試してみる価値はある。

参考:JetBrains公式ブログ


「JetBrainsを使い倒す」 シリーズでは、
PyCharmをはじめとするJetBrains製品をレビューしたり情報を発信していきます。

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