はじめに
msi gtx 1660 superからsapphire rx 6600xtへGPU換装を行う前、Fortniteプレイ中にゲームがクラッシュし、GPUがシステムから認識されなくなる現象に遭遇しました。電源は落ちず、映像出力も継続していましたが、GPUが「抜けた」状態になるという不可解な症状です。
環境
旧構成(問題発生時)
- GPU: AMD Radeon RX 6600XT(TDP 132W)
- CPU: AMD Ryzen 9 5900X
- マザーボード: (エントリー~ミドルクラス)
- 電源: 玄人志向 550w ブロンズ電源(旧電源ユニット)
新構成(現在)
- GPU: AMD Radeon RX 6800 XT
- 電源: Corsair RM850x (換装時に交換)
- その他: GPUサポートブラケット追加
問題の発生
症状の詳細
❌ ゲームがクラッシュ
❌ GPUがシステムから認識されなくなる(デバイスが「抜けた」扱い)
✅ PC本体は動作継続
✅ 映像出力は継続(GPUから出力されている)
✅ 再起動で復旧
重要: これは電源のシャットダウンではなく、GPUドライバまたはハードウェアレベルでの異常です。
切り分けテスト結果
✅ Apex Legends(Source Engine) → 問題なし
✅ Valorant → 問題なし
❌ Fortnite(Unreal Engine) → GPUクラッシュ発生
Unreal Engine系のゲームでのみ問題が発生。
原因分析
1. 電力スパイクによるGPU不安定化
電力スパイク(1~10ミリ秒の急激な電力需要)により:
- GPUのコアが一時的に電力不足
- ドライバが応答不能になる
- Windowsがデバイスを切断
- 映像出力回路は動作継続(最低限の電力は供給されている)
RX 6600のTDP 132Wに対し、スパイク時は200W超の瞬間的需要が発生する可能性があります。
2. マザーボードの電力供給回路の影響
PCIeスロット経由の電力供給(75W)がボトルネックになった可能性:
- エントリークラスのマザーボードでは電源フェーズ数が少ない
- 急激な電力要求に追従できない
- GPU側で電圧降下が発生
- ドライバクラッシュや認識エラーを引き起こす
3. Unreal Engineの負荷特性
Unreal Engineは処理スパイクが発生しやすい。
- シェーダーコンパイル時の急激な負荷
- 複雑なシーンでのレンダリングバースト
- これらが電力スパイクを誘発
一方、Apex Legends(Source Engine)やValorantでは安定した負荷パターンで問題なし。
解決策
RX 6800 XT換装時の対策
-
電源ユニットの交換
- 高品質・高容量の電源に交換
- 電力スパイクへの応答性を重視
- 12Vラインの安定性向上
-
GPUサポートブラケットの導入[10][3]
- RX 6800 XTは重量級GPU
- PCIeスロットへの物理的負荷を軽減
- 接触不良の防止
結果
✅ Fortnite含むすべてのゲームで安定動作
✅ GPUクラッシュ・認識エラー解消
✅ ドライバの安定性向上
まとめ
学んだこと
- 「映像が出ている」≠「GPUが正常動作」: ドライバレベルの異常もある
- 電力スパイクはクラッシュも引き起こす: シャットダウンだけが症状ではない
- ゲームエンジンで負荷特性が異なる: テストゲームの選定が重要
- マザーボードの電力供給能力も影響: PCIeスロット経由の電力も要確認
同様の問題に直面した方へ
以下の症状があれば電力スパイクを疑ってください。
- 特定のゲーム(特にUnreal Engine系)でのみクラッシュ
- GPUがデバイスマネージャーから消える
- 映像は出力されているがゲームが落ちる
- 再起動で一時的に復旧
対策チェックリスト
- 電源の品質と応答性を確認
- 複数のゲームエンジンで負荷テスト
- マザーボードのVRM品質を確認
- GPU換装時は電源も見直しを検討