この記事は 「JetBrainsを使い倒す」シリーズ の記事です。
PyCharmをはじめとするJetBrains製品をレビューしたり情報を発信しています。
PyCharm 2026.2がリリースされた。
目玉機能を見て、正直驚いた。Rustとの連携が、正式に組み込まれた。
先日「なぜ私はRustが全く書けないのか」という記事を書いたばかりだったので、
なんとも言えないタイミングの良さを感じている。
結論:今回は「速度」と「効率化」がテーマ
最初に結論を書く。
2026.2は派手な機能追加というより、
「重い処理を速くする」「面倒な設定を減らす」という方向性で揃っている。
- Rustで重い部分を書けるようにする
- 型チェックを速くする
- 依存関係の管理を楽にする
- コードの見通しを良くする
一つひとつは地味だが、日々の開発体験に直結する変更が多い。
Rustプラグインで、Python拡張が書けるようになった
一番の目玉はこれだ。Beta版・Pro版限定で、Rustモジュールを使ってパフォーマンスが重要な部分を高速化するPythonプロジェクトを、PyCharm上でシームレスに扱えるようになった。
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.pyiスタブファイルと、その裏側にあるpyo3のRustコードを、双方向にジャンプできる - Pythonアプリケーションを実行・テストするたびに、Rust拡張が自動でリビルドされる
- コンパイル済みのRust拡張を、通常のPythonデバッグと一緒にネイティブでデバッグできる
「なぜ私はRustが全く書けないのか」で書いた葛藤を思い出す。
全部をRustで書く必要はなく、重い部分だけPythonから呼び出すという使い方なら、ハードルはぐっと下がるかもしれない。
debugpyがデフォルトのデバッガーになった
2026.1でオプションとして導入されていたdebugpyが、
2026.2ではすべてのPythonプロジェクトとJupyterノートブックでデフォルトのデバッガーエンジンになった。
Debug Adapter Protocol(DAP)という業界標準のプロトコルを使うことで、
PythonエコシステムとPyCharmのデバッグ体験がより一体化した形になる。
uv・Poetry・Hatchのマルチプロジェクトが標準対応
2026.1.1でオプション機能だったものが、2026.2ではデフォルトで有効になった。
サブプロジェクトの管理がしやすくなり、設定ファイルの中でより詳細な依存関係の情報が見られるようになった。
uvxの実行も、再設計された設定UIで管理できるようになり、
手動でのパッケージセットアップの煩雑さが減った。
エディタにミニマップが追加
複雑なソースファイルやノートブックを、ドキュメント全体の高レベルな視覚的概要を見ながらナビゲートできる公式のミニマップが追加された。
Jupyterノートブック専用のレイアウトも用意されている。
地味な機能に見えて、大きいファイルを触ることが多い人には効いてくる変更だと思う。
Pyreflyで型チェックが速くなる
外部の型エンジンとしてPyreflyを使えるようになった。
大規模なPythonコードベースでのコード解析機能を大幅に高速化できる。
型ヒントを厳密に使っているプロジェクトほど、恩恵が大きそうだ。
AIでプロジェクトを新規作成できる
JetBrains AIのライセンスがあれば、Welcome画面から自然言語のプロンプトだけで、
完全に設定済みの、すぐ動くプロジェクトを生成できるようになった。
Agent Skills Manager
AIエージェントは、持っている文脈の分だけしか役に立たない。
使っているフレームワークや規約、ツールについて知らなければ、
毎回同じセットアップを説明し直すことになる。
Agent Skillsは、その問題を解決する。
一度PyCharmにインストールすれば、プロジェクトやセッションをまたいでその知識を持ち運べる。
IDEから直接スキルを閲覧・管理できるほか、公開のGitHubリポジトリなどの外部レジストリからライブラリを拡張したり、Claude CodeやCodex用にすでに設定したスキルをPyCharmに取り込んだりもできる。
まとめ
- Rustプラグイン → Python拡張をRustで書いて、ネイティブにデバッグできる(Beta/Pro)
- debugpyがデフォルトに → デバッグ体験が業界標準に統一
- uv/Poetry/Hatchのマルチプロジェクト対応 → 依存関係管理が楽に
- エディタミニマップ → 大きいファイルの見通しが良くなる
- Pyrefly統合 → 型チェックが高速化
- AIでプロジェクト生成 → 自然言語からすぐ動くプロジェクトを作成
- Agent Skills Manager → AIエージェントの文脈を使い回せる
「重い処理はRustに任せて、あとはPythonで」という開発スタイルが、
PyCharm上でより自然にできるようになった。次にRustと向き合うきっかけは、この機能かもしれない。
「JetBrainsを使い倒す」 シリーズでは、
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