はじめに
AWSでWindowsサーバーなどを扱っていると、
- Active Directory
- ドメインコントローラー
- Managed Microsoft AD
- AWS Directory Service
といった言葉が出てきます。
この記事では、
「Managed Microsoft ADって結局なに?」
を簡単に整理します。
1. そもそもActive Directoryとは?
Active Directory(AD)は、会社などで利用するユーザーやコンピューターをまとめて管理する仕組みです。
例えば、
会社のActive Directory
├── ユーザー
│ ├── yamaguchi
│ ├── iwadera
│ └── ejima
│
└── コンピューター
├── PC-001
├── PC-002
└── PC-003
のように、ユーザーやコンピューターを一元管理できます。
2. ドメインコントローラーとは?
Active Directoryを動かす中心的なサーバーが、**ドメインコントローラー(DC)**です。
ドメインコントローラーは、
- ユーザー認証
- コンピューターの管理
- Active Directoryの情報管理
- ADに必要なDNS
などを担当します。
イメージすると、
Active Directory
|
+-------+-------+
| |
DC1 DC2
| |
+-------+-------+
|
ユーザー・PC
という構成です。
3. Managed Microsoft ADとは?
Managed Microsoft ADは、
AWSがActive Directoryの基盤を管理してくれるサービス
です。
AWSでは、AWS Directory Serviceから利用できます。
自分でActive Directoryを構築する場合は、
EC2
↓
Windows Server
↓
Active Directory
↓
DNS
などを自分で構築・運用する必要があります。
Managed Microsoft ADなら、AWSがドメインコントローラーなどの基盤を管理してくれます。
そのため、
「AWS上でActive Directoryを使いたいけど、ADサーバーの基盤運用まで自分でやりたくない」
という場合に便利です。
4. 何が嬉しいの?
例えばAWS上にWindowsサーバーが複数台あるとします。
EC2
├── Windows Server 1
├── Windows Server 2
└── Windows Server 3
これらをActive Directoryに参加させることで、
Managed Microsoft AD
|
+-- Windows Server 1
+-- Windows Server 2
+-- Windows Server 3
のように、ADを使ったユーザー管理や認証ができます。
5. DNSも重要
Active DirectoryではDNSが重要な役割を持っています。
例えば、Windows PCがドメインにログインするとき、
「どのドメインコントローラーに接続すればいい?」
という情報をDNSから探します。
ざっくり、
Windows PC
|
| DNS
v
AD DNS
|
v
ドメインコントローラー
|
v
ユーザー認証
という関係です。
つまり、
Active DirectoryとDNSはかなり密接に関係している
ということです。
DNSについて詳しくは、前回の記事で解説しています。
6. AWSではどういう構成になる?
例えば、
AWS VPC
|
Managed Microsoft AD
|
+--------+--------+
| |
DC1 DC2
| |
+--------+--------+
|
Windows Server
のような構成になります。
Windows ServerなどをADドメインに参加させて、ADのユーザー認証や管理機能を利用します。
7. 自分でADを構築する場合との違い
ざっくり比較すると、
| 自分でADを構築 | Managed Microsoft AD | |
|---|---|---|
| ADサーバー | 自分で構築 | AWSが提供 |
| OS管理 | 自分 | AWS |
| 基盤運用 | 自分 | AWS |
| ユーザー管理 | 自分 | 自分 |
| グループ管理 | 自分 | 自分 |
| ADの利用 | ○ | ○ |
つまり、
ADそのものを利用する部分は自分で管理しつつ、ADの基盤部分をAWSに任せられる
というイメージです。
8. まとめ
Managed Microsoft ADを一言でいうと、
AWS上でActive Directoryを利用するためのマネージドサービス
です。
関係を整理すると、
AWS Directory Service
|
v
Managed Microsoft AD
|
v
ドメインコントローラー
|
+---- ユーザー認証
|
+---- コンピューター管理
|
+---- AD DNS
となります。
Active DirectoryをAWSで利用したいけど、ドメインコントローラーの基盤運用はAWSに任せたい。
そんなときにManaged Microsoft ADが候補になります。
次回は、Managed Microsoft ADでも重要になる
「Active DirectoryとDNSは、実際にどうやって通信しているのか?」
について整理します。